ウツボカズラ(とその他)の冬越し対策 | もなのブログ

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 皆さま冬越しの準備は終わりましたでしょうか。

 

 へりっこ植物園の方でも冬越し対策についての動画が多数上がってきていますので要チェックです。

 

 

 

 

 

 基本的には、よっぽどな低地性種以外ならウツボカズラは最低気温10℃まではギリギリ耐えます。ただし種として想定外の”最悪な環境下”での栽培ということになりますので勿論枯死させるリスクは大幅に上がります(-_-;)

 

 とは言ったものの、普通そのウツボカズラの生育地の気温の知識なんてありません。海外の気温も主要な都市のデータしかなく、海外の田舎がどないなってるかなんて知りませんからね。

 

 そういう場合のための便利な検索サイトが一応あります。

 以下が私が参考とているウツボカズラの標高と温度検索サイトです。

 全文英語なのと検索が学名なのと、最新の新種情報については追い付いておりませんが、2種までなら交配種の生育温度まで推定できますので非常に便利です。

 

 

 ただまぁ、これも推定ですので完璧!とは言えません。

 N.lowiiだって1400mちょっとの場所に生えていましたし…

 やはり自生地に行くのが一番勉強になります(/・ω・)/

 

 

 

 我が家では今年の春に温室を導入したのでまた新しい環境を考えなくてはいけません。

 ただ、去年までは2種類の方法でウツボカズラ(+他の食虫植物や蘭)の冬越しをしていました。

 

 〇最低10℃まで耐える種&高山種

 10℃まで耐える強健種や、寒さに問題がない高山種は以下のように冬越ししました。

 

 

 

 衣装ケースに猫除けシートで鉢上げをして水槽用LEDライト乗っけていただけです。昼間は布団を被せることで水槽用LEDライトの熱で容易に25℃を越えました。

 夜はライトを消して私が布団を使えば10℃ぐらいまですぐ下がりますが、寒さが好きな或いは強い種のみですので問題はありません。

 昼間布団を被せて30℃を越えそうになればやや隙間を空けたりと調整をしてあげると良い感じでした。

 布団をかけるだけでしたので非常に楽でしたし、昼夜の気温差もあって高山種は良く育ちました。一部の強健種にとってはやや寒かったみたいですけど…

 

 〇最低20℃が欲しい低地性種&中~高山種の子株

 どう考えても最低20℃が欲しい種やまだ小さい株などは以下のように冬越ししました。

 

 

 

 

 我が家ではクローゼットを丸々ファンヒーターとサーモを使ってヘビやレオパその他小動物のための温室に改造しておりますが、冬の間だけそこに植物も丸々収容する形となります。

  最も気温が低い床付近でも24℃程度はありましたので温度的には問題がありません。逆にこの状態の方が調子が良い種も多く、春になって外に出すとろくな成長をしなくなることも…(´;ω;`)

 

 〇管理上の注意点

 写真を見れば分かると思うのですが、私は一切通気をとっておりません。

 時々空けて換気はするけど。

 容器が元々小さいため、通気をとってしまうと内部の気温或いは湿度が大暴落しまいますので、苦肉の策として温度と湿度を優先しました。

 ただ密閉すると写真の通り結露が発生します。

 これがかなりやっかいで、水滴が垂れて株が常時濡れっぱなしになるほか、結露するせいで数値上は湿度は下がってしまったりします。

 ここで湿度が案外低いからと密閉している以上霧吹きなどを絶対にやってはいけません。葉っぱに付いた水が全く乾燥しませんので菌が大繁殖し腐りが入ります。

 

 熱源が容器外・容器内・容器内でも熱帯魚用ヒーターを用いる場合などでそれぞれ管理が全く異なります。

 上記の私がやっていた手法のような密閉して熱源が容器外の場合、通気をとると非常に乾燥するので十分に気を付ける必要があります。密閉すれば湿度は保てるのですが、その分水の扱いには非常に気を使います。

