モンゴルだるま@モンゴル語通訳・エコツーリズム普及仕掛け人兼業遊牧民です。

「お金と私とモンゴル人 (モンゴル人の刹那的金策とどう付き合うか? 2)」の続きです。

ディープにモンゴルとつきあうことになると、いつか・どこかでぶち当たるのが「モンゴル人からの借金・お金の無心の相談」。
大抵のモンゴル人と日本人の関係では、お金を持っている方が日本人、お金の必要が出て、借りたり、もらったり、投資を受けたりっていうのがモンゴル人ということが大半でしょう。

ある程度、「信頼が築けた!」とか「この人は商売もしっかりしているし、見込みがある」なんていうパートナーシップ関係が生まれた頃に、モンゴル人側も同様に感じ始めます。

で、こっから先が、金銭感覚や相互扶助に対する感覚の違いが如実になり、次のステップに進めるかどうかの試金石といえましょう。

モンゴル人が借金を踏み倒す、とか、返済期限が来ても返してくれない、ということはほんとよくあります。
挙句の果てに、詐欺とか恐喝とか泣き落としとか…

人それぞれ、といいつつ、庶民的というか、義務教育以上の高等教育を受けていなくて、きちんとした企業に5年以上、正規採用で務めたことがないようなモンゴル人は大抵、お金関係の管理がだらしないということで、異議を唱える人は少ないと思います。

で、借金を申し込まれた態度としては、
1:しょうがない、貸してやるか。
2:ちゃんと借用書・融資契約を結んで公証役場で手続きを踏んで法的根拠を作ろう。
3:投資と思って(戻ってなくても仕方ないけど)応援してやるか。
4:お金の貸し借りが始まると人間関係が壊れるから、絶対貸さない。
5:最初っからそんな融通が効くほどお金、持ってないよ。
6:返済の根拠もない借金を申し込んでくる人とは、金輪際付き合うのはやめよう。
あたりがポピュラーじゃないかしらん?

つまり、お金を借りる方よりも、お金を貸す方が選択権がある分、強いって感覚ですよね?

たぶん、資本主義社会で生まれ育った私たちの多くは、こういう「お金の力」を常識としていると思います。

契約で縛ったり、金銭的な優位性を持ってる方が、それ以外の人間関係でも心理的に有利にたてる・・・。

そんな風についつい考えてしまいます。

でも・・・どうも、違うようなんですね。
モンゴルでの借金事情って。

アドバンテージがあるような、ないような・・・

なんでこんなことになっちゃうんだろう?

どうして、モンゴル人はお金を返さないんだろう?

モンゴル人ってほんとに貸し借り関係にルーズなんだろうか?

私がお金を貸す、投資を頼まれた、寄付を申し込まれたといった場合に考えるのは、この辺です。


「このお金の流れの行きつく先に、よりよい人間関係を築ける可能性はあるのかな?」

いわゆるWin-Winの構造を築くためには、必ずしもお金を介在させる必要はないし、むしろ、お金なんか介在させないほうが、日本人的には(私的には)よっぽど気楽で、いい人間関係が築けそうな気がしますよね?

でも、どうしてもお金が必要!せっぱつまってる!!
そういうモンゴル人にとっては、そんな日本人のノホホンと平和的な思考回路は関係ないのです。

さぁ、この辺から、モンゴル人と日本人の人間関係に対する認識のズレが如実になってきます。

(続く)

読者様の中にも似たような経験をした方もいらっしゃると思います。
ちょっと考えてみてください。ついでにコメントでご意見シェアさせていただけると嬉しいです。


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