梅津庸一展③ @国立国際美術館 | 温室メロンの備忘録

温室メロンの備忘録

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版画の部屋。壁紙も版画と拘られている。


作品が壁面と共鳴している。



補色から入り、中間色を経てモノクロに帰着。



複雑な基本パターンの繰り返しの内側に、モノクロの異質で乱雑な空間。緑と茶の縁取りで、ピンク主体の壁面から作品を浮き上がらせている。心地良い。



最後の部屋は音楽とのコラボ。



本展覧会のために作られた楽曲が流れている。




やはりこの点描具合が好きだ。




壁だけでなくレーベルにまで着色されている。展覧会の構成全てに入り込んでおられるのが伝わってくる。



坂本夏子+梅津庸一「水差しの口を塞ぐ」2023


この2人の共作は、今後も楽しみにしたい。



本美術館での漏水問題に言及されている。またその中で、(旧来)美術は永続性を志向し、現代アートは仮設性や流動性を重んじると書かれている。作家の価値観を知ることは楽しい。


「水難」2023


「不安は口を開けて待っている」2022, 作家蔵


「メトロノーム」2014


進歩的というより昔風の作品。画伯の世界観は広いのか狭量なのか。