亡命の間に何があったのだろう。世界大戦が終わり、パリに戻ったローランサンは、文芸の分野でも創作活動を進めてゆく。
「扇」
まずは詩集を出版。挿絵も当然ローランサン自身で。左側はそのエッチング作品(1922, 姫路市立美術館)で、右側が書籍(1922, アーティゾン美術館)。
中でも出世作となったのが、
「牝鹿」@セルゲイ・ディアギレフ劇場, 1924
この公演の大好評を受けて、衣装や装飾関係の仕事が殺到するようになったのだそう。
ジャック・ド・ラクルテル「スペイン便り」1926, アーティゾン美術館
他の著書の挿画も担当されている。オリジナルのエッチングによる33点の版画から1葉。
作品的に群を抜いていると感じるのが「椿姫」の挿画作品。
専用の一部屋が作られ、全13点が展示されていた。書籍はアーティゾン美術館、挿画12点はマリー・ローランサン美術館の所蔵。
アレクサンドル・デュマ・フィス「椿姫」1937