霊泉寺石窟(Língquánsì shíkū)・前編
訪問日 2022年6月4日(土・端午節休暇)
霊泉寺石窟だが、まず霊泉寺の創建は(中国南北朝時代の北朝の国の一つの)東魏・武定四(546)年で、もともとは宝山寺といった。その後、隋代開皇十一(591)年、隋朝初代皇帝の楊堅がこのお寺のお坊さんであった霊裕法師を都長安へと招いた。それが縁で、楊堅はこのお寺に新たに"霊泉寺"と名前を与えた。これにより、霊泉寺は大きな名声を得た。このお寺には東魏~宋代までの石窟が掘られ今に残る。
では行ってみましょう!
興陽禅寺塔を出発してわずかな時間で霊泉寺の牌坊に到着。
霊泉寺の駐車場に到着です。建物には霊泉寺の異名の河塑第一古刹と掲げられている。尚、河塑とは黄河以北を指す地名だ。つまりは。黄河以北を代表する古刹という意味だ。それだけ位の高いお寺であることが分かる。
さて、駐車場から徒歩で石窟がある山の方を目指します。
山へ向かって歩いている最中、小さなお堂がありました。
お堂のなかには剣を持った三つ目の仏様が祀られています。
さてさて、道なりに進んでみます。
柵で仕切られています。どうもバイクが泊まっているところは出入り口みたいです。
出入り口に到着です。時刻は午前11時半ですが、門番のおっちゃんが昼食中でした。
霊泉寺石窟の拝観券。拝観料は40元(約800円)だ。
拝観券の裏には霊泉寺と霊泉寺石窟の説明書きがある。
出入り口よりまっすぐ延びる参道。一番奥にはお堂は宝山霊泉寺陳列室だ。だが門番のおっちゃんは「直接陳列室へ行かないで途中を右に曲がって、道なりに行くと良いよ」という。
右手にトウモロコシ畑。その奥に目新しい霊泉寺に関する詩が彫られた石が置かれてます。
参道の両脇には一万元を寄進した人の名前が彫られた石が立っている。
門番のおっちゃん「ここを右に曲がれ」と言ってようです。道憑呉雲青紀念苑という方へ進みます。
まず左手に見えてきたのが塔林との額が掲げられている門があり、柵がされています。
門に鍵がかかっており、門の隙間から塔林のなかを撮影。この場所は、塔林といわれ霊泉寺の歴代の高僧のお墓だ。現存する古いものでは唐代、そして元・明・清の高僧の約20数基があるという。
さてさて、、、
では塔林を左手にみながらさきほどの通路を山の方へと進みます。
次に見えたのが「道憑呉雲青紀念苑」だ。戸が半開きになっています。入ってみましょう。
門を入って右に柵に囲まれて2基の石塔がみえます。
「道憑法師双石塔」だ。道憑法師とは上部で説明した霊裕法師のお師匠さんに当たる。左側に見える石塔に道憑法師の火葬された遺灰が納められており、右側の石塔は遺灰が納められた塔の副塔(陪塔)だ。
こちらが遺灰が納められている石塔(西塔)だ。
こちらが副塔(陪塔、東塔)だ。
こちらは道憑法師の説明書きの一つ。道憑法師は、北魏太和十一(489)年~北斉天保十(559)年に生きたお坊さんで、少林寺で仏門を学んだ後、東魏武定三(545)年、ここにやってきて、その翌年にこの霊泉寺を建立した。
さてさて、、、
道憑 呉雲青紀念苑内には、道憑の他、もう一人祀られている。それがこの写真の呉雲青というお坊さんだ。
なななななんと、説明書きには「呉雲青は160歳まで生きた」とある。
1998年9月22日に160年の生涯を閉じたという。だが、、、、
左側にある石が積まれたところがある。
呉雲青の遺体は甕に入れられ、一旦、ここに埋葬された。呉雲青は死ぬ前に弟子たちに「またお会いできるでしょう」と言い残した。2000年12月24日、甕のなかには呉雲青の遺体が腐らずに残っており、甕を開けた時は肉には弾力があったという。
遺体が腐らず出てきたことにびっくりした人たちは20万元を出し呉雲青を納める水晶の棺桶を造りこの建物に祀られることになった。
建物の前の説明には、呉雲青は清代道光十八(1838)年生まれで、18歳で出家し華山、少林寺、王屋山で修業したという。また中国百度百科によれば、実際には清代光緒十八(1896)年の生まれで102歳の生涯だったそうだ。
*こちらに水晶のお棺に納められた呉雲青の写真があります。ご覧になりたい方はこちらから。
さてさて、、、
通路へと戻ってきました。順路に従って進みます。
「宝山霊泉寺陳列室」。さきほど、チケット売り場の正面に見えたお堂だ。入ってみましょう。
お堂の中央には如来さまが祀られています。
如来さまのそばには色々なものが展示されている。こちらは唐代の仏塔の一部という。
こちらも唐代の仏塔の一部だそうだ。
右は唐代の和尚石像。顔に76と書かれて可哀そう。。。
左は唐代、右は明代の仏教彫刻だ。
また壁にはパネルが貼られており、昔立っていた仏塔の写真だそうだ。
さてさて、、、
石窟があるほうへと向かいます。
小さな小道を山へと向かって歩いていきます。
突き当りになりました。「道を間違えたのかな??」と思ったら、右手に道が伸びています。
石段を登ります。
では、霊泉寺石窟・後編へと続く。