歌劇「フィガロの結婚」K.492〈序曲〉
フルートとハープと管弦楽のための協奏曲ハ長調K.299*
交響曲第41番ハ長調K.551「ジュピター」
管弦楽:東京交響楽団
指揮:ロッセン・ゲルゴフ
フルート:高木綾子*
ハープ:吉野直子*
コンサートマスター:水谷 晃
都民芸術フェスティバルのコンサートは、お初。
都の公共投資があるからか、チケット代もリーズナブル。
一度は聴いてみたいと思いつつも、平日夜のコンサートが殆どなのと、チケット代がリーズナブルなことが逆に災いして、良席は瞬く間に売れてしまうので、今まで聴く機会ならず。
今回の都民芸術フェスティバルのオケ部門では、唯一の平日マチネが東響の「モーツァルト・マチネ」♪
もちろんお目当ては、フルートの高木綾子さんとハープの吉野直子さんが奏でるコンチェルト♪
セレブなおふたりが演奏するこれまたセレブなモーツァルトのコンチェルト…悪いはずがありません♪♪♪
高木綾子さんの透きとおるようなフルートの音色と吉野直子さんの煌びやかなハープの響きの掛け合いが、平日午後の優雅な時間を満たしてくれました♪
作曲された経緯ではモーツァルトはかなりやっつ仕事で作曲したこのコンチェルト…しかし、そうしたことを全く感じさせず、優雅な響きが堪能できるのは、モーツァルトの天才たる所以かなぁ。
高木綾子さんと吉野直子さん、おふたりともこうした曲を演奏するにはベストパートナー。
おふたりが奏でる優雅な響きは、音のヒアルロン酸&コラーゲン効果ばっちり。
豊かな音色で潤され、心がアンチエイジングされました(笑)
満足(╹◡╹)
残念ながらアンコールはなし。
フルートとハープって組み合わせだと難しいのかなって気もするけど、主催者側からもプログラムの構成上必要なしと言われていたのかも!!
但し、個人的にはアンコールあった方が、こうしたプログラムに良かったと思うし、終演後、おふたりのサイン会もあったので、アンコールあった方がもっと宣伝になったかなと思います。
なお、事前にネットで調べたらおふたり、一週間前にも同曲をNHKFMの「ブラボーオーケストラ」の公開収録で八千代市で演奏されたそうです(オケは東京フィル、指揮は阪哲朗)←指揮者はこっちの方が絶対良かった!!
また、東響とも2015年にスダーンと演奏してるので、今日のコンサートもベテランの余裕と息の合った演奏を楽しめました♬
指揮を担当したロッセン・ゲルゴフ。
国内の色々なオケに客演しているらしいのですが、初めて彼の指揮を聴きました♪
ネット上だとあまり評判が…そんな訳でちょっと不安はありましたが、実際聴いてみてそれは杞憂に終わりました。
これもネット情報ですが、奥さまが日本人(ゲルゴフはブルガリア)とのことなので、日本にコネクションがあるのか、都響や名古屋フィル、東響も過去指揮したことがあるみたいです。
さて、彼の指揮は、身振りも大きくダイナミック。
かの名匠ピエール・モントゥーが弟子であった若きアンドレ・プレヴィンの躍動的な指揮に「お若いのそんなお尻を振りながら指揮をしなさるな」と諭した様にモントゥーならゲルゴフの指揮を見たら同じこと言いそう(笑)
それはともかく、ダイナミック指揮もあってか、妙な強弱を付ける傾向はあるものの、フィガロもジュピターも元気いっぱい、体育会系のノリノリの演奏♪
一本調子ってこともあり、コンチェルトもジュピターも緩徐楽章が単調になりがちでしたが、平日午後のマチネ気楽にモーツァルトを聴きたいなら最良の演奏(これは褒め言葉)♪
ジュピターを聴きたいモード(これは重要…聴きたいと思うタイミングで聴くのが一番)もあり、意外と楽しめました♪
東響も川崎でモーツァルト・マチネの実績もあるからなのか、マチネ故に緩い箇所もありつつも弦を中心に豊潤な響きがあり、芸劇に豊かな音色が響き渡っていました。
多忙なオケなので、練習時間もあまりなかったはずですが、今日の東響のコンデションは良かったと思います(*^ー゚)b クッ゙
アンコールは、ディヴェルティメントから。
途中、ゲルゴフは指揮台を降り「ぼくがいなくてもこんな素晴らしいオケなんですよ」のゼスチャー。
(;-ω-)ウーン
もしかして最初から指揮者いらず??
って勘繰りはこの際止しておきましょう^^;
オケは、フィガロとジュピターでは12型(12-10-8-6-4)、コンチェルトでは10型(10-8-6-4-3)でした♪
演奏自体は満足できたのですが、コンサート全体の時間がちょっと短かったのがかなり不満。
コンサート終演後、時計を見ると3時半。
アンコールを演奏してこの時間はちょっと早くない??
ジュピターは、リピートなしで30分程度。
全プロで70分切った内容は、正直地方から都内へわざわざ聴きに行ったことを考えると何だかなぁと欲求不満に(笑)
主婦層も多かったと思うので、せっかくの平日の午後、夕飯の支度に間に合うようにコンサートは早めに切り上げ、ゆったりとコンサートの余韻に浸りながらお茶でもお楽しみくださいみたいなのもあったのかも。
そもそも都民のためのコンサートだし、近場の方が気軽に楽しむには十分な内容だと思うので、地方から都内へ交通費かけコンサート行くならそれに見合ったコンサートを本来選択すべきなので、これは個人的ぽんミス^^;
またゲルゴフも今回はモーツァルトを振ったけど、彼の指揮ぶりを見てると、スラブ系…ドヴォルザークやチャイコフスキーなどが合ってるような気もしました。
(因みに「ブラボーオーケストラ」の公開収録では、阪哲朗さんはドヴォ8を振ったそうです…ゲルゴフもドヴォ8の方が彼の持ち味がもっと発揮されたかも)
東響もクラリネットも第2フルートもたった4分程度のフィガロのみ出番…あまり効率よくないので、せっかくならトロンボーンやテューバ加えドヴォ8でも良かったと思います。
そうすると普通のコンサートくらいの長さになったような…まぁあくまでもモーツァルト・マチネだからプログラム構成上そういった選択肢はなかったと思いますが。
演奏の満足度に対して、何かフラストレーションが残るコンサートでした。
ビミョー(´・_・`)
2018.2.20(TUE)
14:00
東京芸術劇場大ホール