トランサミンの無い世界線 | 文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

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文京区春日駅最寄りの形成外科・皮膚科のクリニック。
湿潤治療、シンプルスキンケアのこと、もっと皆さんに知ってほしい♪

 

■てしまクリニック 2月の診療について

⚫︎2/16(木)

午前診療時間変更、午後院長休診

・午前の受付を12:00で終了いたします。受診希望のかたはご注意ください。
・午後は手島院長が休診し、非常勤医師(形成外科専門医)1名での診療となります。


⚫︎2/27(月)午前 臨時休診

午後は通常通り(15:00~18:00)診療いたします。

ご迷惑をおかけし申し訳ありませんが、ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。

 

また、当院は水曜及び日祝日が休診日です。

2/11(土)建国記念の日

2/23(木)天皇誕生日

は休診しておりますので、ご来院の際はご注意ください。

 

こんにちは。

もものマークのクリニック 院長てしまですニコニコ

 

美容に強い興味のあるかたも、そうで無いかたも

「トランサミン」

と言う薬の名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。

 

「トランサミン」は商品名で、成分名は「トラネキサム酸」と言います。

内科では、のどの痛みなどに対する抗炎症剤として処方されることもあるこちらの薬

 

美容皮膚科業界では主に、メラニン色素の産生を押さえる美白効果を目的として処方しています。

トランサミンが特に効果を発揮する場面が、「肝斑」の治療をするとき。

 

肝斑は、顔に対称性にモヤッと広がるシミ。
うっすらした肝斑は、シミというよりも「くすみ」といった方がしっくりくる見た目をしています。




肝斑の色素は皮膚の浅い層(表皮)に存在します。


表皮を構成する細胞のうち、9割を占めるのがケラチノサイト。


ケラチノサイトは刺激によってプラスミンという物質を産生します。
プラスミンには、メラニン色素を作り出すメラノサイトを刺激する作用があるため、
プラスミンが産生されることでメラノサイトからのメラニン色素産生が活性化し

肝斑となって現れます。

トランサミンの主成分であるトラネキサム酸は、プラスミンの働きを抑制する効果を有し

肝斑の改善に役立つことが分かっています。

 

ところが現在、国内において、

トランサミンを含むトラネキサム酸製剤の供給が、著しく低下しています。

 

てしまクリニックでも、細々とながらも入荷するトランサミンを、綱渡り状態で提供していましたが、とうとう完全停止状態に至りました。

 

現在入荷未定です悲しい

 

全くもって申し訳ない限りですが、致し方なく

トランサミンの内服が必要な患者さんには市販薬の購入をお勧めしています。

 

内服治療以外の方法として

 

  • トラネキサム酸配合の化粧品を使う
  • トラネキサム酸をイオン導入で肌に届ける

 

等の方法もご案内していますが、いずれにしてもお肌の状態を確認して決めるのが大事。

また、基本のキである「肝斑を悪化させないスキンケア」もますます大事。

 

お薬を確保するべく努力しつつ

クリニックとして、今やれることを粛々とやって参ります。

 

早く回復してほしいなあ....真顔(遠い目)