飯の話も終わりましたので、沖縄遠征の本番(?)生き物探索です。
記事を植物編と動物編で分けたので、今回は植物編となります。
4月の時にはかつて確認していた筈の赤花のコモウセンゴケの自生地を明確にするという目的があったため、今まで見て来た自生地の再探索というのを行いました。
7月の目的は…タヌキモの花。
4月時点では時期が早かったこともあり目覚めたばかりでしたが、7月であれば問題なかろうと。
あとは、沖縄遠征も5回目、今年でも2回目ということで更に探索範囲を広げてみようかなと。
毎年毎年結構同じ場所に通っていましたので。
という訳で最初にタヌキモの生育地へ…
この辺にはコモウセンゴケも生えているのでついでに見ていきます。
4月の時はかぴかぴで花も咲いていませんでしたが、夏は元気そうで数株花を咲かせておりました。
色は当たり前ですが白です。
で、本命のタヌキモ。
想像では水面びっしりにタヌキモや他の植物が生えてるんやろなぁ…
なんて思っていましたが…
ない
あれれ~?
とかうろついていると看板に、コカナダモを駆除しましたとの記載が。
…外来種と一緒に駆除されてしまったようです
ただ全てが全て一緒に駆除されたわけではないようで、念願のイヌタヌキモの花がちらほら咲いておりました。
これが沖縄のイヌタヌキモの花や!!
あまり見た人もおらず、写真も出てこないので貴重な写真の筈!!
一面満開!!とはいきませんでしたが、ちらほらと黄色い花が咲いていました。
後々の浜田山集会で話をしたのですが、どうやら本土のイヌタヌキモと沖縄の個体とでは葉の付き方が違うとのこと。
…何がちゃうね~ん!分からん
ミカワタヌキモはカケラは浮いていましたが、花は咲いていませんでした。もう少し泥にまみれないとミカワは咲きませんもんね…
それにしても水の色が凄いです。
鉄分か、それとも赤土の色か…
沖縄北部の土は国頭マージという低pHで貧しい赤土です。
なのでパイナップル畑やさつまいも畑が多い。
だから食虫植物も生えているのですが、時々海に流出して珊瑚が~と問題にもなっていますね…
コクランも確認
本島ではランクが高いことをお伝えしましたが、結構生えている…
という訳で沖縄遠征のしょっぱなで目標の花を確認し、しかも沖縄本島で生えている食虫植物3種を確認してしまいました。
もうやることなし!!!
ではありません。
まだ見ぬ自生地へ向けてそのまま車に乗って一気に北上。
今まで来たことのない本島最北端の辺土岬まで上がり、そこからうろうろ。
という訳で私の中では沖縄最北端のコモウセンゴケの群生地を発見しました。
もっとしっかり探せば他にも自生地はあるので”最北”は不適切かもしれませんが”それなりの規模の群生地では最北端”という意味では間違っていないと思います。
沖縄遠征の記事を書くたびにコモウセンゴケはどこでもある、どこでもあると書いておりますが、それなりの規模の群生地はどこにでもありません。
…と言っても見つけやすいことこの上ないので、正直どこでもあると言っても過言ではないとは思いますが。どっちやねん。
そんな沖縄最北端から今度は主要道路を通らずに林道という狭い道へ突っ込んで行きます。
イメージは沖縄版酷道です。個人的には離合ポイントも多く、片方が奈落の底に落ちる崖という場所もなく、きちんと管理されているため本土の酷道より通りやすいと思います。
台風直後は知りませんが、同業者ややんばるの巡視員も良く通ります。
といっても道の両脇から枝や藪が伸びまくっているため、レンタカーを傷つける可能性がありますので、そこは注意します。
レンタカーを脇から伸びる枝や藪で傷つけないよう、貴重な動物を踏みつぶさないよう、そして貴重な動物を探しながら林道を南下していき、やんばるの中央近くでコモウセンゴケの自生地を見つけました。
山の中の山の中ですので自生地も小規模です。
因みに白花でした。
こんな感じの崖がいくつもある
…ここには生えていなかったけど
どこもかしこも白花でした~
数時間かけて生き物を探しながら林道を走り、そのまま主要道路に出た後、夕方近いということでいつものやんばる奥地に突入できるポイントへ向かいます。
入り口でコモウセンゴケをパシャリ
ここは白花
2018年の初沖縄で関西空港が沈んでひろドロさんにお世話になってから以来のいつもの場所です。
ここに来るのは動物目的であまり植物は見る気はないのですが載せておきます。
基本毎年同じ奴らですね~
ツルラン
もう何年目の付き合いか
トクサラン
こいつも毎年見てる(そしてブログにうpしてる)
サイゴクホングウシダ
うpしたのは久々?
真っ黒い葉がイケメンのオニホラゴケ?
まぁ、コケシノブの仲間でしょうテキトー
植物はこのくらいで、夕方のやんばるで見た動物はまた別記事でうpします。
次の日。
タイワンキンギョポイントでイヌタヌキモとミカワタヌキモを発見。
奥に行けばもう少しあるのでしょうが危ないので行かず。
ひょろひょろ
そこからぐわーっと4月に見て回った赤花コモウセンゴケの場所へ。
花は付いておりませんが、この辺はほぼ赤花コモウセンゴケの地域です。
そんな中でトサカメオトランを確認。
何か変な蘭っぽいのが生えているとは以前から思っていましたが、今回初めて開花を確認して種類が分かりました。
夏にはいつも来ていたのに何故今年だけ…?
ここからも赤花コモウセンゴケ。
ずーっと赤花コモウセンゴケを見ながら地図にマッピング。
4月に見落としていた場所にもちらほらと生えていました。
そして、赤花コモウセンゴケの生えている崖を登って上の台地状の場所を見ると…
…白花やんけ!
崖を登った上も当然赤花と思っていたので驚きました。
赤花白花混じって生えていないのに自生地は隣接しているとはどういうこっちゃねん。
位置関係は以下のような感じ。
隣接しているとはいえ角度があって種子が混じりにくいようになっています。
それにしても不思議だ…
あとはアオバラヨシノボリを探して再度山奥に潜った際にまたコモウセンゴケの自生地を発見。
山奥なので密度は薄い。
因みにここも白花でした。
遠征後の集会で他にも赤花コモウセンゴケが生えているらしいという場所を教えてもらったので、またそこも探しに行きたいと思います。
最後に。
基本的に自生地の詳しい地名などは公開していないのですが、一か所公開できる場所でコモウセンゴケを見つけました。
…つまり天然記念物などです。
という訳で嘉陽層の褶曲。
岬ではなく内陸部の方です。
沖縄のフィールド最終日に魚を求めてぐるぐるしていたのですが、天気が悪くなって雷が鳴り始めたので離脱。
どこかで水着着替えたいな…と思っていたところ、人気がなさそうな場所(笑)だったため寄ってみた次第です。
着替えた後にこれ生えてるやろ、と探したらありました(笑)
国指定の天然記念物なのだそうですが、海側の方が有名みたいです。
地層の褶曲も見れて面白い場所ではあるのですが、一般人は全く興味ないかもしれません…
という訳で(やっと)7月の沖縄遠征植物編でした。
目的のタヌキモの花を早々に見ることが出来てあとは流しであったため、面白みに欠けましたかね…
次は今回の沖縄遠征メインの動物編です