水いぼ、取るときは取るよ | 文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

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文京区春日駅最寄りの形成外科・皮膚科のクリニック。
湿潤治療、シンプルスキンケアのこと、もっと皆さんに知ってほしい♪



ここのところ水いぼづいているてしまのブログです。


昨日も新患の水いぼ患者さんがいらっしゃいましたが

ちょっと珍しい

なぜなら

大人の女性


とっても麗しい30代の女性ですが

数ヶ月前から左下肢にぽつぽつとしたいぼができ

そのうちのひとつ、左ふくらはぎのいぼが

今月になって急に腫れて痛くなった
とのこと。


うちに来院する前、他のクリニックで膿を押す出す処置を受け

抗生剤の内服と外用も処方されていました。


前医を受診する前に比べると

痛みはだいぶ楽になっているものの

ふくらはぎの硬く腫れた感じが残っているのと


まだ残っているぽつぽつがどうやら水いぼらしい

とのことでネット検索したところこのブログにヒット。

本日受診されました。


矢印左すねの写真。
ところどころうっすらと赤いぽつぽつが。



矢印いぼ拡大




確かに水いぼだー汗


矢印左ふくらはぎ



確かに腫れている

押すと、まだ少し血膿のようなものが出てきました


水いぼのウイルスに対する免疫がつく過程において

特に引っかいたりしなくても

強い炎症反応が起きることがあります。


思うに

ウイルスを排除しようという自己の免疫機能で

最初は軽い炎症が起き

水いぼの塊の周囲にうっすらと滲出液がたまるのでしょう。


よどんだ液体は細菌の温床になりがち。

そこに細菌感染を併発して悪魔

周りが赤く腫れたり痛くなったり

という困った事態に陥るのではないかと思われます。


この患者さんの場合

前医での排膿処置と抗生剤投与で

炎症のピークは過ぎていましたが

まだ水いぼの塊が傷の中にチラ見えしていたので

これを取っちまったほうが早く収まるだろうなー
と踏みました。


ついでに

他のもこうなると困るので

というご本人の希望もあり

残ったほかの水いぼもちょんちょんと除去しました。



ちなみに

思ったよりは痛くなかった

という感想でした。

(その前にふくらはぎが腫れたときの痛みが相当だったらしいので

おそらく比較の問題かと


さて

こどもの水いぼでもこういうことってあるの?

とお思いの親御さんもいらっしゃいますよね。



はい


残念ながら、あります




症状に強い弱いの差はありますが

水いぼのウイルスに対して免疫がつき始めるとき

水いぼ部分がなんとなく赤く腫れて

ちょっと痛がゆくなって

ひどいと今回の患者さんのように

ばばーーーん

と腫れてしまうこと。

確かにあります。



ただ、私の見たところ、重症化するのはむしろ少数派。

痛くなっても、その部分だけを除去して、適切に抗生剤を使えば

程なく収まることがほとんどです。



だから

それを恐れて、何の反応も起こしていない水いぼを

積極的にとりにかかる必要はないんじゃないかな



これまでの診療経験を通じて考えている私です。



ちなみに

水いぼの除去治療


専用のピンセットで

ピッ

とつまみ取る

それだけのごくシンプルな作業です。


コツは

ちょうどいいサイズのピンセットを使い

一撃必殺で取り去ること

そんだけ



ことさら難しいと思うこともなく

いつもやっている処置ですが

とある親しいママ友によると


私の水いぼ取りは上手いらしい(笑)



ご存知の方はご存知でしょうが

私こと院長てしまは

皮膚科の専門医ではありません。


なので

水いぼ取りのコツを誰かから教えて頂いたという経験もありません。

でも、はじめから困らなかったなあ


思うに

水いぼ取りって多分に外科的な処置なので

思い切りと

道具を選ぶセンスと

手際の良さがダイジなのでは、と。



怪我してパニクってばた狂うこどもの処置を

何遍も経験した身としては

水いぼ取り、むしろ


なので私が

水いぼは基本取らずに放置

と言っているのは


決して


取るのが面倒だからでも

ヘタクソだからでも

ございません(笑)



取った方が良い事態に陥ってしまった場合でも

どうぞご安心をもも