ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調op.26*
ブルックナー
交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」WAB104(1874年初稿・ノヴァーク版)
指揮:シモーネ・ヤング
ヴァイオリン:木嶋真優*
コンサートマスター:崔 文洙
ブルックナーと、
恋に落ちるつもりで。
のキャッチコピーがなかなか╭( ・ㅂ・)و グッ !
前半、ブルッフのヴァイオリン協奏曲。
ソロは、今回初めて実演で接した木嶋真優さん。
木嶋さんは、序盤からかなり濃厚「ブルッフの協奏曲ってこんな濃厚だったかしら??」と思えるくらい。
オペラのアリアの様な美しい旋律の緩徐楽章も綿々と歌いまくり、フィナーレでは鬼気迫るものあり。ブルッフの協奏曲の持つ仄かな暗さを見事表現しており、同年代の邦人女性ヴァイオリニストの中でも、表現力の強さは抜きん出ているように今回の演奏では感じました♪
メンコン、チャイコン、ベトコン、ブラコンなどと比べると地味な感じのブルッフの協奏曲。
でも木嶋さんの手にかかると地味にスゴイって感じで、改めてブルッフのヴァイオリン協奏曲の良さを感じることが出来ました(╹◡╹)
ヤング率いる新日本フィルも好演!!
オケをアグレッシブにドライブして、木嶋さんと丁々発止を繰り広げてました♪♪
本当地味にスゴイ演奏でした(笑)
(荒削りなとこもあったので、人によって雑に感じた人もあったかも)
木嶋さんの使用楽器は、ストラディバリウス1700年製 Ex Petri
本公演では、ソリストアンコールなし。
後半は、ブルックナーの交響曲第4番。
しかも今回ヤングと新日本フィルが取り上げたのは、ヤング自身録音もしている1874年初稿。
通常良く演奏されるのは、1878/80年稿。
ブルックナーファンならその違いは説明しなくても、ご存知でしょうが、1878/80年稿とは、かなり違い第三楽章に関しては、全く別物。
初稿は、良くも悪くも荒削り。
但し、完成度の高さはやっぱり後年の方があり、初稿は纏まりに欠けたり、諄さや冗長な箇所も多数。
第三楽章に関しては、やはり現行のものの方が優れていると思う。
それでも初期のブルックナーの魅力に満ちているので、ブルックナー好きには実演で聴けるのは有難い!!
さて、前置きが長くなってしまったけど、ヤングと新日本フィルによる演奏は、この組み合わせ今日が初めて??と思えるくらい素晴らしいものでした!!
新日本フィルも絶好調!!
いつも薄いなぁと感じる弦も今日は厚みを感じさせ(今回14-12-10-8-6とブルックナーにしては小さめでありながら)、全セクション豊潤な響きがトリフォニーに響き渡っていました!!
いつもながら木管は綺麗な音色♪
金管は、コンサート聴く前は、新日本フィルだとちょっと…どうかな??って心配はあったけど、それは杞憂に終わり、70分近い長丁場安定した響きを保っており、特に首席ホルンの濵地 宗さん(群響首席、ゲストプレーヤー)は、序盤緊張感あったけど、徐々にエンジンかかり、終始見事なソロを聴かせたくれました♪
一番ホルン泣かせみたいな箇所多数の初稿…かなり重圧あったと思いますが、濵地さんの演奏は本当に見事でした!!
残念なのは濵地さんは、新日本フィルのプロパーではなく、ゲストプレーヤーってことかしら。
ヤングも初顔合わせとは思えないくらい新日本フィルを掌握し、一歩間違えると纏まりない演奏になりかねない初稿から素晴らしい響きを導き出し彼女の実力を遺憾無く発揮していたと思います♪♪
(彼女の指揮姿もダイナミック)
指揮者オケ共々ものすごい集中力で、冗長になりがちなこの曲を一気に聴かせ、色々問題のある初稿を充実した演奏で聴かせたのは、お見事!!
大満足(╹◡╹)
最近Twitterでも新上岡効果もあるのか日本フィル好調との声もあり、今回のコンサートで実演に接してもその評判の高さには頷けるものありました!!
最近、コンサート少なめ、しかもバレエ←→ブルックナーのループ状態ってなんなんでしょうね^^;
2018.7.13(FRI)
14:00
すみだトリフォニーホール