学会でタイトルの講演が行われましたので、拝聴しました。
男性、女性を問わず、いわゆるチェーン展開しているAGAクリニックで誤診されたケースが紹介されていました。診断はオンライン診察の場合もあれば、直に診察したケースもあるようですが、共通しているのはダーモスコピーと呼ばれる拡大鏡で診察を行っていない事でした。
脱毛症の診断において、オンラインでの拡大鏡無しの診察は、私も危惧するような診察スタイルですが、こういった事例が実際に起きているという啓蒙的講演でした。
私自身の外来では、AGAを主訴とする方を初診で診る事は以前より大きく減りました。AGAクリニックが全国展開して、新型コロナを機にオンライン診療が注目された事等が原因と思います。
今後も、この流れは止まらないのでしょうから、誤診例は無くならないと思います。
このようなクリニックに通院され、改善が乏しい(もしくは悪化している)場合は、他の医療機関への受診を考慮して頂ければと思います。
私自身も、この講演から学んだ事に注意しながら、脱毛症の診察を行っていきたいと思います。
福田