倒木事故 2 | こぴっとちぴっと

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やってみたいことをやってみた

倒木した樹の根本。根腐れで幹の中央まで腐り、繊維は失われ脆くなっています。横からの応力が集中する箇所からピンポイントで見事に折れています。

 

生きている樹木の幹は、外皮の内側の維管束がある部分が生きていて、中心部は生命活動は停止しています…死んでいると言ってしまっていいかどうか。外皮が一周めくられると樹はそこから上は死んでしまいます。逆に木の中に大きな洞があって腐っていても外皮があればその上も生きられます。

 

 

 

 

 

 

倒木は、巻き添えになった樹とともに処理業者の手により解体撤去されました。

 

 

 

 

 

 

土砂流出の土留めフェンスぎりぎりにまで土と落葉が積もっています。

 

 

 

 

 

 

 

フェンス設置時には地面の高さはフェンス支柱根本までしかありませんでした。永年の風化で土砂が溜まっています。

 

 

 

 

 

 

 

花崗岩が風化して、雨で土壌が流出、根が露出している箇所も多く見られます。

 

 

 

 

 

 

 

一見元気そうですが、蔦が幹を覆って、枝の枯死も見られ、所々枝が折れた痕も見られます。

巻きついているツル植物の緑に騙されて、パッと見て元気そうに見えても覆われた樹は既に死んでいることがあります。

それで「目視点検では大丈夫そうだった」ということになりますが、これは倒木しそうな樹です。

 

 

 

 

 

 

 

このクヌギは完全に枯死しています。3年前の夏、急に葉が巻いて茶色に枯れ、翌年以降は初夏になっても新芽をつけず、そのまま立ち枯れてしまいました。

倒木危険度が高いので、件の委託倒木処理業者に伝えて実地で見てもらいました。写真を撮って記録し公園土木課に報告後、処理されるということです。

 

 

 

 

 

 

死傷事故が起こると、それをきっかけにたちまち全国一斉点検が始まります。倒れそうにない元気な樹まで切ってしまいます。

ノルマでもあるのでしょうか?交通安全週間の警察の検挙ノルマのように。

黒澤映画の「生きる」では、役所では出来るだけ、いかにも忙しそうに仕事をしているように見せかける…のがコツだとか。