2023年ボルネオ自生地探索 7日目:トラスマディ山系列 Mount Sinsingの登山 | もなのブログ

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7日目

 

  ERICK BASE CAMPまでの登山

 本日からが本番。

 

 

朝飯はしっかり食う

 

 という訳で今から登るMt Sinsingの説明をば。

 

 Mount Sinsingはトラスマディ系列の標高が2,603mある山であり、マレーシアにおいて3番目の高さを誇る山です。

 なお、以前まではキナバル山系列のMt Tambuyukonが3番目(2,579m)でした。

 マレーシアNo.2のトラスマディ山の北東にある山ですが、標高自体は数十mほどしか変わりません。

 Mt Sinsingの名が出てくるのは2019年の記事からで、それ以前のマレーシアの標高が高い山ランキング等では名前が出てきません。

 そのため再度の測量等によって順位が入れ替わった等ではなく新しく発見された山ではなかろうかと。

 よくこんな山未発見やったな。

 また、登山ルートとしてはこの山一つだけ登るのではなく、ランキング5番目の標高2,468mのMt kaingaranへ縦走していくコースが一般的となっております。

 

 

 この山は2019年の夏ごろ、つまりコロナ騒動の前年にNo.3として知名度が上がった山ですが、トラスマディ森林保護区内ということで海外から行くには色々手続きが必要。

 しかし許可が下りるにも半年弱待たないと行けない状態。

 しかも冬は雨期なので登山なんてできる状況でもなく。

 2020年の適期に…だったところでコロナ禍になってしまい…

 

 ということでこの山はあまり外国人旅行(登山)客が登れる状況ではありませんでした。

 ガイドさんも外国人の対応をしたのは今回が初めてだということです。

 

 普通に登っていた地元民もいたようなので情報自体はあるのですが、彼らは別にウツボカズラを見に行っている訳ではありません。

 そりゃあ写真は少し撮るでしょうけど。

 

 という訳で登るまでに分かっていたのが、”大体どんな標高でどんなルートなのか”、”スタートから帰ってくるまで3日間かかる”、”山のどこかにトラスマディ山以外でN. macrophyllaが生えているらしい”、"N. lowiiも生えているらしい" 程度の情報しかありませんでした。

 きついか楽かも分からんかった(笑)

 

 う~ん、なんも分からん(笑)

 一応ガイドさんからGPSデータも送られてきており、初日にスタート地点から6.0km、標高差800mほど登って標高2,200m近くにあるベースキャンプで一泊。

 次の日にベースキャンプから2km先のMt. Sinsingの頂上を経由し、さらに奥のMt. Kaingaranまで4㎞縦走。

 その日のうちに再度6㎞縦走してベースキャンプまで戻ってくる。

 明後日はベースキャンプからスタート地点まで下山。

 

 …という感じ。

 

 

 まぁ、Minodtuhanよりは登らんし、一日に12kmも歩くということは(きついと帰ってこれないので)楽でしょう!!

 な~んて甘く考えていたのですが、後々後悔することに…

 

 

 という訳で登山を開始!!

 

 

 

 

 

 

 最初の1㎞ちょっとは緩い山道です。

 ただし地面がかなりぬかるんでおり少し心配に。

 Minodtuhanでも”地面のぬかるみ”はなかった。

 

 ただ身体の不調はともかく、体力という意味では慣れたのかすいすいと進みます。

 たくさん写真を撮る余裕もあったり。

 

葉が細いLiparisの仲間?

 

Eriaにも見えるけど…分からん

 

スギゴケのでかいやつ

 

ベゴニア

 

ヒカゲノカズラ系のシダ

 

赤いセラギネラ

 

Dawsonia longifolia

結構どこにも生えてるんやね

 

 その先は急に拓けて、トラックも走れそうな切り開かれた道を3.5㎞進みます。

 

 

 

ベゴニアも面白いんやろけどなぁ…

 

 既に4.5㎞進んでおりますがそんな標高を登っておりません。

 

 …やばくね?

 

 と思ったらやはりそこから急に傾斜がきつくなりました。

 

どこをどう登ればええねん(爆)

 

 ただ、2回目の登山ということで身体も慣れ始めており、塩分補給も積極的に行っていたためG Minodtuhanよりは楽勝です。

 結構平らな場所も多かったですし。

 

 あまり雲霧林が発達していないのか、標高が上がってもジャングル内の景色はあまり変わりません。

 

比較的サンヨウベニホタルを多く見ました

 

 

Kuhlhasseltia javanica

可愛い、蘭展とかで見つけたら買ってみようかな

 

ジュエルオーキッド…に入るんかな?

葉の形はホテイランとかトケンランっぽいですね。

 

 

 

コケシノブの仲間…なんかな?

すごい繊細で綺麗

しかも草体はかなりでかくなる

 

Dawsonia longifolia

標高が高い方が密集してる気がする

 

なんかおもろそうなもんないか探したけどなかった

 

Liparis系の黄色い花

 

もう何もわからん

 

 標高2,000m付近までようやく登っておなじみN. tentaculataが出現するように。

 

 

 

 

 

少し丸系

 

 

テンタはここでもたくさんある

 

 その先にはN. lowiiも二株だけありました。

 

あんまし良い状態ではない

 

 N. lowiiポイントを過ぎてやや平らな場所を歩いていると、ポーターさんよりこの辺はコリバスポイントだよと教えてもらいました。

 狭い範囲に10株ほど。数株は咲いておりました。

 

 

 

 

コリバスも見た目が似ていて何か分からんね

 

 あるだろうなと思いつつ、見つけられないと思っておりましたが、花まで見ることが出来てご満悦です。

 

 その後もするすると楽に登って2,200m地点のベースキャンプに到着することができました。

 

 

 

 

 

 コリバスポイントからポーターさんを置き去りにしており、また汗で凍えながら暖かいサバティーをすすります。

 

 写真を撮りまくっていて遅れた同行者とポーターさんも到着し、着替え。

 

 このベースキャンプ、斜面に建てられておりますが屋根はきちんとあり、一人一人の寝るスペースとしてハンモックのようなものがあります。

 ただ我々のパーティと3人の地元民パーティしか今回登っておりませんでしたので、隣のハンモックを物置代わりにして自分の寝床を確保しました。

 

 さて、明日が本当の本当の本番です。

 

 

 という訳でさっさと飯食って就寝。

 

 …ハンモックの微妙な角度のせいでひざに負担がかかりなかなか眠れませんでした(´;ω;`)

 

 8日目につづく。