加古川駅ストリートピアノ撤去 | こぴっとちぴっと

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やってみたいことをやってみた

近くまで行ったついでにJR加古川駅に立ち寄りました。

 

 

 

 

 

 

 

旧街道の分岐を示す道標。

 

 

 

 

 

 

加古川駅に来たらとりあえず入ってみる、姫路駅名物の「まねき食品」の駅そば 加古川店で腹ごしらえ。

 

 

 

 

 

利用者マナーの悪さで4月30日限りで撤去されるという駅ピアノ。加古川駅自由通路コンコースにあります。

 

何だかネットでも不穏に取沙汰されていて、どんなものか見に来ました。この駅ピアノ、今まで何度か見ましたが、大廻り乗車の途中で改札内から見かけただけです。

 

 

 

 

 

 

 

ネットでは「加古川民度の低さ」だとか「酔っ払いが時間外に傍若無人に不協和音を撒き散らす」「周辺店舗からの苦情」「駅の案内放送が聴こえない」などの理由が挙げられていました。

見せてもらおうか?いったいどれほどのマナーの悪さか…と、駅ピアノの状態を見に来ましたが、周りの人は迷惑そうでもなく、音も狂っていないし、傷んだ様子もなく、鍵盤は清潔そうで、むしろ手入れされている方だと感じました。

 

「4月30日で撤去します」と書かれたYAMAHA製ピアノを周囲の様子を窺いながら、とりあえず利用ルールの10分以内で弾き終えましたが、近くのベンチにお座りのご婦人から「おいくつからピアノされてるの?」と尋ねられ「大学からで、コロナ期間でまた始めました。」と答えると「楽器が弾けるといいねぇ…」と言われました。

 

後から来られた、演奏中のオヤジさんともお話ししましたが、撤去を残念がっておられました。

オヤジさんは演歌をご機嫌で弾いておられました。

 

ここに駅ピアノが無ければ、見知らぬお二人との会話も自然に生まれることもなかったはずです。そんなきっかけにもなるストリートピアノです。

 

 

 

 

 

オヤジさんから、駅前の百貨店「ヤマトヤシキ」にもストリートピアノがあると教えてもらいました。

 

「ヤマトヤシキ」の前身は「そごう加古川店」でした。

阪神淡路大震災の2か月後、ここでホーキンズの皮のトレッキングシューズを買ったことを思い出しました。

まさに阪神淡路大震災発生前日、1月16日の夕方に神戸元町の「大丸神戸店」にバイト代を握りしめ、長持ちする皮製品を買おうと、トレッキングシューズか財布のどちらか迷った末に、財布を買ったのでしたが、やはりトレッキングシューズも欲しいと、2か月経った無傷の加古川まで来たのでした。

何故か震源地に近いのに活断層に影響がなかった明石以西は、ほとんど大震災の大きな被害はなかったから鉄道は運行していました。だから当時、大阪方面に行く客は壊滅的被害で寸断された東海道・山陽本線を逆方面の加古川線で迂回し、福知山線経由を利用していたのです。

 

 

 

 

 

 

「ヤマトヤシキ」3階には、動く恐竜モデルがありました。アロサウルスとヴェロキラプトル?

 

 

 

 

 

 

 

幼い頃、宝塚ファミリーランドで見た同じような動く恐竜モデルと類人猿が怖ろしく半泣きになって、それ以上前に進めなかったことを思い出しました。

6階の書店で本を買ったついでに店員に「何階にストリートピアノはありますか?」と尋ねると、店員は「そんなものはないです。」とのつれないお答え…

 

 

 

 

2階のエントランスホールにあったじゃねーかyo…

カラフルなペイントのストリートピアノです。

 

 

 

 

初心者のご婦人が物静かに「カノン」を弾かれてました。

音と弾き心地は加古川駅のものより良かったです。人通りも少なく、まったりと静かで弾きやすかったです。

 

 

 

 

JR加古川駅と「ヤマトヤシキ」を往復してストリートピアノを何度か弾き、また、他の利用者の演奏の様子を窺いましたが、この時間帯の範囲で見る限り、特にマナーの悪さは感じませんでしたが…

タダだから有り難みも感じず粗末に鍵盤を叩く一部の悪マナーの輩に、一握りの声の大きな正義マンが鬼の首を取ったかのようにピアノ設置管理者にねじ込んだのではなかろうか…?

 

 

 

 

だいたい、ストリートピアノを「撤去するのは前代未聞だ」と書いてあったネット記事を見ましたが「前代未聞」は無いダロ?と思います。

諸般の事情で何も予告や警告もなしに撤去されたストリートピアノはありましたし、実地の様子も見ずに書いた、コタツ記事じゃないの…?

行政や設置者もマナー向上を啓発したうえでの苦渋の撤去だそうですが、撤去の件は新聞記事でも騒がれているし、なんだか芳醇な加古川の文化にミソをつけるような、懐の浅さを世間に知らしめるような印象を残すように思います。

 

 

 

 

海外のお洒落文化とNHKの番組に影響を受けたストリートピアノ設置だと思いますが、たとえそうだとしても弾きたい人が誰でも利害なく無料で弾けるのは、「イマだけ、カネだけ、ジブンだけ」の日本に根付けばいい文化だと思います。

設置者が決めることでしょうが、見た限りでは再考の余地はありそうです。でなければ一部のオカシナ人に文化都市 加古川が屈したことになりはしないか…?たかがピアノかもしれませんが…悔しくないのか心ある加古川市民は?

撤去されたピアノはどこへ行ってしまうんでしょう?