結構時間が経ってしまったのでぼんやりした感想になってしまうと思います。
すみません。
「ブレイブ-群青戦記-」に続いてアタリ邦画を引いて満足しております。
邦画の嫌いな所のひとつというか「もっとしっかりしてくれ!」って思う所ってカメラワークなんですが、今作はタイトルに入ってるだけあって結構“画”の創りに凝っていたと思う。
最初のあたり、階段を天井カメラみたいなアングルで撮ってたアレ。
うわーエッシャーの絵みたーい!って興奮しました。
もうひとつオマケに邦画の「ちょっとそれどうかとおもう」なんですけど、なんかちょっともったいなぁと思ったのは予告の作り方かな。
「驚愕のどんでん返し!」って自ら言っちゃうのって私は強烈なサムさを感じてしまう。
あれだけはちょっとどうにかして欲しかった気がする。
どんでん返しを売りしたいんだから「すごいどんでん返しがあるから見に来てね!」と言うのは分かるし、確かに今作は「え、そういう感じ!?」とは思ったけど。
だからこそのあの予告のキャッチコピーがサムいというかダサいというか、もったいないなぁと思う。
本は良いのに帯のデザインが悪い、みたいな感じになっとるわ。
さて、本編の感想です。
パーティーの画面を見て「うっわ!超密!!!」って思ってしまった。
(最初に言うことがこれかい)
大御所作家が出版社の社長が死んだ直後のパーティーでなんかそれっぽいスピーチした後にシャンソン歌っちゃうの「うわ~(うわ~」って思ってしまった。
仮に友達が死んだ直後じゃなくてもパーティーでそういうことする作家には引いてしまうな!
でもすごくなんか「こういう作家いるんだろうな!」って思っちゃった。
作家が描く作家だもんね。そりゃリアルだよw
大御所作家が描いた小説のマンガ化のシーンがあったけど、あ~あれアニメ化もするし2.5次元舞台化もするやつだ~~~~!っておもった。
そしてあの大御所作家は関係者席での態度が悪くてsnsで炎上するやつだな、まで妄想しました。
雑誌の品格がどうのこうの言っておもしろい作品を世に出さない、ってこれマジなんだろうなぁって思うんだけど確実に滅ぶべき悪しき因習のひとつだと思う。
それらのシーンを見ながら「そんなのどーでもいいわいおもしろい話を読ませい」と思いました。
映画を観ながらずっと「斬新ってなんだろう、古いってなんだろう、おもしろいってなんだろう」って考えていた。
新しいものがおもしろいとは限らないし古いものがつまらないとは限らない。
たぶん「おもしろいもの」が新しかったり古かったりするだけなのかな、とも思う。
古いもの、というか王道のものって安定のおもしろさがあって安心するけど一方で「違うものが見たい」とも思ってしまう。
でも新しいもの=凄い・おもしろい、かと言うとそうとも限らない。
未知のものってどこかで警戒してしまう所がある気がする。
けれど王道であろうが斬新であろうが、マンネリも警戒も吹き飛ばして「おもしろい」って思わせるのがパワーなんだろうな。
私はよく「説得力に殴られる」と言う。殴られるってあんまり良い言い方じゃないけど。
「これはこういうものだ!」という力。それはもう理屈でもなんでもない。
ものの“おもしろさ”が持つ力。そう、“おもしろい”って力なんですよ。圧倒的な力。
作家がやった事と作品の魅力は別、とたびたび言われます。
作家に限らずとも、例えば役者、アスリート、芸人…などなど。
本人がやらかした事と結果は別、という考え方はよく分かる。
実際私にもいる。作家はアレだが作品は好き、というものがいくつかある。
どちらが、というかどういう考え方が正しいかは分からない。
そんなものはお金を出して買う人が決めればいいこと。
私自身としては、良い結果を出してなおかつ人として良くあろうと努力している人の方を応援したい、と思う。
人気作家の20年ぶりの新刊が世界でたった一カ所だけの販売でしかも価格3万円!
あ!なんかこれサウンドなホライズンで見たことあるやつ!!!って思っちゃった。
これってつまりは「世界に出て戦う」派と「世界を呼び込んで戦う」派ってことなんですよね。
私は3万円の新刊を買うタイプですね。
ラストは「そこで終わるんか!?」と思ったけど、刑務所の場面で終わったのは「囚人同士」という意味なのだろうか。
原作だとまたちょっと雰囲気違うみたいですね?ちょっと読んでみようかな。