母が大腸ポリープを切除した。
父ががんになってから、
母のメンタルはますます不安定になり、
自分も大腸がんじゃないかと、
脅迫症がひどくなり…
ついに大腸がん検査を受けた。
結果は良性のポリープが見つかり、
当分経過観察でいいと言われたが、
不安症の母には経過観察なんて通用しない。
無理を言って切除してもらい、
父と同じ病院に数日入院した。
それを知って私は母に腹が立った。
よりによって父の肝転移が見つかり大変な時にすることなのか❓
いつどうなるかわからない父を置いて入院するなんて。
父はそんな母を毎日見舞い、
お母さん、ポリープ取ってもらって
スッキリしてご機嫌だよ、と、
自分の事のように喜んでいた。
それを見て私は、
なんて仏様のような父だろうと思った。
反対に母のことを、
毎度のことだけど自分が一番大事な人だなと呆れた。
今、自分が母の立場になって初めて、
私も母の気持ちがわかるようになった。
夫の肺がん告知からずっと
頭の中は肺がんの情報でいっぱい。
ちょっとした咳が続いたり、
痰が少し絡むだけでも、
もしかしたら自分も肺がん❓と不安が過る。
母もまた、
ちょっとお腹の調子が悪いだけでも
大腸がんかも❓と思ってしまったんだろうな。
良性ポリープでも悪性変異もあるから、
お腹の中に飼っておくのは嫌だったろうな。
実際私も、
胃カメラで十二指腸ポリープが見つかった時は、
良性で経過観察と言われ1年は様子を見が、
毎年経過観察するのが鬱陶しくて、
先生に頼んで切除してもらった。
ただし、あの時は夫は健康体で、
今のような状態ではなかった。
もしも夫が治療不可な状態だったら、
間違いなく自分のことは後回しにしたと思う。
後回しにした結果がどうあれ、
それはそれで自分が選んだ人生だ。
母は母で、
あの時ポリープを切除してよかったかもだ。
金銭面も健康面も問題なく、
今も穏やかに時を重ねていけてるのは、
父に守られているからかもしれない。