精神医療の真実  フリーライターかこのブログ

精神医療の真実  フリーライターかこのブログ

精神医療についていろいろ調べているフリ―ライター。およそ非科学的な精神医療という世界。薬の副作用、離脱症状……精神科医の薬に対する認識に疑問を抱いています。皆さんと一緒に考えていけたらと思います。

当ブログは精神医療を一概に全否定するものではありません。
ただ、現在の精神医療が荒廃していることは確かです。そのような医療にかかることのリスクを考えると、安易な受診は被害の第一歩にもなりかねず、その意味での警鐘は鳴らし続けるつもりです。

当ブログは一概に減薬、断薬を勧めるものでもありません。
また、減薬方法についてのアドバイスは、医療者でない私には不可能です。その点はどうぞご了承ください。
コメントについては、不適切と思われるものは公開を控えさせていただいています。

なぜ公開しないのかと問い合わせをいただいても、お答えはしていません。


リンクフリーですが、一声いただけると嬉しいです。


また、体験談を勝手に引用することは固くお断りしています。とくに体験談の内容に対して、当事者を批判したり、医師なら診断に関わるようなことを行うのは、厳に謹んでほしいと思います。


体験談は、当事者が「せめて同じようなつらい体験をする人がいなくなるように」との思いから、公開を了承してくれたものです。この体験談が皆様のお役に立てることを願っています。


「緊急!」という文字とともに、医療保護入院(あるいは措置入院)されそうなので、電話で話がしたい、というメールが少し前、届きました。

 私はなるべくメールでお願いしたいのですが、どうもそういう状況ではないようなので、電話しました。

これまでのいきさつなど聞きましたが、どうも要領を得ない。現在飲んでいる薬は、マイスリーとサイレース。どうやらベンゾ中毒のようでした。呂律もあやしい。

聞けば、ざわざわする気持ちを落ち着かせるため昼間からマイスリーを飲んでいるとのこと。40歳少し前の女性です。

ベンゾの副作用である「脱抑制」を起こし、親ともめたことから「入院」の話が出たようです。ご近所にも迷惑をかけ、警察沙汰になり、行政も介入しているようですが、なんせ話している内容が支離滅裂で、状況がいまいちはっきりつかめません。

あちこち飛ぶ話を整理すると、これまでも親ともめたため、シェアハウスやグループホームに行ったこともあるようです。しかし、集団生活になじめず、問題を起こして結局家に戻ってきました。最近、被害者を支援するある団体に相談をしたところ、あるシェルターを紹介されたが、シェルター側に話が通っておらず、「だまされた」と言います。

いろいろ動いた結果、貯金を使い果たし、どうやら今では自分で自由にできるお金がない。何をするにも親がかりなので、親が納得しない限り、動きが取れない。

食事も自分では用意できず(近所や市役所、警察に監視されているので、買い物にも出られないと言います)、どうすればいいのか。ねえ、私、どうすればいい? そして、「措置入院になる、医療保護入院になる」と、ときどき泣いたりわめいたり。

興奮しないように、興奮すればするほど、不利になる……。といっても、伝わりません。薬を飲んだ状態では、理性的になれというほうが無理です。

聞けば、13歳のとき、不登校から精神科に入院させられた経験がある。父親は横暴で、アスペルガー(本人も「合わせ鏡」で似ているところが衝突の原因とのことです)なので、話にならない。

中学生のころから服薬が始まり、その後、2度ほど入院の経験があり、保護室に入れられたり、入院患者から集団でいじめられたこともあると言います。つまり、精神病院に入院するということがどういうことなのか、嫌というほど知っているわけです。だから、強制入院が死ぬほど怖い。

 主治医はそんな彼女を見て、ADHDと診断して、インチュニブを処方したそうです。どこがADHDなのか? と思います。彼女は彼女で「睡眠薬ならいいけど、インチュニブなんか飲んだら、死んじゃう」という認識です。

 いやいや、あなたの飲んでいる睡眠薬が現在かなり悪さをしているのですが……。酔っ払いと同じようになっている。自覚ないかもしれないけれど。

そんな話をしたら彼女は絶句していました。が、それでもインチュニブだけは飲みたくない。

 主治医は自分で処方している睡眠薬の副作用さえ見わけのつかない医者ですから、親にも警察にも行政にも、そういう説明ができるわけがない。

 すべて大騒ぎをする彼女が悪い、病気だから……。インチュニブを拒否するから、強制的にでも飲ませなくては……という意見のようです(医師が親にそう説明をしたと彼女)。

「どうすればいい? ねえ。かこさん、どうすればいいの?」

まるで子どものように言い募りますが、正直、私にはどうしようもありません。ベンゾ中毒で、お金がない状態では、家から逃げ出すこともできない。

そして、ついに、彼女の家に警察と市役所の職員がやってきたのです。

 その最中、私に電話がかかってきました。「かこさん、たすけて~、たすけて~」と。

「じゃあ、市役所の人に電話を代わって」と私。そして、職員にベンゾの脱抑制について説明しました。少し耳を傾けてくれましたが、その背後で、彼女が大騒ぎする、尋常ではない声が聞こえてきました。

 そのあとで警察の人に電話口に出てもらい、またしても現在の状態について、薬の副作用であること、以前病院への入院経験があり、それがトラウマとなっていること。精神科への入院は決して彼女のためにはならないこと、やるべきは病気として治療をするのではなく、薬をやめていくこと。これ以上傷ついたら、立ち直れないかもしれない。

 一応言うべきことは伝えましたが、その間も電話の向こうで泣き叫ぶ彼女の声。

 警官は「ともかく署にきてもらって、話を聞きたい。ここでは落ち着いて話ができないから」の一点張り。そして、彼女の混乱、興奮状態から、「保護」の必要性を言います。あるいは「強制的にもできるので」とも言いました。

 じつは両親は彼女を数日前から家に1人放置して、ようやく帰って来たのだそうです。で、再び出ていこうとした母親の腕を彼女が「行かないで!」とつかんだ。それが「暴力」とされたと言います。

 警察はそのことについて事情を聞きたい。「お母さんもケガをされているので」と。

 本当にケガをしているのかどうかはわかりません。彼女はただ腕をつかんだだけと。だから、はめられたと言います。母親にはめられたと。

不登校ということで精神科に入院をさせたという過去を考えると、「精神科で物事を解決しようとする」この両親の思いが透けて見えます。

 しかし、何といっても電話です。場所も東京から遠く離れた関西です。そもそも私はこの女性の本名さえ知りませんでした。

「かこさん、たすけて~、たすけて~。私の名前は〇〇〇(本名)です。住所は〇〇市〇〇」と叫びましたが、もちろんメモなどとれません。

「かこさ~ん、助けて、お願い、助けて」

 最後まで電話口で叫んでいた彼女の声が耳にこびりついています。

 電話は向こうから一方的に切られました。それきりです。

 翌日、電話を入れましたが、電源が入っていないというメッセージが流れました。

 それにしても、私に何ができたのか……考えています。