当院は、水曜、日曜、祝日が休診日です。
GW期間は暦通りに診療しています。
4/29(土) 休診
4/30(日) 休診
5/1(月) 午前・午後 通常診療
5/2(火) 午前・午後 通常診療
5/3(水)〜5(金) 休診
5/6(土) 午前 通常診療
5/7(日) 休診
こんにちは。
もものマークのクリニック 院長てしまです
前回記事はこちら
夫は術後6日の日曜に退院しました。
悶絶ぢ獄をどうにかこうにかやり過ごしつつ生活している様子は、側で見ていてもなかなかに痛々しいものがありました。
ちなみに、術後のお尻を拭く時にも、こちらのワセリンは役に立ったそうです。
我が家にはもう少し口径の大きなワセリンチューブもあるのですが、それだと出過ぎるらしく。
「ももワセ、めっちゃ使いやすいよ。よくできてる。この世の全ての痔瘻手術後のひとに教えてあげたい。」
と褒められました。
もものマークだけに、お尻のサポートには最適……なのか???
さて
痛みに耐えるトイレタイムもさることながら、術後の夫が50年弱の人生に於いて初めて体験したものがもうひとつありました。
それは
「生理用ナプキン生活」。
手術後は、患部から出血いたします。
直接下着を履いたら当然汚れるし、なんなら
下着から染み出してズボンにシミ出す程度には血が出ます。
入院中は、病院指定の高吸収パッドを使用していましたが、固定用のテープがついていないのでズレるし、分厚いので股がモタついたそうで
入院中にAmazonで検索して、生理用ナプキンを発注していました。夫本人が。
「ナプキンなら私のを貸すよ?」
「ありがとう。でもほら自分アトピーだから、敏感肌用じゃないとダメなんだよね。」
そんなやりとりを
まさか夫とする日が来ようとは思わなんだ
ちなみに肌弱い族男子が吟味を重ねて選んだのはこちらのナプキン。
寝る時には後ろモレしないように夜用も買っとった。慎重か。
「ボクサーパンツだから、羽なしにしたよ。」
とかいうセリフを49歳男子がすらすらとしゃべるので脳が何度かバグを起こしそうになりました
一方で、こんなこともありました。
退院後1週間ほど経過したとき
「尾てい骨あたりがヒリヒリする。傷が化膿してないかな?」
と心配そうに言う夫に
それは、ナプキンの端で擦れてるだけかもしれないよ。当てる位置をずらしてみて、ヒリヒリするところにはワセリンを塗って摩擦を和らげるといいと思う。
とアドバイスしてみました。
程なくヒリヒリ感からは解放されたらしく
「おかげで、痛くなくなったよ。ありがとう。それにしてもさ、ナプキンしてると、ナプキンに振り回される生活になるよね。」
学びを得た男は語り始めました。
「まずは、トイレでパンツを下ろすじゃない。
いつもなら、スッと下ろせるけど、汚れたナプキンがついていたら、太ももやズボンが汚れないように、気をつけないといけない。
あと、舞台の仕事で本番の時は、1時間半くらい休憩が取れないから
『この後しばらくトイレに行けないなら、今行っておかないとムレて気持ち悪くなるな。集中できなくなりそうだな。』
って、気を回さないといけなくて。
それでせっかくトイレに行ったのに
『あ、ナプキン持ってくるの忘れた』
なんてこともあって、休憩時間のタイムロスになったり。
それを、女のひとは基本月イチでやらなきゃならない訳だから。
それも何十年も。
大変だろうな、と思うよ。本当に。」
夫、
女性の生理にまつわる苦労に開眼。
開かれたのは痔瘻だけではなかった……っ!!(←余計)
聞いていた私、なんだかとても尊い瞬間に立ち会った気分がして
いや、お尻痛くて大変なのにそんなことに想いを馳せてくれて、ありがたいって言うか。うん。
と、今ひとつ相応しい言葉が思い浮かばぬままごにょごにょ言ってしまいましたが、内心けっこう感動していました。
「そこはまあ、男の人に分かってもらおうって言うのが無理だよね。」
と、当然のように諦めて、期待なんてそもそもしていなかったけれど
しみじみと、実感と共に
『わかる』
と言ってくれるその言葉は
思いのほか、私の心を慰めてくれたのでした。
そうなんだよ、大変なんだよ、生理って。
痔の手術をきっかけに夫がこのような悟りを得るとは、よもやよもやでしたが
痔の手術後の男性みんながみんな、生理に対する解像度が上がるかというと多分そうではないと思うので
ここは、そういう感受性を持つ夫のことを自慢したいと思います
ちなみに、術後1ヶ月半ほどで夫はナプキン生活から解放され、私から夫に貸し出していたポーチも返却。
お疲れさまでした。
そして『JIROU物語』次回、ようやく完結します。