虫さされを掻き壊してしまうわたしやあなたへ | 文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

文京区春日駅最寄りの形成外科・皮膚科のクリニック。
湿潤治療、シンプルスキンケアのこと、もっと皆さんに知ってほしい♪


こんにちは。

もものマークのクリニック 院長てしまですニコニコ



夏休みも終わったかたが少なくないこの時期ですが、虫さされの患者さんは、それなりの人数受診されています。

夏も終わりに近づくと、症状が長引いて受診した、という方もちらほら。



虫さされの患者さんには、症状に合わせていろいろな薬を処方した上で、こんなアドバイスをします。

「とにかく、あの手この手で『掻かない』状況を作りましょう。

虫さされは掻いたら負けです。」


『あの手この手』の中には

医者が処方する塗り薬や飲み薬のほか

かゆみを感じたら冷やす

とか

肌の露出を減らして物理的に掻けなくする

などといった方法も含まれます。


引っ掻くと、かゆみを引き起こす成分が放出され、もっとかゆくなるという悪循環に陥ってしまう。


これは、生理学的にも証明されている事象です。



ゆえに、患者さんにも出来るだけこのような負けパターンにハマらぬようおススメするわけです。



しかしながら

何を隠そう当の本人の私


虫さされのかゆみにめっちゃ弱い。


アトピー性皮膚炎や蕁麻疹などの慢性的な皮膚疾患は持っておりませんが


虫に喰われると、てきめんにこじらせます。

そういえばこんなこともありました下矢印



このヌカカ刺され、結局完全制圧まで2年かかりましたよチーン
あ、今は平気です。ねんのため。



医師として、自分の虫さされに対するダメさ加減を熟知しておりますゆえ、虫さされをかき壊してしまう仲間(?)には、

『そう、あなたも、そうなのですね…』

と、共感を勝手に抱いてしまいます。
気持ち対応がすこし優しめですらあるかもしれない。
いや、掻いちゃダメなんだけど。


そんな私が実体験をベースに、よく処方しているのがこの薬下矢印


『ドレンゾンテープ』という、ステロイドが含まれている透明なテープ剤。


これを

刺されてから、本格的にかき壊す前に貼るのがベスト。


こんな感じの虫さされがあるとして(赤色はボールペン)


小さく切ったテープをぺたんと貼っても、あまり目立ちませんウインク


ステロイドの抗炎症作用で、炎症と痒みが沈静化し
かつ、テープで保護されることで、かきむしり予防にもなり
一石二鳥。


軟膏だと、こうはいきませんからね。

ちなみにドレニゾンテープは、ステロイドの強さとしては下から2番目くらいのランクですが

この保護効果のおかげか、ベリーストロングクラス(上から2番目)のステロイド軟膏を塗った時以上の効果を発揮してくれました(てしまヌカカ戦争当時)。



デメリットとしては、テープ剤なので、素材にかぶれる人がいたり、剥離刺激で肌が傷む人がいたりすることが挙げられます。

また、注意点としては

すでにじゅくっとなったかき壊しに貼ると
とびひなどの感染症にかかるリスクがあるかもしれない

というところを、患者さんにも説明しています。



こちらの、ステロイド含有テープ。

市販品でもこんなものがあります下矢印

今年の夏、ドラッグストアで見つけて購入したものですが、昔からのこちらのパッケージの方が、ご存知の方は多いかも下矢印

CMソング
♪かーいちゃダメかいちゃダメー、かいちゃダメったらかいちゃダメ、ダメーーーー!!!!

っていうの、覚えていませんか?(笑)
あれはインパクト強かった…爆笑


こちらの商品は、成分に消毒剤なども含まれているので、ドレニゾンテープ に比べると接触皮膚炎のリスクは高まるかもしれませんが

医者にかからず手に入るのは便利ですよね。

あらかじめ丸くカットされているのも便利。


虫に刺されると、どうしても引っ掻いてしまうという同士のあなた。

忙しくて虫さされ程度では医者に行ってる暇がない!というかたは、こちらのテープ剤を、お手に取ってみてはいかがでしょう。