地球温暖化が急速な進行をみせている中で、先進国を中心としてクリーンエネルギー、脱炭素の世界的な潮流が生まれようとしている。
これまで世界の燃料基地となってくれていた中東諸国への十分な配慮と補償さえあれば論者もおおいに是とするところであるが、一つだけ陥ってはならない落とし穴がある。
それは、クリーンエネルギーが地熱や風力だけを頼った原始的な発電方法になってはいけないというものだ。
これから、そう遠くない未来に人類は宇宙社会を迎える。
その時に通用する、既存の原子力エネルギーのよりセーフティな運用以外にも、水素エネルギーや、核融合エネルギーなど、未来志向、宇宙志向のエネルギーこそが人類に求められている。
緑を大切にする人の心は重要だ。だが、植物の光合成によって生じる二酸化炭素から酸素を生成する能力は巨大な酸素生成工場の建設によっても実現することが出来る。地盤の維持強化も土木科学の力で可能だ。
太陽光発電などの宇宙社会でも効果的に運用可能な発電の技術促進には熱心に努めるべきだが、人類の未来のためにも、命を愛する気持ちは大事だが、原則として人類は自然に帰ってはならない。