神谷町駅から意外に距離があるのと、一旦地上に出なければならない。雨の日には傘が必要な導線だったことに、梅雨入り前の今になって気づく。幸い今日は晴天だ。
青空の下、アナベルが咲いていた。なんだか梅雨入りを待ち侘びているような。やはり紫陽花には雨が似合う。
小一時間で所用を片付けて、皆と一緒に会食会場へ向かう。
Courage@麻布十番
入口手前に大きな絵が。真ん中にCourageの店名、左上にはオーナー兼サービスマンのジーノ氏の名前が描かれている。どうやら看板のようだ。
伺ったところ、6年前のオープン時に作家の荻野綱久氏が、店に来るたび閃いたものを描き加えてゆき、完成された作品だとのこと。ちなみに荻野氏は片岡鶴太郎氏のご子息だそう。
シックにまとめられた店内だが、個室の壁の1面が著名人のサインで埋め尽くされている。コロナ禍時に苦肉の集客策として、SNSで発信するためサインを頂いていたのだと。オープン間もないコロナ禍時のご苦労が目に浮かぶ。
Ay村のコレのシャンパーニュで乾杯。
クラージュ サンド
鴨肉、トリュフ、自家製パンのアミューズ。絶妙なバランスでとても美味しい。
京都 ヒラマサ
エディブルフラワーで彩られた華やかな一品。内側のトマトとチェリーのソースが爽やかな酸味が、ヒラマサの繊細な旨みを引き立てる。
自家製パン。今どきのミルキーで甘いパンなのだが、より優しく円やかな不思議な味わい。何故なのか理由を伺い損ねた。
北海道 蝦夷鹿
古屋聖良シェフ自らがサーブして下さる。フレンチベースなのに、どの料理も重過ぎないレベル感の主張が良い感じ。
京都 鱸
スズキのポワレ。鱗が甘鯛の鱗焼きのようにパリパリだ。
広島 神石牛(じんせきぎゅう)
繊細な味なので、ブルゴーニュがお薦めだと。筋繊維が細く脂の入り方が粒状で、確かに繊細な品種だと感じる。「幻の和牛」とも呼ばれているのだそう。ワインのチョイスもバランス良くて正解だ。
茨城 メロン
デザート。リオレが優しい。
店内の空間作りや、料理の一品一品から皆さんの人柄が感じられ、とてもリラックスできる良店だった。