ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団 名曲全集 第139回 | 音楽って素敵 ₍₍¶(ू⁄›˅̮‹ू∖)⁋₎₎ ♪♬

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クラシック音楽のコンサートなどなど拙い文章ですが、気侭に綴っています♪

萩森英明
おとづれわたる秋風を(東京交響楽団・委嘱初演)
モーツァルト
交響曲第41番ハ長調K.551「ジュピター」
羽田健太郎(テーマモチーフ:宮川泰)
交響曲「宇宙戦艦ヤマト」*

指揮:大友直人
ヴァイオリン:大谷康子*
ピアノ:横山幸雄*
ヴォカリーズ:小林沙羅*
コンサートマスター:グレブ・ニキティン



レナード・バーンスタインの100歳のお誕生日である8月25日に久しぶりにコンサートを聴いて来ました🎵
聴いた曲は、レニーとは無関係だけど(笑)

萩森英明氏は、プログラムによるとクラシック作品を作曲する以外に音楽番組での編曲の仕事でも活躍されてるとのこと。
そうした背景もあるのか今回の新作は、現代クラシック作品にしては、聴きやすく、フワッとした感じの曲♪
また作曲家自身の解説にある
「野辺ごとにおとづれわたる秋風をあだにもなびく花薄かな(新古今集・八条院六条)」から着想を得たとあり、
おとづれ→音摺れ
秋→飽き
みたいな言葉遊びも含まれ遊び心溢れてはいるけど、正直印象に残るような作品ではなかったかな…
吉永小百合さん主演の映画に何となく合いそうだなぁって思いながら聴いてました(笑)

ジュピターは、後半の宇宙戦艦ヤマトに掛けて宇宙繋がりで取り上げたのかしら??
でもモーツァルトのジュピターは、ギリシャ神話の神様で、木星ではないような…そもそもジュピターのあだ名そのものがモーツァルト自身あずかり知らぬものだし…
ところでプログラムの演奏時間を見てびっくり!!
40分!?
全リピするの??
後半のヤマトは一時間近い大作だから、ジュピター全リピすると休憩時間入れれば2時間半!!
正直それはないような気がしていたので、ちょっとびっくり!!
でも実際の演奏は、30分くらい(笑)
全リピどころか提示部の繰り返しもなかったような…
まぁ後半のプログラムを考えれば妥当な選択。
演奏そのものは、大友氏らしく実直。
悪くない演奏♪
東響も豊潤な弦と煌びやかな木管が美しく(特にフルートはとても良かった)、美演♪
全体にもう少し堂々した感じも欲しいとこだけど、オケの美音もあり満足度高めでした♪

なお指揮者の大友直人氏…木さん的にはちょっと微妙な位置づけ。
ダンディな指揮姿はカッコイイけど、指揮が何となく事務的(熱くならないって意味あり)、仕事も来るもの拒まず…ポップスの伴奏やら怪しい自称作曲家の交響曲など…指揮者としてのポリシーないんかい!!って先入観あり。
実際、彼の指揮を何度か実演で聴いたけど、(;-ω-)ウーンって感じもあり、彼の名前がクレジットされたコンサートは敬遠していたんだけど…今回ヤマトが聴けるとあって苦渋の選択…しかし前半二曲は意外と良かったので、過去の微妙感はたまたまだったのかしら??(もちろん指揮者としてのポリシー云々はあるけど、何でも屋だからヤマトも指揮して実演で聴ける訳だし、やはりオールマイティな方は音楽界には必要なんでしょうね)

後半、交響曲「宇宙戦艦ヤマト」は、
純粋なクラシック作品とは言えないけど、聴いた感じはめちゃくちゃ面白かった!!
「ザ・昭和」感漂うオーケストレーションには、古臭さを感じつつも、聴き慣れて来るとそれが何となく心地よく、懐かしい感じもあり実に楽しい!!
皆が知ってるヤマトのメロディ(さらば地球よ〜♪)が出てくると「<(T◇T)>うぉぉぉぉぉ!!!」って感じ(笑)
こうした曲は理屈抜きで素直に大音量に身を任せ音の海に浸るのが一番!!
小林沙羅さんのスキャットは、心に染みるし、フィナーレのドッペルコンチェルトは圧巻!!
横山幸雄さんがピアノが縦横無尽に駆け巡り、大谷康子さんのヴァイオリンが美しく絡むなど聴き応えあり!!
このドッペルコンチェルトに入る前に舞台転換あり、その間、指揮者の大友氏のMCあり。
初演時のお話や羽田健太郎さん(ハネケンさん)の逸話など…興味深意いお話が聞けたのは良かったかも…今回のピアノパートは、ハネケンさんが初演時自分で弾くからと自身の頭の中にあり、ちゃんとした譜面が残っておらず、一曲目の作品の作曲家である萩森氏が音源から耳コピして、それを横山さんが自己流にアレンジしたものを使用したそうです。
またエンディングも初演時ヤマトのプロデューサー西崎義展氏の要望で変更が加えられたものを、今回オリジナルの形に戻し演奏するとのこと(確かにYouTubeにupされてる初演時の演奏を聴くとエンディングではヤマトのテーマが高らかに鳴って終わる感じだったけど、今回のエンディングではその箇所がなかったような気がする)。
ヤマトの音楽そのものは、宮川泰氏(宮川彬良さんのお父さま)の作品で、この交響曲とは別に宮川泰氏編曲の交響組曲「宇宙戦艦ヤマト」って作品もあり、ややこしい(笑)
交響曲の方も当初は、作曲家である宮川泰氏に依頼あったらしいけど、宮川氏が専門にクラシック音楽の教育を受けていないからと固辞し、スタジオ・ミュージシャンの後輩でもあり、クラシック畑出身のハネケンさんに話が回って来たと言う話を以前ネットが何かで見たことあり(事実かどうかは不明)。
ただ交響曲「宇宙戦艦ヤマト」は、ハネケンさんが宮川泰氏をリスペクトしつつ、ハネケンワールドを展開した見事な作品であることは間違いなく、「宇宙戦艦ヤマト」世代でなくても、純粋に音楽を楽しめる作品だったと感じることは出来ました♪
因みに大友氏の話によるとハネケンさんは、スタジオ作品は多々あるけど、純然たる交響的な作品は「ヤマト」のみだそうです。
やはり初演も振った大友氏は、こうした作品を振るとうまいなぁと感心しつつ、東響も安定した演奏を聴かせ、しかもピアノに横山幸雄さん、ヴァイオリンに大谷康子さん、スキャットに小林沙羅さんを迎えた豪華なソリスト陣共々存分に「ヤマト」楽しませてもらいました♪


2018.8.25(SAT)
14:00
ミューザ川崎シンフォニーホール

たまくらいの生音の方が心に響くような…
何事も程々くらいが良いのかなと最近思います(╹◡╹)