029.個性と多様性とは相反する「都道府県魅力度ランキング」 |  雑想 What do you think of this? Hiro's weblog 

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今年も「都道府県魅力度ランキング」とやらが発表された。調査対象は47都道府県と国内1000の市区町村、全国の消費者34768人の有効回答を集計した結果とある。

ランキングは上から北海道、京都、沖縄、東京、大阪、神奈川、福岡、奈良、長崎、石川・・・と続く。上位を見るとどこも大きな観光地を抱えた都道府県ばかりである。

毎年のように下位の知事から「公正さに欠ける」「根拠が不明瞭」などの批判が出されるが、これはもっともな話だと思う。回答者はいったい何をもって魅力ととらえたのか。

もしも自分が尋ねられたら、「魅力と言っても、気候、自然災害、住居費、利便性、治安、物価など、条件がたくさんあり過ぎてランク付けできない」と答える。北海道は夏の観光で行くには涼しく食べ物もおいしい一方、冬は寒さが厳しく大都市以外では移動が不便という一面もあるといった具合だ。

土地土地にはそれぞれの魅力があるのに、それをランク付けする。日本人に求められるのは「個性や多様性」と多方で言われながら、この手の調査が古い概念でそれを否定するかのように映る。