淀川本川ブラタモリ的な探索(環境保全と防災、歴史) | もなのブログ

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生き物や自然のことを呟きます。
時々グルメや自然災害・防災のことも。

 文化の日、寝屋川市にある生物多様性センターに行ってみたら祝日はやっていませんでした!

 ネット上では営業中とか出てきたのに、詐欺だ!

 

 

 という訳で暇なので枚方市駅の方までゆっくりと北上してみました。

 

 

 

 

 良さげな用水路です。

 メダカとモツゴ?だけ上から見て確認しました。二枚貝の感じはないのでタナゴはいないかなぁ。

 いてもタイバラだけかも。

 

 

 

 

 アレチウリです。ブラックバスや11月に新規に指定されたアメリカザリガニ以外の外来ザリガニと同じように特定外来生物です。

 植物は生きたまま運搬することについて結構曖昧で、このように挿し木でも増える種については枝の持ち出しも法律違反となります。

 このような場所での駆除の場合、駆除の実施を事務所に連絡しておき、袋に入れて放置しておいて後処理をお願いする…というのが主な流れです。

 

 ウリの癖に食べられず、一面に蔓延り、実がトケトゲであり、トゲは刺さると痛いとかいうこれぞ侵略的外来種!という植物です。

 

 アレチウリはウリの仲間なので葉がリクガメの餌になり、時折採集されている方もSNSで見かけます(爆)

 勿論法律違反であり、3年以下の懲役あるいは300万円以下の罰金というかなり重い罪となります。本人は特定外来生物を悪意を持って拡散する気はないのでしょうが、絶対にやめましょう。

 

 

 

 

 枚方大橋やや上流側のワンド整備事業です。

 調べると平成24年度ぐらいからこの辺をいじる構想自体はあったようでした。

 自然環境の連続性確保 (ゾーニング計画の実現)ということですね。

 

 常時水域と冠水頻度が高い場所で分かれております。後は大規模出水があると全部水没する感じ。

 

 

 資料はあまり公表されていないみたいなのでそんなに載せるものもありません。あまり広いとは言えないのでバス釣りには向いていないですね。へら師は良さそうですけど。

 

 

 下流側の城北わんどはイタセンパラやシロヒレタビラ等が上手い事再生産しているということで、将来的にはここにもイタセンパラを放流!なんて話も出て来るかもしれません。

 樟葉ワンドは地質的にも石だらけになりやすく、あんまし上手い事行っていないようにも見えますが…(礫河原の再生ならええけど)

 

 ただ最近特定外来生物のアメリカナマズ(チャネルキャットフィッシュ)が淀川の上流から下流まで確認が増えているような話も聞きます。

 食い意地がバスギルより酷く、その分影響も大きいとも言われておりますし注意が必要です(-_-;)

 

  

 同期が以前毛馬水門近くで釣ったアメナマ。

 淀川のほぼ河口直上流で幼魚サイズが釣れるということは淀川全域に広がって繁殖しており、城北ワンドにも入り込んでいる可能性が非常に高いです(-_-;)

 匂いも少ない非常に綺麗な白身魚です。その場で締めれば持ち帰られますのでムニエル等にして食べちゃいましょう。

 

 仕事でこいつが捕れるとその場で締めてお腹を開き、何を食べているのか調べることが多いのですが、身が美味しいのでみんな取り合いをして持ち帰っちゃいます(笑)

 ナマズで一番うまいイワトコに匹敵するぐらいです。

 ブラックバスやブルーギルは不人気で、大抵その場に埋めてしまいます。コクチバスは綺麗な所なら食べるかな?

 

 

 

 昔流行ったスーパー堤防。

 堤外地側(川のある方)は普通ですが、堤内地(いわゆる防ぐ側)は写真の奥に向かって緩やかな坂となっておりマンションや住宅地が広がっております。

 

 

 スーパー堤防、正確には高規格堤防ですけど、単純に堤防をでかくしたら決壊もしにくくなるし、斜面をなだらかにすることで越水してもえぐられにくいし、斜面の上に家や公園作れるよ!

