感染症対策・6 の続きです。
( 感染症対策・1 から読む。)
■ でも、接触感染を防ぐために消毒は大事
もちろん、人体以外の 「物」 への消毒です。
特に人の手がよく触れるドアノブやスイッチ類、水道の蛇口、
テーブルやイスなどを重点的に行います。
あとは意外に忘れがちなのがスマホや携帯ですね。
電車や人混みの中で使用していればなおさら
飛沫が付着している可能性は高いといえます。
また、ウイルスは衣服などよりも、
金属やプラスチックのように表面がツルツルしている所に長く留まる
と言われています。
これらのことを頭に入れておくと、
効果的な除菌や消毒が行えるでしょう。
■ 消毒液はなにを使うか。
アルコール消毒はコロナウイルスには効かない
という噂があるようですが、
これについては WHO も厚生労働省も、
「アルコール消毒が有効である」 としています。
理由:
また化学の話になるので詳細は割愛しますが、
アルコール消毒は、
エンベロープという膜を持つウイルスに対しては効果があります。
逆にこの膜を持たないウイルス(ノンエンベロープ)に対しては、
効果が期待できません。
コロナウイルスやインフルエンザウイルスはエンベロープウイルスなので、
アルコールスプレーなどで十分消毒できるというわけです。
※ノロウイルスに次亜塩素酸ナトリウムを使うのは、
ノロがノンエンベロープウイルスだからです。
■ アルコール消毒液がない場合
次亜塩素酸ナトリウムで代用できますし、
次亜塩素酸ナトリウム水溶液は自宅で簡単に作れます。
ドアノブやスイッチ類などの通常の消毒用としては、
200ppm(0.02%)程度の濃度のものを使います。
作り方:
家庭用の塩素系漂白剤 (成分が 「次亜塩素酸ナトリウム」 のもの) を使います。
▶ 5%原液で作るとき
(市販の家庭用塩素系漂白剤の濃度は約 5%)
250倍に希釈すれば 200ppm になるので、
1l の水に対して 4ml の原液を加えます。
(市販の家庭用塩素系漂白剤の濃度は約 5%)
250倍に希釈すれば 200ppm になるので、
1l の水に対して 4ml の原液を加えます。
計算式:
原液の濃度(ppm) ÷ 希釈したい濃度(ppm)=希釈倍率
1% = 10000ppm → 5% = 50000ppm
50000 ÷ 200 = 250倍希釈
原液の濃度(ppm) ÷ 希釈したい濃度(ppm)=希釈倍率
1% = 10000ppm → 5% = 50000ppm
50000 ÷ 200 = 250倍希釈
注意事項:
次亜塩素酸ナトリウムは刺激が強いので、人体や食品には使用しない。
原液を扱う際は手袋やマスクをし、十分な換気の下で使用する。
アルミやステンレスなど一部の金属に対して使用すると、
腐食や変色などを起こすので、原液の注意事項をよく読み、
正しく安全な取扱いを心がける。
作り置きをせず、使用の都度に希釈する。
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