縫合する?しない??② | 文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

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文京区春日駅最寄りの形成外科・皮膚科のクリニック。
湿潤治療、シンプルスキンケアのこと、もっと皆さんに知ってほしい♪

ぱっくり切れた傷だって、縫合しなくてもきれいに治る!......は、間違いではないけれど


患者サイドと医者サイドの条件が整うなら
縫合したほうが断然綺麗に治る場合だってある


という話は、前回記事で力強くお伝えしました。
そんな前回はこちら矢印縫合する?しない?①


患者サイドの条件とは

「局所麻酔の注射を我慢できる」
「処置の間じっとしていられる」

こと。
ホントはここに「動物咬傷などの汚染創ではない」も加えたいところですが
紛らわしくなるので割愛


これはもう、年齢とキャラクターによる影響が大きすぎて
医者がどうこう出来るものではございません。


一方、医者サイドの条件とは

「綺麗に縫合する時間と技術がある」

これに尽きるのではないかと^-^;

前回記事でも取り上げた、在韓米大使のような、顔の長大な切り傷

形成外科医なら

縫合するのが正解

でも、

そのとき病院にいたのが
顔の傷を細かくちくちく縫うなんて無理!な医者だけ

だったとしたら.......

テーピングのほうが正解


ってことも、あるんだなこれが。



正直なところ

「これ、ないわ~~~~


と思う縫われっぷり、というのも

ごく稀にではありますが、確かにあります。


そのひとつが

顔の傷を

ぶっとい糸で

幅広くガシガシと縫合し

糸をギュンギュン締め上げて

チャーシューのような状態になっているとき


イメージ伝わりますか?(矢印楽天のショップから転載)



何が問題なのか、と申しますと

本来の切り傷の跡だけでなく
糸の跡までがっつり残ってしまうのです。



図解

こんな感じに糸で締め上げちゃうと
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抜糸をしても
こんな跡が残ってしまうのだ叫び
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このような残念な状態を見ると

いっそ縫わずにおいてくれなく

と思うのが本音です。



はてなマークはてなマークでも、縫わずにテーピングして、血液でテープが浮いてしまったら

傷が開いて目立つ跡が残るって、前回書いてなかったっけ?


とおっしゃるアナタ。
すばらしい記憶力ですその通り。


糸の締め付けが残って目立つ跡になった場合と

縫わずに傷が開いて目立つ跡になった場合


なんで後者のほうがいいのか



ここから先は、いかにも形成外科的な理由。


どっちも目立つ跡なら
将来的に傷跡を治す手術がしやすいのは


と考えるのです。

続きは次回かお