5月13-16日
バラナシからコルカタまで飛行機で飛んだ。
ここではマザーテレサが設立したマザーハウスでボランティアする。
ボランティアスタッフは月・水・金の午後15時から登録作業が行われるため
飛行場から直でマザーハウスに向かった。
登録所では希望するボランティアハウスを聞かれたが、
ボランティアできるならどこでもいいと答えると
日程的、人数的配慮から
1日目にDamDamという重度の身体・精神障害を持った思春期の女性
2日目にPremDamという「死を待つ人の家(軽度)」
3日目にKhalighatという「死を待つ人の家(重度)」
でサポートさせてもらえることになった。
1日目に行くDamDamは
朝6時にキリスト教ミサに参加し、7時から他のボランティアスタッフと
朝食を取りながら自己紹介を交えたあと、同じ場所に向かう人たちと
マザーハウスから1時間半ほどバスに乗っての場所にあるDamDamに向かった。
到着して施設の案内をされた。年齢、障害レベルからクラス分けされており
それぞれのクラスで毎日違うプログラムが行われている。
私が担当したクラスはBird(鳥)のクラスで
午前中は一緒に歌を歌い、
楽器を鳴らしながら神経を刺激するよう促したり
途中で泣き出す子をなだめたり、
トイレのサポートをしたりと
自分のできることをシスターや他のボランティアと
コミュニケーションをとりながら進めていった。
食事の時間になった。
症状が軽度の子達は自分で食事もできるのだが、
起き上がる事もできない重度の子もいる。
私はサルディーンという口をかろうじてあけることのできる
重度の障害を持った女の子の食事を担当することになった。
スプーンでおかゆのような柔らかい食事を口に運ぶと
ゆっくりと飲み込んでくれるのだが
サルディーンは途中で動かなくなってしまった。
・・・?
おーい。
・・・。
やばい
「シスター!!!!サルディーンが動きません!!」
シスターがニコニコしながらこっちにやってきて、
サルディーンの顔をゆすり、
彼女が普段食事をしながら寝てしまうことを伝えた。
先に言ってよ・・・
シスターが去った後
食べる途中で寝ちゃうって大丈夫なの?
息とか苦しくないの?
サルディーンに聞いてみたがまったく反応はない。
足の裏をコチョコチョっとこそばしてみた。
目をギュッとつむってもがいたので
こそばいいのだろうと了解した
女の子達の昼寝を手伝い(そうはいってもそう簡単に寝はしない)
また泣き出す子をなだめたり、喧嘩の仲裁にはいったりしていると
あっという間に5時のボランティア終了の時間が来てしまった。
明日も来る?
という彼女たちにお別れをいい
次の日もまた早朝6時のミサに出席したあと
PremDamという「死を待つ人の家(軽度)」の施設に向かった。
ここは歩いて40分の世界で5本の指に入るというスラム街の中にあるのだが、
行く途中、暑さと照り返しと生ごみの悪臭のする線路を通って行くため
頭が朦朧としてきた
同じく今日が初めてというマカオ人のボランティアスタッフと
ぐったりしながら歩いているとスラムの子供たちが向こうから大声で
こちらに呼びかけている。
振り向くとすぐ近くまで電車が来ていて驚いた私たちは
急いで線路から離れ
生ごみの中を歩いた。
あぶなかったねー・・・
すでにほかのボランティアスタッフとはぐれていた。
本来この時点ですごーく危ないのだが
施設はスラム街の中に建てられているため
彼らに道を聞きながら無事施設にたどり着いた。
到着と共にエプロンを装着し
洗濯の手伝いをした。
流れ作業で5つほどある水が溜まったシンクのうち私は2つ目を担当し
1つ目の洗剤で洗われた洗濯物が私に回ってきて私が水洗いしたものを
3つ目のシンクに投げいれる。4、5つ目のシンクまで水で注水され洗剤が
きれいに落ちたものを別のスタッフたちがしぼり物干に吊り下げていくというシステムだ。
どんどん流れてくる洗濯を3時間くらい濯ぎ相当な数を絞ったあと
死を待つ人の家とよばれるご年配がほとんどの女性達が待つ部屋に向かった。
できることはないかと声をかけて回っていると、
一人の女性にスカートを引っ張られた。
両手を差し出され、どうもマニキュアを塗ってくれということらしい。
施設からマニキュアを探し出し、ピンクがオレンジどうかと尋ねると
「まっ赤なのにしてくれ」という。
両手、両足を塗ると「ダンニャワード(ありがとう)」
と手を合わせられ頭を撫でてもらった。
その後も10人ほどのマニキュアをこなし、
ご飯の時間になった。
こちらでも寝たきりの女性の食事を担当することになった。
もう体中が痩せこけてしまっていて気持ちよさそうに眠ってらっしゃるが
本当にこんな体でたくさんのおかゆを食べられるんだろうか・・・
不安に思っているとその方はペロッと全部平らげてしまった。
おおー!!
早ーい!!
そんな急いで平気でした??
と顔を除くと鼻から
さっき食べたご飯が出てきた
!!??
ぎゃーーー!!?
「シスター!!!鼻からご飯出てきましたけど・・・
」
シスターを呼びながら鼻から出たご飯をぬぐっていると
シスターが来る前にその方はまたすやすやと寝てしまった。
ああ、驚いた。。。
その後もトイレのサポートをしたり
体をさすったり
洗い物を手伝い
一日はあっという間に過ぎた。
最終日、Khalighatという末期の患者さんがいる施設を訪れた。
軽度の患者さんより寝たきりの方が多いようだ。
中には家族から意図的に火破りにあい重度の火傷を負ってしまったがために
体がほとんど機能していない女性もいる・・・
昨日同様、数時間かけて洗い物をし
施設に行くと薬の時間だった。
一人ひとりの薬をシスターが区分し、錠剤がのめない人の薬を
すり鉢で細かくすりつぶし水と一緒に渡して回る作業を行った
。
薬を飲みたくないと泣き始め
シスターになだめられている女性もいる
食事の時間が来て食事を手伝い、
お昼寝の前に見回りをしていると
半分寝たきりの患者さんに呼ばれた。
近くに行くと横に座りなさいという。
歌を歌ってくれた。
なんの歌だろう。
すごーく心地いい
。
ベットに頭をうなだれていると
頭をなでながら歌ってくれていた。
私がサポートしているというよりは
心も体もずーっと傷ついてきた彼女達から
私の方が彼女たちに癒されていて
何にかはわからないが、
謝罪と感謝の気持ちでいっぱいになった。
ボランティアから帰ると体はくたくたなのに、
心ではもっと長い間一緒にいたいと願っていた。
自分は彼女たちで
彼女たちは自分のような
不思議な感覚を覚えた。
マザーテレサは道端に飢えで横たわった人から
神の声を聴いたというが
彼女たちの中に神がいるということが
ほんの少しわかる気がした。