 という奴です。

 

 

 

 最も川に近い場所にマンションが多いのは、マンションが万が一の盾にもなるからですね。一杯流木やごみを集め、越水の流れを弱めるブロッカーとなります(-_-;)

 

 重要性が高い大都市近郊ならではのやり方で、水害が全国どこでも頻発する昨今の状態にはあまりそぐわないやり方です。という訳で最近はあまり聞かなくなりました。

 お金も時間も莫大にかかり、建設前にはたくさんの人に転居してもらう必要も出てきます。そしてこれでも100%安心ではない、ということでコスパが良くない!と批判が多いです。

 

 勿論地震にも弱い氾濫原の土壌改良、川と町を一体化するまちづくりを一気にやってしまえることや、単純に堤防の強化というメリットもあるんですけど。

 人の命を守るためだから予算度外視で災害対策事業を進めろ!というわけにはいきません。国家事業(行政事業)と言えどもどうしても優先順位とコスパがのしかかってきます。それを無視すると税金の無駄、と言われてしまいます。

 仕方がないことなんですけどね(-_-;)

 

 

 

 スーパー堤防傍の石碑。明治十八年季淀川洪水碑です。

 近代の淀川整備はこの水害から始まったと言っても過言ではありません。

 

 

 この水害で枚方近辺だけでなく、遠く交野市や大阪市東成区の方まで水が押し寄せて浸かったようです。

 

 そもそも大阪府は三川合流少し南ぐらいまで大昔は海、1500年前から中世までは巨大な氾濫原であり、湿地でした。

 

 

 元々がそんな場所なので一部(特に左岸側)が切れると大阪平野一帯がびしょびしょになります。

 

 

 なお、そんな一面低地な場所でも唯一多くの土砂が堆積し、高くなって大阪で水害が頻発しても比較的安全な場所が上町台地です。 その先っぽにあるのが大阪城であり、元石山本願寺です。

 

 

 

 当時の都、京都から淀川(昔と流路は違いますけど)を伝って下って天下の台所大阪…は江戸時代なのでやや時代が異なり、大阪が台頭してきたのは秀吉の大阪城建築の頃から

 当時のメインは堺や神戸港方面であり、そこから海外へ…という交通の要所でした。

 そりゃあここに言うことを聞かない武装宗教集団がいたらめちゃくちゃ邪魔です。織田信長もムカついて攻めるわな、というやつですね。

 

 話が逸れましたが、上記の古地図や地形図で見ると大阪平野が一面水田だらけの低い土地ということが分かりますし、淀川左岸側の堤防が切れたら大阪市(大阪城の方)まで浸るだろうなぁ、というのは良く分かりますね。

 

 そういう意味でも一度堤防が切れた場所というのは非常に緊急性の高い場所です。特に今のご時世大阪市まで大規模に水没すれば昔と比較してもとんでもないことになります。なので上記のスーパー堤防事業も進んだようです。

 まぁ、昨今の感じだとどれだけ堤防を強化しようと100%安全なんて逆立ちしても言えないのですが…(-_-;)

 

 

 郵便屋の渡し跡です。

 枚方大橋などなかった時、対岸(高槻方面)への渡し舟が多かった場所の様です(本当はもう少し上流側らしい)。

 明治に入ると国鉄(つまりJR)が対岸に出来ましたので、郵便屋さんが渡し舟で手紙を運んでいたみたいですね。

 

 

 

 枚方宿です。

 東海道五十三次といえば江戸から京都までの宿場町のことですが、物流について考慮すると京都大阪間も外せません。東海道が整備された江戸時代よりも古くから使われた道でした。

 そんな東海道五十三次に京阪間の宿場町を加えて五十七次と言うこともあるそうです。

 その+4つの宿場は、伏見宿、淀宿、枚方宿、守口宿、そして大阪へという訳です。この宿場町の存在と淀川を使った水運を見越した整備が淀川では行われ、それは自然環境にまで影響を与えております。

 

 

 それの最たるものがワンドなんですけども。

 ワンドも元々淀川での(蒸気)船の通行のために作られたものであり、環境保全のこと全く考慮したものではありませんでした。今でこそ保全事業の素晴らしい例みたいに言われておりますが、何か偶然良い感じに良い環境が出来たので、それを見直し全国に普及させましょう、となっただけですね(笑) 

 

 枚方宿は現在そんな栄えている訳でもなし、古い町並みが一部残っているだけではありますが、日本の歴史にも(影は薄いけど)それなりに影響を与えてきたということですね。

 

 

 

 

 江戸時代まで枚方宿での船の待機所としての宿屋として賑わっていたという鍵屋です。

 今ではただの市の文化財兼郷土資料館になっていますが、平成9年まで料亭としてやっていたそうです。

 

 

 

 枚方市は菊が有名であちらこちらの民家の前に菊があります。これ全部その家で栽培しているのでしょうか。

 枚方パーク(ひらパー)でやっていた菊人形も有名です。

 

 

 枚方T-SITE。

 枚方市はツタヤ発祥の地ということででっかいお洒落なツタヤ(その他色々)の総合ショッピングモールがあります。

 ここのスタバで一服して帰ろうと思っていたのですが、休日で人だらけだったので断念しました…(´;ω;`)

 

 

 休日一日、まぁあまり意味もなくぶらぶらした程度でしたが、色々災害や歴史についてみるものが多く案外満足した一日でした。

 結構こういう休日も良いかもしれません。