 熱源が容器内にある場合(温室のヒーター等)、容器内の温度が上がって湿度が逆に下がりますので、加湿についてどうにかしないといけません。

 熱帯魚ヒーターを用いる場合、それ自体が大量に水蒸気を生み出すためこれについても水の扱いには注意です。特に外気温との温度差で大量の結露を生じますので、無対策では菌の繁殖や腐りの入るリスクはかなり高いかもしれません。

 結局は通気を取ることが一番の対策となるのですが、冬場はこれが難しいのです(´;ω;`)

 

 狭い容器での栽培では潅水タイミングというのは非常に重要になってきます。

 

 

 上記の図の様な感じで、春~秋は潅水量・タイミングにもある程度余裕があるのですが、冬はそれが縮まる感じ。

 そして案外落とし穴なのが、冬は代謝が落ちて動かなくなり、用土も乾きにくくなるので株の世話の頻度が落ちるということです。

 なので、まだ大丈夫だろうとちょっと見ていなかったらドライアウト…という経験を私は何度もしておりますorz

 毎日の観察というのはそれだけ重要ということですね(-_-;)

 

 私の冬季の潅水タイミングとしては、水好き種は用土表面が完全に乾燥してから、用土乾燥好き種は用土の中まで7~8割型乾燥してから水をやることを徹底してかなり冬季に枯らす株が減りました。それでも毎年何株かは枯らしてしまいますけど(´;ω;`)

 

 〇今年の管理

 先ずは真冬本番に向けて温室専用のヒーターとサーモを購入しないといけません。これで5万円超(´;ω;`)

 

 

 

 コメリの通販は安くて良いですよ。私も温室をここで購入しました。通常10万以上するものが8万ちょっとで買えました(((o(*゚▽゚*)o)))

 さらに安い所は怪しい場所が多く、賭けになりますのでご注意を…

 

 もっとヒーターで安い物はいくつもありますが、出力的にも性能的にも規格的にも正規品を買った方がお得だと思います。

 温室はビニールカバーをかけて、タメさんの大出力投光器×4+ヒーターで最低15℃を維持しようと考えています。

 低地性は変わらずクローゼットに押し込みます。

 

 上記のヒーターの出力的には、温室内を十分に加温しそこで低地性種を、高山種を以前と同じ方法で…という管理もできるのですが、ヒーターにかかる電気代のことを考えると、温室のヒーターにはあまり働いてもらわない方が良いと思いました。元々の値段が高いのだけど。

 あと低地性種は苦手で枯らしまくるので(主に上記で述べた水の管理)、あまり数がないというのもある。

 

 上段の最低気温20℃、下段を15℃のように明確に分けられれば一緒に管理できるのですが、このサイズの温室でだと温度差はそこまで産まれないかなぁと…。

 

 最上段のピンギ・ドロセラ棚がどこまで上がるかですね。スペースはまだまだありますし、良ければウツボカズラもいくつか入れておいても良いかもしれません。

 

 現状はカバーをかけただけで上28℃弱、下17℃程度をキープしております。

 ここで気が付いたのは温室内の湿度です。

 春からこの温室を使用してきて何だかんだと内部の湿度が上手いように上がらずあたふたしておりましたが、カバーをかけたことで原因が分かりました。

 ずばり、温室内の温度はライトの熱で外部より高温となるため、温室内は陽圧となります。

 そうすると温室内の空気はどんどん外部に出ていくので、思ったよりも乾燥する!という事態になっていたわけですね。

 その理由に今現在はカバーが内側から押され膨らんでおります。

 

 

 

 温湿計に示す通り現在は非常に温度湿度共に理想的な状態ではあるのですが、高湿度になったため潅水頻度をやや落とすことにしました。

 多分今までと同じような潅水をしていると根腐れする可能性があるため、やや注意しなくてはいけません。