失敗が成功の母である!?―抗生物質とアレクサンダーフレミングのくしゃみ | 生命とは焔ーひーのたまゆらに揺れる糸仄かに霞む閨ーねやーの通い路

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近年のES細胞やiPS細胞の生成は医学史の偉大な研究成果の一つだと想うが、今のところ人類が最も恩恵を受けている医学史の精華はペニシリン、つまりは抗生物質の発見であろう。

僕自身、幼い頃、体があまり強くなく、40度を超える扁桃炎に毎年のように罹っていて、抗生物質がなければ僕は幼少期とっくに命を落としていただろう。そしてこのような僕の体験に共感する方は少なくないはずだ。

ところで抗生物質の歴史を紐解くと、1929年、医師アレクサンダーフレミング氏がブドウ球菌を培養していたとき、シャーレに偶然くしゃみをしてしまい、そのくしゃみをしたまま培養して出来たアオカビにブドウ球菌の殖生抑止の効果があることを発見し、そこから抽出したのが、抗生物質の元祖ペニシリンであった。

この、人類の病原性の病からの生存率を著しく高め、寿命を飛躍的に伸ばした偉大な医学的発見によりアレクサンダーフレミング氏は1945年、ノーベル生理学賞を受賞したのであるが、失敗は成功の母であるとの格言があるが、抗生物質の発見に至っては失敗が成功の母になったというとてもユニークな歴史学的偉業の逸話であると言えるだろう。

やはり、このような歴史からも私たちは何事も諦めず挑戦を続ける事の大切さを学ぶべきであると考える。

人類に有益な努力というベクトルを選択する賢明さは無論必要であるが、その上で決して諦めない根気と継続性が肝要だと言えよう。