こんにちは
トータルメンタルサポート
ラポール・ラボの
ジュンコ田中です
今日も私の大好きな「働き方の哲学」の
著者:村山昇先生の
サイトをシェアさせていただきます。
村山先生は
〜14歳から大人まで
生きることの根っこをかんがえる〜
というコンセプトでわかりやすい
どなたでも読める哲学の読み物を
無料で公開してくださっています。
↓
1.自己・2.成長・3.価値・4.人の間・5.人生
という構成になっていて
今日は、第5章〈人生〉
#06 選択[3]
~登る山は無限にある
をご紹介します。
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〈じっと考えてみよう〉
=甲子園球児の挫折=
雄大(ゆうだい)は
小学校のころから
天才ピッチャーと言われた
野球少年である。
もちろん
プロ野球選手になるという
夢をもっている。
プロの世界に入ることは、
はるか高い山の頂上を
目指すことであり〈図のD点〉、
日々練習に明け暮れた。
中学でさらに実力をつけ、
名門野球部のある
K高校に入学した。
2年生から
エースを任された雄大は
甲子園でおおいに活躍し、
世間からさわがれる
存在になった。
そして
2度目の甲子園出場となる
3年生の夏の大会。
雄大は
たくみな投球で
チームを勝利に
みちびいていった。
結果的に
準決勝で破れはしたものの、
プロ球団の
スカウトたちに
雄大が
プロでも通用する
逸材であることを示すには
じゅうぶんな
試合内容だった〈B点〉。
このままいけば、
ドラフト会議に
自分の名前があがって〈C点〉、
晴れてどこかのプロ球団に
入ることができ、
念願だった目標の山〈D点〉に
登れることを確信していた。
ところが、
そんな矢先、
肩に重大な異常があることが
判明した。
医者からは、
このまま野球を続けると、
肩が一生動かなくなるかもしれないと
告げられた。
手術によって
肩は正常にもどるが、
野球は
趣味くらいにしか
できなくなるという。
その瞬間、
雄大の夢は
無残にもくだけ散った〈X点〉。
雄大は1週間泣きくれた。
なにも
考えられなくなっていた。
もう、
自分の頭のなかには、
プロ野球選手になるという
山を望むことはできない。
では、この先、
なんの山を目指していけばいいのか……。
しかし、
現実の時間は
どんどん進む。
就職するのか、
大学へ進むのか、
決断しなくてはならなかった。
□ もし、
あなたが雄大だったら、
今後の人生の方向を
どう考えていくでしょうか?
夢破れた後に、
新しい夢を
見ようとするでしょうか?
小さいころから
一途(いちず)に
思い描いた夢。
その夢が
大きければ大きいほど、
そして
実現への可能性が
高ければ高いほど、
それを失ったときの
苦しみは
大きいものです。
雄大は
プロ野球選手になるという
大きな山を目指していました。
そして
たしかに8合目あたりまで
来ていました。
が、登頂への道が
体の重大な故障によって
絶たれてしまった。
野球一筋で駆けてきて、
いまからなにを
目指せばいいのか。
野球選手以外の山を
どう見つければいいのか。
苦しみや悲しみに
浸っているひまはありません。
雄大の高校卒業は
間近です。
就職か進学かの
決断が迫っています。
そこでの決断は、
これからまだ
何十年と続く
人生のスタートになるのです。
さて、
あなたが雄大の状況にあったら、
今後の人生の方向を
どう考えていくでしょう。
失った夢があまりに大きく、
挫折が大きいと、
「あれほどの夢は見られない。
夢を持つのはもうやめよう」
という気持ちになるのは
無理のないことかもしれません。
そのため、
適当に就職か進学をして、
無難に生きていこうと
するかもしれません。
それは
一つの選択として
あるでしょう。
ただ、
夢の敗北者として
一生悔やみ
続けることに
なるかもしれません。
それに対し、
なにか別の山を見つけて
新たに歩み出すという
生き方もあります。
そのとき雄大は
決して野球を
あきらめる必要はありません。
むしろ
野球に関連することで
別の夢は
いくらでも探せるのです。
そこで大事になってくるのが、
