母を見送りました | 文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

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文京区春日駅最寄りの形成外科・皮膚科のクリニック。
湿潤治療、シンプルスキンケアのこと、もっと皆さんに知ってほしい♪

 

ブログ、長いことご無沙汰しております。

 

もものマークのクリニック 院長てしまですもも

 

 

2月18日月曜未明、かねてより病気療養中だった母が、天に召されました。

 

この日から始まった1週間は、月曜、木曜午後、金曜と、とびとびで急遽「院長休診」となり

特に、予約の施術の入っていた患者さんにはご迷惑をおかけしたことと思います。

 

幸い、急な代診を快く引き受けてくれた非常勤医師や

関係各所へ速やかに連絡措置をとってくれたスタッフの協力で

クリニック自体は診療を続行することができました。

 

月曜日、まる一日休ませていただいたおかげで、通夜や告別式の予定も決まり

火曜日は診療に出ることにしよう、と決めたのが月曜午後のことでした。

 

きっと、仕事を休んだら、亡くなった母のことばかり考えて火曜日が終わってしまうだろうし

そういう私の姿を喜ぶ母でないだろう、という確信もありました。

 

とは言え、私こう見えて、涙もろい人間でして

 

始業時のあいさつで、母の件について触れたら

鉄板で涙腺が決壊すること請け合い。

そうしたら、その後、診療業務に当たれるような顔でなくなるのは確実。

 

かといって、スタッフのほうから何も言わずにいられるわけもなし。

 

さて、どうしよう......

 

 

本音を言うと

私は、いいカッコしたかった。

 

つらいことがあっても、顔に出さずに、冷静に乗り切れるリーダーでありたかった。

 

 

往生際が悪い私は、火曜の朝まで迷って迷って

 

ようやく結論を出しました。

 

 

自分がどうしてほしいのか、正直に伝えて、協力を仰ごう、と。

 

 

私は、スタッフのグループLINEに次のようなメッセージを送りました

 

『おはようございます、手島です。

昨日はお休みを頂きありがとうございました。

既にご存知の方も多いと思いますが、昨日の朝、実母が永眠しました。73歳でした。
昨日休ませて頂いたお陰で、時間を気にせず母や父の側にいられたり、各手続きを済ませたりすることが出来ました。

母は、日頃からクリニックで働くスタッフに、とても感謝していました。

娘を支えてくれてありがとう、という気持ちだったのだと思います。

母に代わって御礼申し上げます。

本当は朝のミーティングの時などに、きちんと言葉で御礼するべきところですが、さすがに今は口にするだけで、まだ簡単に『涙スイッチ』が入ってしまいます。
このような素っ気ない形でご挨拶することをご容赦ください。

いつも通り仕事をすること、家族の面倒を見ることで、気持ちが救われる面が多々あります。
今日は、難しいかもしれませんが、職場ではあまりこのことに触れずに、勤めて頂けると助かります。勝手を申し上げてすみません。

今週は、葬儀関係でバタバタしますが、ご協力頂けると助かります。

それでは、本日もよろしくお願いいたします。』

 

 

 

メッセージが既読になったことを確認し、はてどのような顔をしていたらよいものかと

少しドキドキしながら出勤した私でしたが

 

スタッフの皆は

ひとことも、母の件に触れずに迎えてくれました。

 

目の奥には、確かに労わりの色を感じたけれど

言葉にはせずに、その日、まだまだたやすく折れそうな私の心を

しっかりと、仕事をすることで支えてくれました。

 

本当に、本当にありがたかった。

 

 

無理に強がらなくて、よかった。

 

そう、思いました。

 

 

あっという間に2週間が過ぎ、気持ちも徐々に落ち着いて

さすがに「突っつかれただけで泣く」という状態ではなくなりました。

 

それでも、寂しさやつらさが癒えるには、必ず時間が必要です。傷跡が綺麗になるのに時間がかかるように。

 

時には泣きたい自分もまるごと認めながら

急がずゆっくりと、本当の意味で元気を取り戻していきたいと思うし、そうできる気がしています。

 

 


ゆっくり、マイペースに、

猫みたいに。