銀河鉄道999展 6 | こぴっとちぴっと

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やってみたいことをやってみた

やっぱりEF65 1000PFは庇上面が青い方がしっくりきます。というのも少年期に馴染んでいた初期のKATOのそれが青色だったから、すっかり刷り込まれた模様。

長じて田町所属のPFの庇上面がクリーム色なのを見て違和感しか感じなかったのでした。

 

 

 

 

 

 

 

本館への渡り廊下から目に入ってくるオロネ24 4「銀河」「日本海」では何度か乗った思い入れの深い車両。

ブルートレイン自体が無くなってしまい、そして何故か各地の鉄道博物館には純粋な24系は意外と残っていない…

 

 

 

 

 

宮原に大切に保管されていたEF65 1。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、銀河鉄道999展へ…どうやって作られているのか不思議だった「ガラスのクレア」。制作者の思い入れがありそうです。

 

999の食堂車で働くクレアは、見栄っ張りな母親のためにクリスタルの身体にされ、冥王星の氷の下で眠る元の身体に戻るためにお金を稼いでいる…

機械化惑星で倒したはずのメーテルの母親である女王プロメシュームが車内に入り込んで、鉄郎に憑りつき絶体絶命になったところをクレアは自らの命と引き換えにプロメシュームと自爆、クリスタルのかけらとなり…それを車掌さんがちり取りに集め、淡々と車外に捨てる…という哀しく印象的な場面を思い出します。

 

 

 

 

 

 

 

展示物は映像動画作品を除き撮影可です。複製パネルで作画設定モデルが展示されています。

着色されていない線画だと判りやすい詳細な999の下側からの図。HOの模型を参考に描かれたのかな…?まず現実には見れないアングルです。

 

 

 

 

 

 

劇場版メーテルの作画設定。

毛皮の帽子の質感を柔らかく描くようにとこだわっていたようです。

メーテルが黒い衣装なのは、喪服だからだそうです。時の流れの中で、永遠の命を求める意志の強い少年を探し出し、銀河鉄道で女王プロメシュームの機械化惑星に送り届ける…敵対する母と父の狭間で、葛藤しながら憂いを秘める、謎の女メーテル。

 

 

 

 

 

 

 

メーテルは決して大口を開けてはいけないという設定。


メーテルって、微妙に描き方で大きくバランスとイメージが変わり安いかと。

上とその上のも、同じポーズでも下の方が何となく気が強そうに見える…

横顔では特に鼻先の膨らみで不細工にさえ見えることがあり…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレビ版 鉄郎。ここまで幼児体型だったか?

 

 

 

 

 

 

劇場版 鉄郎。

年齢設定がテレビ版とは違う、5歳年上として描かれました。制作側でも鉄郎をイケメンにするのは賛否があったとか…

 

 

 

 

 

 

掲示されるパネルの中で気に入ったもの。メーテルの手を持つのは誰の手…?クィーンエメラルダスか鉄郎かな?

松本零士先生の理想の女性 メーテルは、八千草薫、ドイツの女優 マリアンヌ・ホルト、シーボルトの孫娘 楠本髙子のイメージを合わせたものだそうです。優しくもしなやかで逞しく、母のような包容力を持ちながらも他人が立ち入ることの出来ない憂いを持った内面…

記憶するメーテルの名言「若者は負けることは考えないものよ…」


 

銀河鉄道999展にも、旧型客車 車内再現の撮影コーナーがありましたが、それよりも常設展示の本物の旧型客車の方が良かったので…

松本零士先生曰く、「人は生涯に一度だけ決心しなければならない瞬間がくる。たとえるなら、列車に乗るか乗らないで運命が変わる。」

零士先生が、修学旅行だったか(?)で東京へ訪れた時に、皇居のサクラを前に「俺は必ず、またここに来るからな…!」と幹にコブシを打ち付け誓ったそうで、後年、漫画家を志して故郷を離れて上京、またそこに訪れたと展示の生前VTRで語られていました。

 

 

 

 

 

 

零士先生の父は戦時中は、陸軍第4連隊教育飛行隊 第1中隊長で、自らも実戦に投じながらも部下の若いヒヨコを送り出し、その自分が戦後生き残ったことを悔い、引きずっていたこと、戦後発足した航空自衛隊に経験を買われ、入隊を強く誘われましたが、「アメリカ製の戦闘機になんか乗れるか!」と二度と操縦桿は握らなかったそうです。

父の体験から戦士の哀しみを知る零士先生の本当の思いは戦記物にこそある…ということです。

 

とはいえ、氏の数々の作品群の中から「銀河鉄道999」が氏を見送る会では、当然のようにイメージされ演出されたのは、全く異論を差し挟む余地はないと思われ…

 

 

 

 

戦中、疎開で愛媛県大洲市で過ごした自然体験が昆虫記へ、川崎重工明石工場裏に住んでいた頃に観たという幻の手塚アニメ、小倉の線路際で刷り込まれた蒸気機関車の思い出などをご自身が語られる生前VTRは、自分にとって、この企画展で最も良かったです。

 

こちらの旧型客車を特別展示に絡めたらよかったかも…シートが緑ではなく青だったとしても。

 

 

 

 

常設展の食堂車の歴史展示。優等列車食堂車にはそれぞれ特別な湯呑があったそうです。

 

 

 

 

 

 

トレインビューのレストランへ。窓際の席はすぐに埋まってしまいますが、15:00の閉店間際の遅めに行ったらトレインビューに座れました。

 

999展期間中は「鉄郎の愛した味噌ラーメン」がメニューにあります。生卵を落とすのが鉄郎のこだわり…でも、味噌ラーメンに¥1,100はちょっとなぁ…と思い、東西の鉄道博物館のレストラン名物 ハチクマライスにしました。

値段はそう変わりませんでしたが…往時の簡素でも栄養が摂れた、乗務中の車掌が食べた食堂車のまかない食、「ハチクマライス」とは段違いのデラックス食材のものです。

 

鉄郎が貧乏惑星に立ち寄った時に、知り合った人(女だったか)に親切心でラーメンを奢ったら、群衆から「オレにもワタシにも!」と収拾がつかなくなったエピソードを思い出しますが、あれは味噌ラーメンではなかったような…?