日本フィルハーモニー交響楽団 第697回 東京定期演奏会 | 音楽って素敵 ₍₍¶(ू⁄›˅̮‹ू∖)⁋₎₎ ♪♬

音楽って素敵 ₍₍¶(ू⁄›˅̮‹ू∖)⁋₎₎ ♪♬

クラシック音楽のコンサートなどなど拙い文章ですが、気侭に綴っています♪

シベリウス
ヴァイオリン協奏曲ニ短調op.47*
ブルックナー
交響曲第7番ホ長調WAB107

指揮:小林研一郎[桂冠名誉指揮者]
ヴァイオリン:アレクサンドラ・スム*
ゲスト・コンサートマスター:徳永二男
ソロ・チェロ:辻本 玲[日本フィル・ソロ・チェロ]

{8514FF92-EEDF-4103-BACF-2C818D790EC3}

昨日に続き、お江戸へ参勤交代。
二日連続はさすがに辛い。
せめて一週間後とかなら良いペースなんだけだど…
世の中上手くいかないもので、聴きたいコンサートの日程は重なるものです(>︿<。)
しかも今日(27日)は、聴きたいコンサートだらけ!!
秋山和慶さんとニューシティPOのチャイコフスキー「冬の日の幻想」(東京芸術劇場:14時)
園田隆一郎さんと神奈川フィルのイタリアオペラから珍しい管弦楽曲など(みなとみらい:14時)
高関健さんとシティPOの三大協奏曲(よこすか:16時)などなど
高関さんとシティPOは、上村文乃さん(チェロ)、鈴木愛理さん(ヴァイオリン)、田村響さん(ピアノ)と今をときめく若手ソリストを集めなんとも豪華!!
多分どのコンサートに行っても満足できるラインナップで悩みに悩み結果、コバケン先生と日本フィルへ。
最後の最後まで、高関さんとシティPOかコバケン先生か悩みましたが(秋山先生の冬の日の幻想も捨て難い)…体はひとつしかないのが哀しい。

さて、久しぶりのサントリー。
プレトークから聞くぞと意気込んで早めにこちらを立ちましたが、正直然程面白くないプレトークでガッカリ。
曲の解説はプログラム読めばわかるので、コバケン先生ならではの聴き所など聞きたかったのに…月並みのお話。解説は女性の方でしたが何故か着物姿。
着物が勝負服なのかしら(・・?)
何となく場違いなような…まぁいいか( ˇωˇ )

演奏の方は、
前半、スムさんを招いてのシベコンは、ソリスト濃厚×伴奏濃厚のW濃厚。
スムさんのヴァイオリンは、オケがガンガンに鳴っても2階席後方までしっかり聴こる厚めの音色♪
表情つけも豊かで、シベコンって勝手に凛としたイメージを持っていたので、この濃厚路線の演奏には正直度肝抜かれましたが、聴き込めばハマる不思議な演奏♪
(ムターやソネンバーグよりは普通かも)
ど演歌シベコン(笑)
これは伴奏のコバケン先生と日本フィルが余計そうさせた感あり。
第一楽章半ばや第二楽章は、美しい反面ちょっとまったりし過ぎでテンポが停滞し集中力に欠く面もあり。
ただスムさんのアグレッシブな演奏は、素晴らしく大変面白く聴けました(真っ赤なドレスも素敵でした)!!
盛大な拍手に何度もカーテンコールありましたが、最後はヴァイオリンを持たずに登場。
アンコールはなし。
(前日はあまりにも拍手が鳴り止まずアンコールはあったそうです…後半に長大な交響曲を控えてるとコンサートの終了時間が延びるので、オケ側の要望で今日はアンコールなかったかも)
個人的には、コンサート行ける回数はそんなに多くないので、協奏曲+ソロ曲が聴けるのはお得なんで、アンコール推奨派なんですが…今回は残念(>︿<。)

さて後半は、コバケン先生のブルックナー。
正直コバケン先生は、ブルックナーよりマーラー指揮者ってイメージがあり。
ただブルックナーの交響曲でも最初の成功作で、歌謡性にも富んだ7番は、他のブルックナー作品よりコバケン先生向きだと思うので、期待大。
また、フィナーレがブルックナーにしては、第一楽章や第二楽章と比較して、かなり小ぶりなので、頭でかっち尻すぼみだとコアなブルックナーファンに言われがちなこの交響曲…ただ木さんは以前ブルックナーが苦手な時、唯一7番は聴いていたので、逆にブルックナー苦手な人には聴きやすいのかも。
そんなブルックナーの7番をコバケン先生と日本フィルはどう演奏するのか楽しみ(╹◡╹)

まず第一楽章の出だしのブルックナー霧は、慈しむかのような演奏♪
遅めのテンポで進みつつも、停滞する一歩手前で留まるのは、歌心あるブルックナー所以か。
コーダの加速は重戦車が行進するかの如く。
輝かしい終結には思わず涙が。
(;-ω-)ウーン
すごい!!

