こんにちは。
もものマークのクリニック 院長てしまです
ちょっと前に、こんな連載記事を書きました。
積もり積もって水いぼ480人の経験から語りたいわたし
ちょろっと読んだだけだと、私が
「水いぼなんて絶対に取らないわ!取るなんて鬼よ悪魔よ!!」派(なんだその派閥)
みたいに思われるかもしれませんが
実際のところ、水いぼ除去は
たぶん結構上手。
しかも
流血を厭わない
取ってスッキリするのが大好きな外科人間なので
全然とるの嫌じゃない。
ただ
無駄に痛がらせるのは嫌い。
だから
貼るだけで効く局所麻酔剤の
水いぼ摘除への保険適応が2012年から認められた時は
大変ありがたかったです。
今、うちのクリニックで水いぼ摘除をする際には
ほぼ100%、この麻酔シールのお世話になっております。
ただしこのシール、使い方にコツが要ります。
だいぶ前の記事でも、そのことには触れましたが、最近新たな知見を得たのでご紹介をば!
題して
効果を100%引き出そう!!
麻酔シール貼り方のコツ!
コツその1
効くまで待とうホトトギス
製薬会社の作っている添付文書には
30分貼り付けておく
と書いてありますが
うちのクリニックでは最低1時間待ってもらっています。
30分だと、まだ効果が弱い印象。
2時間越えるとなんとなーく効果が弱まってくる感じ。
なので、貼ってから1〜2時間が処置最適タイムかなと。
コツその2
細かく切り刻むのはNG
水いぼ処置で一回に使えるシールの枚数は、保険適応で2枚まで。
私も、この枚数を守って使用しています。
理由は、貼り薬といえど過量使用によるトラブルのリスクを伴うから。
そして、小さい子供が一度に我慢できる数の限界を超えちゃうから。
でも、せっかく貴重な時間を費やして皮膚科に行くんだから、できるだけたくさん処置してほしいのよ!
というのがオトナの勝手な希望。
うん、わかる、わかるよ気持ちはね。
でも、貼ったシールのふち近くは
麻酔の効きが正直あまりよろしくありません。
なので、あまりにも小さく切り刻むと
労多くして効少なし
という、甚だ悲しい結果になります。
当院でオススメしているのは6分の1サイズまで。
欲張りは禁物です
コツその3←New!
浮かないようにギュッと圧迫
汗の多い夏場は、どうしても麻酔シールが浮きやすい季節。
貼る麻酔が肌から浮いてしまったら、効くものも効きません。
特に関節部
動きがあるわ汗も出易いわで
麻酔シール浮きまくり
あるいは剥がれまくりの難関
そのくせ水いぼもできやすい。オーマイガ!
ところがところが
とある患者さんのお母さんが
ナイスな工夫をしていて
その時の麻酔の効きがこれまたワンダホー!
(ルー?ルー大柴??)
というわけで、当院でもマネし始めたのがこの
『圧迫法』
やり方は簡単。
① 取りたい水いぼに麻酔シールを貼る
② 麻酔シールと同じか小さいサイズのコットンorガーゼを当てる。
③ 上からばんそうこうでギュッと圧迫固定。
以上。
これ、実際にやると結構手間なんですけどね
本当に麻酔の効きが良くなるのです。
特に、水いぼのサイズがそこそこ大きい場合
シールが浮いてしまいがちなので
この方法絶対オススメです
水いぼ除去は
「痛い」が「怖い」にリンクして
お子さんを極度の病院嫌い、処置嫌いにさせてしまうことがあります。
取る必要のない水いぼは放置が一番ですが
取らざる得ない時には、できるだけ当の本人のストレスを減らしたいなあと
常々思いながら処置に当たっております。