ももスキンケアクリニック院長ブログ:一期一会

ももスキンケアクリニック院長ブログ:一期一会

 ももスキンケアクリニックは、岡山県岡山市の美容皮膚科クリニックです。
 このブログを通じて、院長自身の言葉で、美容皮膚科の現在をお伝えしていきたいと思います。

 タイトルのご相談に対し、本日の外来で血小板療法を行いました。

 

 法令線周囲の表情によってシワが生じる場合、主たる原因は深部の加齢した表情筋にあります。

 

 よって表情抑制の標準治療ボトックス(ボツリヌストキシン)を考えたいのですが、副作用が高率に生じる可能性がある為、使用出来ません。

 

 この点から、少しでも皮膚側のコラーゲンやエラスチンを増加させ、表情ジワを和らげる治療を検討するわけです。

 

 しわ抑制の主流であるヒアルロン酸製剤も、表情の抑制治療に向いている製品が発売されています。こちらも1つの選択肢になるかと思います。

 

 福田

 アトピー性皮膚炎の治療を大きく変える契機となった治療薬が、タイトルのデュピクセント(デュピルマブ)です。

 

 この薬剤を投与中、ヒアルロン酸を過去に注入した部位へ強い副作用を発症された方が、学会誌に報告されていました。

 

 この症例はかなり症状が強く、長期に渡ってフォローされていました。

 

 私自身も同じような症例を過去に1例経験しています。私の事例では、ヒアルロン酸投与からそれほど時間が経っていなかったので、ヒアルロン酸分解酵素(ヒアルロニダーゼ)を直ぐに患部へ投与した事で速やかに軽快しました。

 

 私の症例では、ヒアルロン酸投与がまず先に行われ、その後の皮膚疾患発症でデュピクセント投与が始まって、副作用が出現しています。

 

 デュピクセントを既に打たれている方がヒアルロン酸投与を希望された場合は、事前にお断りする事が出来ます。しかし逆であれば回避する事は難しいかもしれません。(患者側が申告しない可能性が高い為)

 

 ヒアルロン酸治療歴がある方におかれましては、デュピクセントの投与が必要になった際は、担当医に事前に治療歴を申告しておかれる事をお勧めします。

 

 免疫に強く働きかける治療薬は近年非常に増えています。今後もこういった報告は増えてくると予想されます。

 

 福田

 

 保険診療の製品として販売が開始され、当院でも希望の方が多いポンプタイプの保湿剤です。

 

 この度、先発品のヒルドイドローションや、開業時から長く取り扱っているDRXについても、同様のポンプタイプが発売されるとの情報を頂きました。

 

 当院でどこまで取り扱うかは未定ですが、入浴後に全身に保湿する必要性のある方にとっては使い勝手の良い製品になると思います。

 

 福田

 超音波を利用した治療器:ソフウェーブが今月、国内で正式に医療機器として承認されたとの情報を代理店の方から頂きました。

 

 承認内容は”しわ”の改善との事ですが、こういった内容で国内承認された機器は非常に少ないので、意義は大きいと思います。

 

 承認を機に、購入される同業者の先生もいらっしゃると思います。海外に比して稼働台数は少ないので、普及に弾みがつけばと思います。

 

 福田

 本日の外来ではタイトルのご相談により、血小板療法による症状の緩和治療を行いました。

 

 ごく軽度の下眼瞼における眼窩脂肪の張り出しに対し、過度な外科的除脂術が行われた場合、頬より陥凹した状態になる方がいらっしゃいます。

 

 上記のようになった場合、いわゆる”クマ感”が増強して、見た目としては”より”老けた感じになってしまうわけです。

 

 本質的には除去した眼窩脂肪を元に戻せばよいのですが、血小板療法でもこのようなアプローチはリスクがあるので出来ません。

 

 よって、皮膚側に薄く均一に投与して、頰側との段差が無くなる程度に調整する事で、クマ感の改善を促しています。

 

 

 ちなみに、この方は某美容外科チェーン店で、この手術を初診日に即断即決してしまった事を後悔されていました。

 

