2021.11/02の作品 もう5年経つのか再掲
「ぴしん、、、痛い?...やめようか?」

今日 僕は タトゥーを彫ってもらっている。
フィアットの知り合いに頼んでね。
フィアットが僕も墨入れしたいと言うので、仕方なく 少しだけ手伝わせたんだ。
「大丈夫だ、、、、痛いけど 楽しみだし。」
僕は今 人生の転機に差し掛かっている。
するべき事を目前にして
僕自身も どこか変わってみたいと思ってね。
衝動的だと、僕のノーンは言ったけど、そうかもしれないし、そうでもなかった。
むしろ 僕という人間の根本に根付く感情に揺り動かされた結果、入れることになったんだ。
「僕と同じところに入れるんだね、 パパ。」
「フィアットの顔も入れようか?」
「やめてよね!それなら 普通 恋人の顔か身内だろ?」
「じゃあ いいじゃん 僕とクリスの息子だろ。」
「...それは、、、、生まれ変わったら そうなるよ。神様にお願いしてあるから。」
時々 フィアットはおかしな事を言うんだ。
ふざけて 親子設定するものの それはドラマの関係でって話だし、この前もさ、、、、、、。
「この間 クリスのマンション行ったんだけど、バステト居て驚いたよ! 初めて見たよ エジプト神!!」
僕はジョークだと気づき、プルートーのこと言ってんの?って聞いたら
「あ、あ うん.... そうそうプルートー 、、、いいよね ....猫はほんと、、、、、」 と辻褄の合わない繕いをした。
確かにスフィンクスなんだけどね。
この間なんか、もっと変なんだ。
ぴおふにジムに通うように勧めてるんだ。というよりも 懇願している。
「ぴー、近い未来にさ、アタパンぴーを何がなんでも守らなくちゃならない日が来るよ… そのためにもっと筋肉つけて 片腕だけでも 護れるようにならなくちゃ!」と。。。。。
変でしょ?
個性的な子ではあるけど 予言めいた発言に 僕もぴおふも引き気味だったよ。
「ぴキット 許したの?入れること」
「なんで キットの承諾がいるの?」
「だって 恋人でしょ?」
そうだけど。。。。。
僕の身体だし、好きにしたっていいじゃないか?
「渋ってたけど、決めるのは僕だし。」
「渋る程度で収めるなんて 物わかりの良い 人 になったな、、、、、」
「おい フィアット ぴーだろ?慎めよ。」
「そういう ぴしんもいつの時代も 堅物だね〜」
フィアットは機械を職人に手渡し、インヘラーを吸い込む
「この間から なんか変じゃない?それ 普通のヤードム?」
「普通なんじゃない?僕もヤードムも。」
やっぱりおかしい。
黒い髪が心無しか 銀色に見える
忙しさと睡眠不足で おかしいのは自分の方なのか
腕に刺さる針の痛みが 強くなる。
黒い墨が 赤い血と混じり、どす黒さを増す。
「ぴー コートー ....ちょっと休憩させて下さい。」
気分が悪い。
狭い個室に フィアットと二人になる。
言い様もない圧迫感
そんなに疲れてたかな 僕。。。。。
「ぴしん 連日 仕事 詰め込み過ぎなんだよ」
「ん、、、、、そうかも....」
「アンタ、クリスト ないがしろにし過ぎじゃね?」
「何? フィアット、、、、、」
頭が朦朧とする。
「アンタの躯はアンタだけのもんじゃねーんだよ。」
それにな クリストも独り占めしていいわけねぇんだよ。
今 そう言ったんだよな? フィアットは......。
脳が言葉の意味を理解しない
「ぴしん、、、そのタトゥーさぁ 上のものから見たら 永劫叶わない夢見事なんだよ。」
さらに フィアットは言葉を続ける。
「自己からの脱却なんて 神しか成し得ねえんだ
人は皆 言ってるだけ。」
フィアットは 僕に馬乗りになる。
「変えちゃえば? メッセージ。宗派も違うことだし 天上天下唯我独王慧偵 ってさ。」
何言ってんの.....?
「ぴしん 言いすぎた。ママー 独り占めするからさ 嫉妬しちゃった!」
忘れて と。 フィアットは部屋を出ていく。
入れ替わりに 職人が入ってくる。
再び 墨の入る腕を眺める。
まだ ぼんやりとする頭で さっきの事を思い出してみる。
なんだったかな… 上手く思い出せない。
僕は 思い付きで言ったのかな? でもきっとそうじゃない。
簡単に消せない傷
たとえ 僕達のどちらかが 傷つく未来があったとしても
クリスへの想いもまた簡単なものじゃない
だから あの子を模して 傷にしたい。
「あの、、、、、耳朶に 十字架彫ってくれますか? そう.... ピアスで見えない位置に。」
Krist✟✞ Cross





