夜這い準備 | こぴっとちぴっと

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やってみたいことをやってみた

お分かりいただけるだろうか…?サクラの幹に出来たこの奇怪な塊が…

 

 

 

 

 

 

 

ミツバチの蜂球です。

女王バチのフェロモンに呼び集められたミツバチの集団、その数は数千匹…この中に1匹の女王バチがいます。

待ちに待っていた、まさかのニホンミツバチの蜂球が近所に到来しました。新しい巣に新女王バチと共に引っ越しする働きバチの大集団です。

 

通行人に見つかると、騒がなくてもいいのに大騒ぎし保健所や消防警察にまで通報されて、たちまち駆除されてしまいそうです。(最近は貴重であるミツバチ保護に理解ある姿勢の行政機関もあるそうで駆除を控え、養蜂家へ連絡するそうですが…)

 

 

 

 

 

 

 

蜂球が来てくれたのは、高額宝くじ当選の確率並みの奇跡です。オッシャァーーー!宝くじ買うぞぉー!

 

この集団をかねてから準備していた養蜂箱に誘導できれば最高にラッキーです。

ですが、準備も出来ていない柔肌剥き出しの徒手空拳で手を出すと、女王バチをお守りしようと決死集団の猛攻に晒されまくること必至。

ミツバチはその針を一度でも攻撃に使うと、カエシのついた針ごと腸が体内からズルズル出て死んでしまいます。だからミツバチは無暗に刺しに来ることはありません。命と引き換えに伝家の宝刀を抜くという大和魂的悲壮さが切ないです。

針は産卵管が変化したもので、働きバチはメスしかいません。

 

私はオオスズメバチに通算7回も刺されても、アナフィラキシーショックにもならず、死にもしなかったので、ミツバチの毒などどうということもなさそうですが、ミツバチに犠牲が出るのも、刺されるのもイヤです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

脚立に上って至近距離まで肉薄し撮影しました。刺激せずそっと近づけば何の問題もありません。

 

 

 

 

 

 

 

体色が黒っぽい、小ぶりなニホンミツバチです。超絶レアな機会です。

 

モゾモゾ蠢いているだけで、カメラを20㎝近くに接近させても何の反応もなく大丈夫でした。

ニホンミツバチは基本的に大人しい性質で、実害を与えるようなちょっかいを出さなければ反撃してくることはまずありません。近づいても、威嚇行動は見られませんでした。

※「威嚇行動」とは蜂球全体がブルッと波打つような動きをします。

 

 

 

 

 

 

 

 

日中に手を出すのは、危険なので気温が低下して動きが鈍くなった深夜2時頃に夜這いをかけることにしました。

駆除や攻撃意思は無いので闇討ちではなく、「夜這い」です。女王バチはもとより、働きバチはメスなので。敵意はなく愛しく丁重にもてなしたい…

とはいえ、当方には攻撃意思はなくとも、ミツバチには集団に脅威を与える外敵になるので反撃は予想されます。

 

 

 

 

作戦発動までに防護服として上下つなぎの防水カッパ、帽子にかけて顔を守る虫よけネット、虫よけミントビーズ芳香剤とをホームセンターに買いに行き、備えました。

ミント虫よけビーズをすり潰して、ハチが侵入してくると困る襟元首筋や袖口に擦り込み、ゴム手袋をつけて完全武装で臨むのです。

45Lゴミ袋に長めの2本の棒をつけて、蜂球を樹から徐々に削ぎ取るようにゴミ袋に入れて捕獲…すぐさま車で養蜂箱のある実家に移動、事前に蓋を開けた養蜂箱へハチ集団をゴミ袋から流し込み即、蓋をして…というタクティクスを立案、何度も脳内シミュレート。

 

晩、20時半頃、脚立を準備し現地に偵察に向かったら…

なんということか!昼間いた集団は、すっかりもぬけの殻。1匹もいなくなっていました。

せっかく運が上向いてきたと思ったのに…たいへんなヌカ喜びでした。

 

 

 

 

 

 

昼間に即応すべきだったのか?否、自分以外にも周囲に被害が及ぶと大混乱を招きかねず、望みの養蜂は厳に封じられてしまうことが予想されます。

 

目前にして作戦無効、返す返すも無念…何が反省されるべきなのか?

ただ、蜂球がここに来たのは2度目なので、まだチャンスはあるとして、今回は塞翁が馬ということで…宝くじは買わないでおきます。それにしても逃がした魚は大きく意気消沈…ガッカリだよ。