劇場版『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』※ネタバレ感想※ | 杢ログ-Mokulog-

杢ログ-Mokulog-

杢燐-Mokurin-のブログです。みたものの感想などなど。

※めっちゃネタバレ注意です!!!※

 

ここ数年のコナン映画の中でも上位も上位に入るレベルの傑作を見た。

瞬きするのも惜しい程くらいのテンポの良い展開!瞬きしたくなった!すごい!

 

わたしコナンはわりとアニメ開始当初から見てはいたんですけど、最近の顔のいい人達のキャラの登場にはあんまり詳しくなくて友人から教えて貰ってなんとなくふんわりと分かる程度なんですが、それでも!それでも!警察学校同期が!てぇてぇ!てぇてぇんだよ!

 

コナン映画見て劇場で泣いたの初めてかもしれない。

いやほんとうに言葉で言うのが無粋って言うか、これがエモいってやつですか…

 

何で「ハロウィンの花嫁」なんだろう?って見終わった後も暫く気付かなかったんだけど、移動中の電車の中で気付いた。

犯人のことじゃん!ものすごいネタバレしているじゃん!え!?なにこれすごいギミック!

すごいミスリードだった…

そんなのある!?そういうの好き…すごく好き…

 

警察学校同期が絡む話と聞いて、故人達をどう絡ませるんだろうって思っていたら、そういう…そういうのね…

たった一度だけ、4人で解決した事件が数年後に復讐として牙を剥く。

この時点で一人亡くなっているわけですけど、じゃあその人はどう絡むのか…って思っていたら新一が幼い頃に実は出会っていて、その時に助けて貰った事をヒントに爆破を防いで渋谷を救う…

これ本当に上手く出来ているんですわ…

 

で、何故季節外れのハロウィンなのか?

だってさ~ハロウィンはさ~親しい人と死者が再会できるお祭りなんだよ~~~

キービジュで零くんがヴァンパイアの仮装してたのもよく考えられてるんですよね。

そうだよな~ヴァンパイアはな~不死者だもんな~死なないもんな~死ねないもんな~

再会できていたかな。できていたよね…

 

ハロウィンにはもう一つ意味があってそれは「新年を祝うもの」なんですよね。

エレニカさん達にもどうか新しい季節が訪れますように…と願わずにはいわれない…

ラストあの人達が助けに来てくれた所でめっちゃ泣いてしまった…

 

今作、犯人はだいたい分かっているのに動機が分からない・狙いが分からない、っていう点ですごいハラハラしたんですよね。

全部判明した時に「そ~~~~~いう~~~~~~!!??」ってなった。すごい盛り上がった。

プラーミャまじで凶悪なんですけど、だからこそ「執拗に追ってくる復讐者達を全滅させたい」って動機もすごいしっくり来てしまう…

今作の犯人、めっちゃ凶悪で一切同情できないキャラだったのがすごく良かった。

 

既存のキャラの出番はそうそう多く無かったけれど、だからこそ足し算引き算が上手く出来ていてスッキリした話になっていたんだと思う。

エレニカさん達の事とか、村中さんの事とか…フォローというか、挽回がすごいのよ…

 

夫と息子、兄を亡くして泣き叫ぶエレニカさんをそっと抱き締める江戸川コナンよ~~~~~

おいおい男前じゃねぇかよ~~~~~~~

いや、ここすっごい良かった…そうだよね、抱き締めるしか出来ないよね…

辛いね、苦しいね、殺したい程の憎しみや怨みが渦巻くエレニカさんの哀しみに、何か言葉で返せるわけねぇよなぁ…

エレニカさんが復讐の為に手段を選ばないような非情な人間じゃないって事がコナンくんも分かったから、だから余計に殺させちゃいけないって思ったんだろうな…

 

今回のテーマ的にものすごく「どう足掻いても死んだ人間は戻ってこない」と突き付けられている話ではあるんですけど、その一方で何もかも全部が消え去ったわけではないと不思議と前向きというか爽快感みたいなものを感じたんですよね。

悲しくて胸苦しくて切なくて寂しいんですけど、生きている人間次第で残るものもたくさんあるんだなぁ思える作品でした。