交響曲第6番ヘ長調op.68「田園」
交響曲第5番ハ短調op.67「運命」
指揮:マックス・ポンマー
管弦楽:札幌交響楽団
コンサートマスター:大平まゆみ
札響、東京公演は今年で3度目(わたしが聴いたのが)
実は、昨年、東京公演の演目が発表になった時、「田園」「運命」の並びがフレッシュ名曲コンサートか海外のオケの来日プロみたいで、「せっかくの東京公演でこれはないなぁ(ブルックナーかR.シュトラウスが良かったのに)」とあまり食指が動かず、2018年は見送る予定でした^^;
しかし、昨年11月ポンマーが神奈川フィルに客演したコンサートがとても素晴らしく、首席を務める札響(任期が終わるって理由もあり)も聴いてみたいなぁと思い「田園」「運命」には蟠りもありつつもチケットを購入。
昨年・一昨年と札響を聴いて感じたことは今年も変わらず北海道の大地から湧き出る澄み切った清流のような音色が魅力♪
特に木管楽器のふわっとした音色は、聴いていて心地好く、札響ならでは。
実演で聴いた北欧のオケは、オスロ・フィルのみで、もちろんオケの技術力には違いはありますが、透明感のある音色は、北国のオケに共通する特色かなぁと感じました。
そんな札響から解像度の高い「田園」「運命」を聴かせる手腕は、ポンマーならでは。
オケの透明度とポンマーさんの解像度の高い指揮が相乗効果を醸し、重厚なベートーヴェンではなく、スッキリと爽やかなベートーヴェンを展開♪
個人的には前半「田園」の方が完成度・感銘度は高く、後半「運命」は緩徐楽章の第二楽章の各楽器の立体感や際立ちは見事だし、時折ふわっとした感じの音色は魅力的でしたが、全体的にはもう少し濃くがある方が好みかな。
両曲ともフィナーレは感動的。
「田園」は音が身体に染みて行くって感じ。
「運命」は力で押し切る感じでなく自然体の演奏♪
素人的な意見なので見当はずれは承知の上ですが、ポンマーのベートーヴェンは、クレンペラーのように木管楽器を浮き立たせ、解像度高めの演奏をクレンペラーの場合遅めですが、ポンマーと札響はそれをインテンポにしたような印象を受けました♪
ポンマーに応える札響もコンマスの大平さんを中心に弦の響きは、特色でもある透明感も持ちつつ、暖かみも感じるシルキートーン♪
木管は前述したとおり、ふわっとした音色でベートーヴェンを彩り、特に「田園」での木管楽器の掛け合いはメンバー同士の息も合い、サントリーホールに芳醇な音色が響き渡りました(特にオーボエの関 美矢子さんの音色はとても素晴らしかったです)♪
金管は、若干疵はあったものの木さん的にはあまり気にならず…こちらも木管と同じく力まないふわっとした音色♪いいわー(*˘︶˘*).:*♡
なお、ポンマーの指示なのかホルン(田園・運命で奏者入替あり)は、両曲ともアシスト入れず2本のみ。
(運命では力不足を感じるもののオケ全体のバランスを考えると良かった)
打楽器は、当たり前だけどティンパニのみ…しかも「田園」では第四楽章の嵐にしか登場せず…固めのバチを使用して、要所々々を引き締めスッキリ系のベートーヴェンにはピッタリ!!
後でTwitterで「緩いベートーヴェン」との評もあったけど、木さんには緩さは感じず、引き締まった演奏に聴こえたけど、これは個人によるものなので、人それぞれかな。
聴き終えてみて、なぜ有名な二曲を退任前のコンサートに持ってきたのか…きっとポンマー札響の集大成を皆さんが知っている名曲で聴いて欲しいって気持ちがこの選曲なんだろうなぁと納得。
万雷の拍手の中、ポンマーが札響メンバーに対しての投げキッスや(*^ー゚)b クッ゙のポーズは、札響がポンマーと築いた3年間の集大成に応えてくれたことへの感謝の表れなんだと思います♪
アンコールは、バッハのG線上のアリア♪
(数日前のKitaraでのアンコールもアリアだったので、予想はつきましたが…)
弦のプルトを減らし、透き通るようなアリアも心に染み素晴らしいアンコールでした(*ˊ˘ˋ*)。♪:*°
ポンマーの指揮は至ってシンプルだけど、細かい指示も的確に出し、オケを巧みに操ってました♪
(見た目は、ベーム+サヴァリッシュ+プーさん÷3≒ポンマーって感じw…ドイツ系の名匠って顔だわ)
都内での夜のコンサートは、帰りは新幹線、しかも夜中着なので、体力的にもお財布的にも…コンサート終わってダッシュってのも余韻どころじゃない…厳しいので、なるべく避けたいのですが、年に数回(次の日休みが取れるなど)は、どうしてもこれは聴きたいってコンサートは強行突破!!
今回の札響はその選ばれしコンサートとになるのかな(笑)
3年連続、札響を聴き昨年までのエリシュカとはまた違った響きが聴け、大満足(╹◡╹)
惜しむらくは、やはり曲目に魅力なかったのか、空席もかなりありました(あーそこ良い席ってとこがたくさんあり)。
「運命」終わったあともフラ拍手ではなかったけど、もう少し余韻味わって欲しかったかな。
マイクが立っていのは、テレビ収録(テレビマンユニオン)のためらしいけど、CD用の録音もあったのかしら。
来年の東京公演は、次期首席のバーメトルかしら(または広上さん??)
どんなプログラムで東京に乗り込んで来るのか楽しみ(もちろん来年も聴きに行く予定です)...♪*゚
2018.2.6(TUE)
19:00
サントリーホール
毎年恒例のお帰りのお土産は、ホクレンさんから今年はこれ↓↓↓
(昨年・一昨年は、甜菜糖でした)