「山桜さん」は自身の経験から、精神医療について相当詳しく勉強している。

今回は、彼女が別のところで書いた記事ですが、たいへん興味深い内容なので、ご本人の了解を得て、ここでも紹介させていただきます。

 私はこれを読んで、精神科医の精神構造みたいなものが垣間見えた気がしました。



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kyupinの日記 気が向けば更新」という精神科医のブログを読んでいて、目が点になった。

http://ameblo.jp/kyupin/theme-10002476430.html


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(引用)

電気ショック療法については、のべで言えばかなりの回数実施したことがあって、いろいろ不思議な経験がある。


あるとき、整形外科から紹介されたインテリの女性患者は首吊り自殺をして偶然失敗していた。診断はいわゆる内因性うつ病であった。この患者さん、精神科病棟に入院させても隙があれば自殺を企てるというように一時も油断のできない状態で、薬物療法が間に合わなかった。


夫と相談して、電気ショックを行うことにした。そのころは全身麻酔下でせず、旧来の方法だった。電気ショック療法を行うと全身けいれんが起こり、その後しばらく呼吸停止がみられるが、その人はこちらが心配になって来るほど呼吸停止が長かった。


1分10秒を越えていたと思う。しかし、なんとか呼吸が回復し無事終わった。旧来の方法で呼吸停止が1分をオーバーするのは稀だ。


驚いたことに、1回の治療で治ったのだ。この後、ずっと経過観察していたが少なくとも観察していた8年間に再発もなく薬も全く服用していなかったので、一応完治といって良いと思う。あの人は性格が循環気質で条件が良かったのだと思う。それに旧来の方法で呼吸停止時間が異常に長い人は有効率が高い傾向がある。(引用おわり)

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(山桜さん)                                                                   

呼吸停止は脳が酸欠状態になるので問題があります。


落雷の症状

死亡原因のほとんどは電流による心臓・呼吸の停止である。命が助かったとしても鼓膜損傷、白内障、末梢神経麻痺、記憶障害、うつ病などの後遺症が残ることがある。


かつて、オウム真理教でも記憶や煩悩をなくすために、林郁夫が電気ショックを提案したそうです。

少年医院でも反抗的な人には電気ショクをしたときています。精神科では反抗的な患者にしていたようですが、電気ショックの怖さから、反抗的な態度は示さなくなったとか。


脳に障害を起こす治療は人権侵害もはなはだしいし、電気ショックで記憶障害を引き起し、それを苦に自殺した患者もいます。


上の患者さんは薬も服用しなかったのですから、もともと問題がなかったのではないでしょうか。

整形外科からなぜ回されたのか、そこに鍵があります。

整形外科では筋弛緩を目的に抗不安薬(ベンゾジアゼピン系薬剤)を出します。その薬のせいで自殺をはかっていたのかも知れません。




(かこ)

なんだから乱暴ですね、この先生。自殺の危険性があるからと電気ショック療法をやったようですが、1分10秒も呼吸停止で、もし停止したままだったら、自殺予防のための治療で死なせてしまったことになるわけです。それでも、自殺よりいいって論理なのでしょうか?



電気ショック療法について調べていたら、笠陽一郎医師のブログにはこんな記事がありました。

http://www.geocities.jp/happy_mimi1418/ikaru.htm


ESについては、絶対に拒否すべきです。

急速鎮静に有効なのは確かですが、不可逆的侵襲(健忘、認知機能低下)が心配だし、維持療法が出来なければ、維持ESを、延々と続けなければいけなくなります。

東京、千葉、神奈川のES数は断トツに多く、中でも都立の狂い方は半端じゃありません。(松山では、ほとんど0に近い・・)

たった3日目に勧めるのは、よほど薬物療法に無能の証でしょうし、データ欲しさの大学も多いんです。

麻酔下で、修正型で・・と色々言われていますが、薬物療法が全く幼稚園レベルの所が、やむにやまれず施行している例が、極めて多いようで、……キチンと薬物療法に取り組まないうちから、すぐESに逃げる所は、治療は荒廃し、医療レベルが崩れる一方です。

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電気ショック療法は一時期批判を浴びて下火になったものの、最近になってうつ病の治療法として再び見直されてきています。

やり方は、両方のこめかみに00ボルトの電流を数秒間。それで脳を焼くわけですから、ロボトミー手術と同系列のものと言えます。

ネットで調べると推奨している精神科医が意外に多いのには驚きです。それも抗うつ薬での治療に行き詰まりを感じているということの証拠でしょうか。でも、それほど害のないものというのなら、精神科医の先生方も、向学のため、ぜひ一度、体験してみてはいかがでしょうか。