歌劇『オイリアンテ』序曲 op.81
ヒンデミット
ウェーバーの主題による交響的変容
ベートーヴェン
交響曲第7番イ長調 op.92
指揮:ミヒャエル・ザンデルリンク
コンサートマスター:四方恭子
久しぶりの都響(3月のシティバレエ白鳥のピット、コンサートとしては、昨年末の第9以来)、久しぶりのサントリー(3月の東響以来)
そして、指揮者のミヒャエルくんとは、2015年12月の都響定期以来(ショスタコのチェロ協奏曲・チャイコの冬の日の幻想)、久しぶり尽くしコンサート(笑)
前半二曲は、ウェーバー繋がり。
ウェーバーの序曲は、ミヒャエルらしくスタイリッシュな響き。
爽やかって感じ。
都響も木管が美しい!!
続いてヒンデミットの変容は、今日のプログラムでは最大編成(打楽器奏者だけでも7名)!!
こちらもスマートなヒンデミット♪
どこか冷めた演奏は、パーヴォと似てるかも。
ヒンデミット特有の乾いた響きや諧謔さ、グロテスクな感じは、かなり薄まってるのがちょっと残念。
フィナーレも爆発とは言わず、安全運転。
ミヒャエルも都響もちょっと優等生すぎ(笑)
こうした曲は、多少ハメを外した方が面白いと思う。
こちらも木管は美しく、金管は多少粗かったかな。
(都響の金管は、個人的には少々粗さがあると思う)
後半のベト7はかなり楽しみだったプログラム♪
ただ先月個性的な上岡さんとNJPのベト7を聴いたばかり。
…コンサート聴ける回数は少ないので、出来るだけプログラムは被りたくないけど、ミヒャエル都響の方を先にチケット押さえた関係でやむを得ず感はあるものの、楽しみは楽しみ…
ミヒャエルは、現在ドレスデン・フィルとベートーヴェンとショスタコーヴィチの交響曲の同時リリースしており、ベートーヴェン演奏は、モダン楽器による通常のシンフォニー・オーケストラの比較的大きな編成を使いながら、早めのテンポと軽めの響きで、各声部が織りなす綾を透明に浮かび上がらせる独自の解釈(第1・第2ヴァイオリンを左右に分け、コントラバスを下手に置き、ミニマムなヴィブラートを取り入れた弦楽パート、トランペットやホルンはモダン楽器使用)を取っており、都響とはどういったスタイルで演奏するかが、気になっていたけど、基本同一のスタイルだったと思う(昨今指揮者問わずこのスタイルが標準なのかも)。
都響もヴァイオリンを左右に振り分けた対向配置(都響の対向配置は初めて聴いた…因みに本公演は、全プロ対向配置)、弦もノンヴィブラートぽく、ティンパニはモダンを使用しつつもかなり強めに叩かせ、強弱の幅に拘るなどドレスデンのスタイルを都響なりに合わせた感じ。
3楽章までは早めのテンポながらも特にオケを煽る訳でもなく比較的落ち着いた演奏だったけど、フィナーレは一転、「おぉ-(o゚Д゚ノ)ノ」って感じのアグレッシブ感!!
真面目ってイメージあったミヒャエルがクライバーも真っ青ってぐらいオケをドライブしオケを煽りまくり、熱狂を引き出したのは、ちょっと意外!!
久しぶりにベト7のフィナーレで鼻血出そうになるくらい興奮(*◎ω◎)=3
但し、ただ興奮しまくりのでなく、ミヒャエルらしく冷静さも保ち最後の最後までオケから美感を引き出した手腕は見事!!
木さんが聴いたベト7ではベスト♪
本当良かった!!
ここでも都響の木管は美しく、弦の豊潤な響きも良かった♪
金管は、可もなく不可もなくって感じ。
こうしたスタイルだけにもう少し割れた響きがあれば良かったかな。
終演後はもちろんブラボーの嵐だったけど…
二階席後方から野獣のような雄叫び( ̄▽ ̄;)
気持ちわからなくないけど、品がないからあーいった雄叫びは、やめて欲しいわ!!
2018.11.25(SUN)
14:00
サントリーホール