第二楽章も遅めのテンポで万感の思いを込めての演奏♪
遅めのテンポで切々と歌うコバケン先生。そのクライマックスでの炸裂するシンバルやトライアングルの壮絶な響きには鳥肌。
なお木さん的には、ブルックナーの7番は、この箇所が好きなんで、断然ノヴァーク版を支持!!
(ワーグナーを追悼して作曲されたなら、ブルックナーにはジークフリートの埋葬行進曲が念頭にあったはず。敬愛するワーグナーと同じように転調して打楽器が炸裂するクライマックスを築くなら、ノヴァーク版が正しいはず)

第三楽章のスケルツォの追い込みや金管の炸裂も素晴らしく、他の後期の交響曲と比べると軽めのスケルツォもコバケン先生と日本フィルの演奏は重量感あり。

小ぶりと言われるフィナーレもコバケン先生と日本フィルは、ゆっくり噛み締めるような演奏で、スケールが大きく、正に大伽藍!!
軽量級にならず大円団を締めくくったのはお見事!!


数年前に聴いた(2015.4)同じオケを振ったインキネンさんも遅めのテンポで演奏したけど、インキネンさんは、蒸留水のような透明なブルックナー、片やコバケン先生は、ど演歌調ブルックナー。
どちらもすごかったけど、個人的にはコバケン先生の方が好みかも。

聴き終え少し放心状態になるくらいすごかった!!

歌心に満ちたブルックナー♪
ブルックナーの本流とは違うかも知れないけど、コバケン先生が紡ぎ出す愛に溢れた音色に魅了されたのは確か。

以前のコバケン先生は、感情の露出が激しく熱くなりすぎて炎のコバケンとも呼ばれてましたが(時折空回りしてることもあり…)、ここ数年のコバケン先生は、感情に溺れることを表面に出さず(唸らなくなった)、心に炎を燃やすそんなスタイルに深化したと最近の演奏を聴くとそう感じます。
今回マエストロが喜寿(77歳)を迎え、7絡みでブルックナーの7番を取り上げましたが、正に深化したコバケンのブルックナーとも言うべき、コバケンにしか出せないブルックナー像を聴かせてくれたと思います。  

日本フィルに関しては、コバケン先生の棒が分かりずらいのとテンポが遅めなのか、縦の線が合わない箇所多々あり…特にフィナーレのコーダは、ズレまくり。
金管は、ホルン丸山さん(遠目なので不確か…後でTwitterで丸山さんが同日夜からのN響客演とあったので、別の方かも)、トランペットのクリストーフォリフォリさん、トロンボーンの藤原さんはじめ、4人のワーグナーチューバなど、疵もありましたが大健闘(ベルアップしているホルンは見た目もすごかった)していたと思います♪
フルートは真鍋さん降り番で、NJP首席の荒川さんがゲスト。
クラリネット伊藤さんは降り番。
見慣れな方でしたが…誰??
オーボエは、杉原さん。
ブルックナーだと金管に隠れがちですが、木管も相変わらずお見事!!
コンマスは、本来予定されていた千葉さんが腕の故障で、ゲストに徳永二男さん!!
コバケン先生が終演後恒例のスピーチで戦友と仰ってました。
今日の力演の影の立役者だったと思います♪
因みに徳永さん翌日には鎌倉芸術館ゾリステンの出演も控えてました…何たるバイタリティ!!
全体的に幾つか疵もありましたが、それが気にならなかったのは、日本フィルがコバケン先生の棒に必死に応えたからだと思います♪

惜しむらくは、フラブラではなかったけど、もう少し余韻を感じていたいのに間が抜けたようなブラボーは、本当残念(´・_・`)

終演後はコバケン先生のお決まりのスピーチ。
今日に関しては、スピーチもコンサートの一環に感じ、あの名演だからこそ活きたスピーチでした。

実は当初ウンジャンさんとN響ハシゴも一瞬考えたけど、暫く余韻に浸っていたかったので、パス。
(あとでTwitterでとても良かったとtweet多数…ちょっと後悔、なら次の日とも考えたけど、3日連続参勤交代は、流石にキツいので諦めました…)


2018.1.27(SAT)
14:00
サントリーホール

{9DF41B6C-734E-4037-A9D6-3265A5D814AF}

1月は、前半のユヴェントス・フィルのブルックナーの9番、そして今回のコバケン先生の7番♪
ここ数年の流れどおり、1月はブルックナー月間になりました(笑)
来年はどうなんだろう(๑˙―˙๑)?

今日はA席…だけど2階席後方…オケも全体的に見渡せるので嫌いな席ではないけど
(直前購入の為良い席確保ならず)
何となく割高感あり。
他のオケならB席扱いになるのに。
席のランクって同じホールでもオケによって違いがあるのは何故なんでしょうね。
出来れば統一して欲しいかも。



余談ですが、3月にもシベコン→ブルックナーのコンサートがサントリーホールであります♬

{792C2959-31D8-441B-9818-A62ADA10D680}

こちらは東京交響楽団。
指揮は英国のウィグルスワース
ヴァイオリンは、ジェニファー・パイク
ブルックナーは4番の「ロマンティック」
こちらのコンサートも気になるところ。
特にショスタコーヴィチで個性的な解釈をしたウィグルスワースのブルックナーは気になります♪
また同じホールでの女流ヴァイオリン奏者のシベコン聴き比べも興味津々です‼️