たいていのお家に、お手伝いさんがいますが
「うちのお手伝いさん、完璧!」って思っている人はどれくらいいるでしょうねぇ。
長いこと付き合ってるアグネス&フランシスだって、ぜーんぜん完璧じゃない。
よその家に行かせたら、「Monchackさんち、よくこんなんで雇っていたよねー」って
言われるかもしれない。
第一、日本人は他人が家にいることをあんまり好まない。
そして、雇った経験が少ない。
なので、求めるものが大きすぎるんじゃないか?というような人も
たびたびいます。
彼女たちが、私たちと同じような環境で生活してるわけではないってことを
理解しなくちゃいけませんねー。
外国人の家でお手伝い経験が長ければわかるけど、田舎から出てきたような人には
クッカーの使い方、洗濯機の使い方、掃除機の使い方、床と外の地面の違い、
すべてのことを一から教えなくてはなりません。
だって、私たちのような生活をしているような人は、お手伝いの仕事なんかしませんから。
キッチンだって、ひねれば出てくる水じゃないし
皿だって、コップだって、フォークだって、スプーンだって、たくさんなんかない。
だから、たくさんある食器のしまう場所が、間違ったとしても
それは多めに見てもいいんじゃないかなーって思う。
もちろんトイレの使い方も。
まぁ、いろんな馬が合わないってことで、次から次へとお手伝いさんを変える人がいますが
雇う側の問題でしょうね、きっと。
そういうお手伝いさんを、他の家で雇ってみると、全然問題がなかったりしますから。
そういう雇い主は、誰を雇っても、けちをつけたいでしょうし、不満なのです。
あと、これもどうよと思った話。
ここの人たちの雑巾のかけ方に驚く人は多い。
垂直曲げのように膝を曲げず、雑巾を広げて、ささーっと流れるように床を拭く。
それが彼らのやり方。
なぜかというと、彼らに正座の習慣はない。
膝をつけて何かをするという習慣がないのです。
ないだけじゃなくて、膝をつけて何かをすることが出来ない。
正座なんかとんでもない。
地べたに座るときは、足を伸ばして座るのが普通。
男性はそれすら出来ない人もいる。
だから、床で何かをするとき、地べたの焚き火にかけられた鍋で料理をするときなど、
必ず膝は伸ばしたままの垂直曲げ状態。
地面にたらいを置いて、洗濯をするときも、日本人はたらいの横にしゃがむけど
ケニア人は、垂直曲げ状態で洗います。
見ていると辛そうだけど、それが普通。
そういう人たちに向かって、 「膝をついて雑巾がけをして」っていう
日本人がいるんですよ。
できるかって。
彼らのことを何にも理解しないで、自分の習慣を押し付けているだけですよね。
日本人しか知らない人が言える言葉です。
昔、しゃがんでいたら白人の友達にびっくりされたことがあります。
「なんで、そんな格好が出来るんだ?」って。
しゃがむ、正座、膝をついて何かをする、日本人は得意ですが
そうじゃない人種もいるんです。
そんな人たちに、「膝をついて雑巾がけ」を要求するだなんて、要求されたほうも
はぁ???って感じですよ。
じゃぁ、お前が垂直曲げ状態で雑巾がけをしてみろっていう話です。
これから、お手伝いさんを雇おうとしている方も、その雑巾がけがいやなら
モップを買ってあげることですね。
ケニア人にとって日本人はほとんどがいい人ですが
日本人=いい人と思ってるケニア人は、痛い目を見ます。
私もアグネスや知り合いのお手伝いさんに、「日本人にだって嫌な人はいるからね」と
常日頃から、話しています。(笑)