Distance | モンキーアイランド

モンキーアイランド

モンキー 38才 ゲイ。

partnered (4年目)

40前の揺れやすいお年頃

ひまは、余計な思考をさせる。


僕らのような小売業で働く人間は、

夏と冬のセールの後は、

しばらくオフ・シーズンだ。

その間に普段取れない休みを消化する。

今、まさにその『ひま』の真っ只中だ。


先週あたりから、

休みの前夜は、考え事をしながら

つれづれネットサーフィン。

過去の恋人の事を思い出してみたり、

家族との出来事を思い出してみたり、

将来について展望を考えてみたり、

すると、夜が明け始めている。


今夜もそんな夜みたいだ。


日付が変わる少し前、

実家に電話した。

何か用事があったわけではなかったけど、

最近、何かと理由をつけては、

実家に顔を見せなくなっていた。

その罪滅ぼしだ。


母親には魂胆が見えていたのか、

そっけなくあしらわれた。

『変わったことない?』と聞いて、ようやく

痴ほうの始まった、母の母(祖母)が

昨日から施設に入所が決まったと言った。

何も感想らしき事を言わなかったが、

遠くに住んでいる祖父母に

何もしてやれない母親の無念さが伝わった。


問い詰められて、

明日(今日)が休みだと白状したら、

『ぜんぜん帰ってこないのね』

と力なく笑っていた。

返す言葉に困った。


話す事もなくなり、

今度は父の番だ。

『今度はいつ休みなんだ?』

母親との会話を聞いていたのか。。。

仕方なく、今度の休みに実家に帰る

約束をした。


すると

『楽しみにしてるからな』

とひと言。


その時、僕は気が付いた。

これが両親と僕との距離。


『仕方ないなあ。遊びに来いよ。』

じゃなくて、

『遊びに来てくれるのか?楽しみだ。』


確実に遠くなっている。

両親が僕を見上げてる。

電話を切ってから、急に淋しくなった。

両親はもっと淋しかったんじゃないだろうか。

胸騒ぎがして、

メールをしていた。

(・・・いろいろ言い訳をしたが・・・。)

『さっきはごめん。』


母から返事があった。

『メールありがとう。おやすみ。』とだけ。

でも変な絵文字がたくさんあった。

びっくりマークやら音符やら顔文字やら。

きっといろんな気持ちを込めたんだろう。


僕と両親の『立場の距離』は広がっている。

僕と両親の『環境の距離』も広がっている。

でも『心の距離』はこれ以上遠くならないように。

距離を実感することで、

両親だけでなく、あらゆる愛すべき存在を

守っていこう。・・・そう思った。