皆様こんにちは
もも院長です
今日は私が大好きで
治療の仕上げでよく使う
「百会」
のお話をしたいと思います
頭のてっぺんにある
「百会」というツボは
昔からとても大切にされてきました
古代の人々は
頭の一番高いところを
「天とつながる場所」と考え
王様や僧侶が冠や帽子をかぶるのも
その大切な場所を守る意味があったと
伝えられています
鍼灸の古典には
「百の経絡が集まるところ」と書かれ
体じゅうのエネルギーの交差点とされてきました
まるで人の心と体を
ひとつにまとめるスイッチのような役割です
現代の研究でも
このツボの働きが
少しずつ明らかになってきています
健常な人を対象とした実験では
百会に鍼をすると
脳の血流が上がり
中大脳動脈や前大脳動脈といった
血管の循環が改善されることが
確認されました
血流が良くなることで
脳が酸素や栄養を受け取りやすくなるのです
また別の研究では
百会に鍼をしたグループは
ストレスを感じたときに
前頭前野の血流が保たれることがわかりました
前頭前野は
感情や自律神経をコントロールする
重要な部分で
ここが安定すると
交感神経の過緊張が
落ち着きやすくなります
その結果
呼吸が深くなったり
心が静まったりすることにつながります
伝統的には
百会は痔の症状に使われる
ツボとしても知られています
下半身にたまりやすい
血流を整える目的で選ばれてきた歴史があり
今でも臨床の現場で用いられています
現代医学の研究は
まだ十分ではありませんが
実際に施術を受けて
改善を実感される方も少なくありません
こうしてみると
百会はただの
「リラックスのツボ」
ではなく
脳の血流改善や
自律神経の安定といった
科学的な裏付けも持ち合わせていることがわかります
頭が重いとき
心がざわざわするとき
眠れない夜が続くとき
そんなときは
頭のてっぺんにある
百会を思い出してみてください
昔の人々が守り続けた理由を
現代科学も少しずつ証明し始めています