 当院の治療を含め美容医療を受けられる際は、複数の意見を判断材料にして頂く事や、直ぐに治療を即決しない等、慎重な対応をして頂く事が肝要です。

 

 福田

 

 

 

 

4月19日(土)は、午前中のみ診療とさせて頂き、午後からは私の都合で休診とさせて頂きます。

 

窓口での化粧品等の販売、お電話でのご予約は午後からも可能ですが、本日は18:00までとさせて頂きます。

 

また、午後以降に受診したメールは、週明けに返信させて頂きます。

 

以上、ご迷惑をおかけしますが、宜しくお願い申し上げます。

 

 福田

 今春は比較的寒い日が続いていましたが、昨日頃より急に気温が上がってきました。

 

 美容皮膚科の場合、気温上昇に関連するのが脇汗に対するボツリヌストキシン治療です。

 

 標準投与量の100単位(片側50単位)の投与であれば、余程重度の多汗症でなければ、9ヶ月程度は効果が期待出来ます。

 

 保険診療の外用剤も選択肢になる時代ですが、費用や効果面から、根強いご支持のある治療法です。

 

 昨今は猛暑傾向なので、当院での治療件数は高めに推移しています。

 

 福田

 それ程頻度は多くありませんが、男性の方が肝斑を発症され、治療サポートを行う事があります。

 

 かなり典型的なケース(両側目尻に地図状で比較的均一な色調)が多いので、診断は容易です。

 

 大半の方が遮光対策としての日焼け止めを使用されていないので、まずは日々のスキンケア対策をアドバイスします。

 

 あとは適切なトラネキサム酸内服を行ってもらうと、多くの方は改善傾向を示します。

 

 年齢的な傾向は40代〜50代の方に発症されるので、女性の肝斑と同時期です。

 

 福田

 

 

 

 

 

 

 

 美容皮膚科学会の最新号にエクソソームに関する論文が掲載されていました。

 

 昨夏に名古屋の学会で拝聴した内容と同じ事が書かれていましたが、一般の方にとって重要なのは以下の点になるかと思います。

 

 2025年1月時点で、日本や諸外国共に、ヒトを対象とした医療に使用されるエクソソームで有効性・安全性が示されたうえで、薬事承認を得て製造販売されている医薬品はない。

 

 こういった正確な情報が出回った事もあり、頻繁にクリニックに届いていたエクソソーム関連のダイレクトメールは全く届かなくなりました。

 

 現在でもネットで検索すれば、化粧品等含め、エクソソーム含有を謳った商品は出てきます。上記の情報から購入の有無をご判断下さい。

 

 生体内に存在するものであり、今後の臨床応用が期待されているエクソソームですが、現時点では研究の推移を見守る事が第1選択となります。

 

 福田

 顔面の中で、鼻は皮脂腺の発達が強く、この部位だけ毛穴が拡張しているとの訴えでご相談に来院される方もいらっしゃいます。

 

 毛穴の拡張とは、実際には毛穴の入り口が長い時間をかけてすり鉢状になる形態変化を指すのですが、この変化を修復するのは場合によっては容易ではありません。

 

 すり鉢状の変化が強いほど、1回あたりの治療は強くなりますし、治療回数も要します。

 

 そして、治療しても残念ながら納得出来ない弱い変化しか生じない場合もあります。こういった事を十分にご説明の上、しっかりした治療を行ってみたい方には治療へご案内しています。

 

 私は毛穴のすり鉢状変化を、ニキビの瘢痕に近い状態として捉えていますので、米国で承認されたフラクショナルレーザー(現在はピコフラクショナルレーザー)を治療に用いています。

 

 別の施設だと、ダーマペンに代表される針治療や、一昔前に検証されたカーボン治療(毛穴の中に黒色色素を入れて、レーザーに反応させる。毛穴内部に軽い熱傷を生じさせて収縮を促そうとする手技。)などが試みられています。

 

 どの治療が最も優れているといった、信頼に足る比較論文は無いので、個々の医師が判断して治療を行っているのが実情です。

 

 福田