奇跡みたいな1日 | 空即是色

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5月の末に風邪をひき、それが引き金になって、かなり酷い副鼻腔炎になってしまった。

いわゆる、蓄膿症である。

子供の頃から悩まされてきた。

鼻詰まり、そして嗅覚の消滅。

ニオイが全くなくなるので、何を食べてもあまり美味しくない。

甘いとか辛いとかはわかるのだけれど、旨味がわからないのだ。

 

いつもは風邪が治れば自然に嗅覚も戻ってくるのに、今回はそうはいかなかった。

6月の末に、ようやく重い腰をあげて耳鼻咽喉科に行った。

CTスキャンなんてされて嫌だったけれど、仕方ない。

薬も1週間分もらい、しっかり飲んだ。

 

1週間後にまた来てくださいと言われたので、ピッタリ1週間後に行って驚いた。

病院の自動ドアが開いて1歩踏み出すなり、受付の人が「マスクしてください。ここは病院ですので」と言ったのだ。

なぜひっくりしたかと言うと、その1週間前はマスクなしでも誰も何も言わなかったからである。

受付の人も診療室の看護師さんも院長先生も、誰も何も言わない。

そのおかげで、気分良く診てもらって薬ももらって帰宅できた。

 

あの日はなぜノーマスクでも何も言われなかったんだろう?

不思議でたまらない。

キツネにつままれたような気分だ。

鼻の具合が悪いのに、マスクしろって、一体どういうこと?????

マスクを強要された途端、踵を返して病院から逃げ出してしまった。

もうあの耳鼻科には2度と行かないことに決めた。

 

むかついたけれど、1週間の薬で症状はすっかり良くなってニオイも戻ってきたし、もう病院に行かなくていいということなんだろうなとプラスに考えることにした。

ノーマスクでも診てもらえた奇跡みたいな1日。