自分の「思い」はなになのかを
もう一度しっかり見つめることです。
ここで言う「思い」とは、
心の奥底からわいてくる
願い、
誓い、
満たしたい意味
といったものです。
となると、
雄大の思いは
なんでしょう。
プロ野球選手になるという願いの
さらに奥にある
願いはなんでしょう……。
たとえばそれは
「野球とともにある一生を送りたい」
「名勝負を生みだすことに
かかわることのできる自分でいたい」
ということではないでしょうか。
そうした根底にある「思い」を
レンズにすれば、
世の中には新たに
目指すべき山が
いろいろ見えてきます〈図2〉。
たとえば、
グローブや
シューズのなどの
製品開発にたずさわって
「野球道具開発者になる」
という山が
見えてくる。
また、
「スポーツトレーナーになる」
という山も
見えてかもしれません。
さらに
「野球審判員になる」
「スポーツ新聞記者になる」
などの山もあるでしょう。
そのように、
思いを捨てない人の前には、
それこそ山は
無限に現われてきます。
そして、
そのどれになるにしても、
過去の挫折を
乗り越えた自分が
生きてくるような内容の仕事が
できるでしょう。
つまり雄大は、
さほど明確な理由をもたずに
その職についた人より、
はるかに
強く思いのこもった仕事が
できるはずです。
もちろん、
それらの山を
登っていくためには、
準備を一(いち)から
始めなくてはならないでしょう。
しかし、
その方向性さえ
見えていれば、
就職するにせよ、
大学進学するにせよ、
目的意識をもって
進むことができます。
新たに目指した山の頂上に
たどり着くためには、
5年かかるかもしれないし、
10年かかるかもしれない。
回り道も必要かもしれない。
けれど、
思いのもとに進んでいる自分には
強い力がわいてきて、
悔いがありません。
たとえ長い道のりであっても
楽しめるはずです。
そしてもし努力を重ねて、
その新たに
目指した山の頂上に
立つときがきたなら、
かつて自分があこがれた
「プロ野球選手になる」
という山を
遠くになつかしく眺めるでしょう。
そして
「あぁ、あの山もすばらしいけど、
自分が登ったこの山だって、
それに負けないくらいすばらしい!」
と思うにちがいありません。
そのときの充実感こそ、
ほんものの勝利の充実感です。
=雄大のその後=
雄大は高校を卒業して造園会社に就職した。
理由は、
日本一の
天然芝のプロになろうと
思ったからだ。
天然芝は、
野球場やサッカー場、
ゴルフ場に張られている。
日本では
人工芝が多くなったとはいえ、
格式のある競技場では
天然芝が使われる。
雄大が入社した造園会社は、
その天然芝を生産し、
競技場に販売し、
管理する事業を行っている。
雄大は思う───
「思い返せば、
甲子園球場で黙々と芝を刈る人、
水をまく人。
あの人たちの背中は
かっこよかった。
いま自分も
天然芝をあつかう仕事につき、
競技場の芝を
最高の状態にすることで
選手のプレーを支えたい、
名勝負が生まれる環境をつくりたい。
選手になる夢は
かなわなかったけど、
その分の思いを
芝に込めて生きていきたい」。
[文:村山 昇/イラスト:サカイシヤスシ]
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いかがでしたか?
ジュンコ田中です
雄大くんが育てた芝には
思いがこもっていそうですね
私は中学のときには
ウィンブルドンに行きたいって思うほど
テニスが大好きでした。
今はテニスは趣味程度ですが、
テニスをするときの「メンタル」に注目し
今の仕事に役立てています。
ご存知でしたか?
アンドレアガシなどの
有名テニスプレイヤーには
NLPコーチがメンタルコーチとして
ついているんですよ
私はテニス選手にはなれませんでしたが
コーチングを皆さんに提供できる
お仕事にできました。
では今日も質問です。
あなたの子供の頃の夢は
何でしたか?
その夢はどんな形で
役立っていますか?
そんなトークがみんなとできたら
いいなって思っています。
あなたは『哲学』に
興味はありますか?
ではまた
ジュンコ田中でした