前回、接頭語antiとpartについて書いた
今回は、先日Amazonで手に入れた田代正雄著『語源中心英単語辞書』(南雲堂)で学んだ、接頭語antiとその対のひとつであるsynについて早速書き留める
同書(P.9)には、antiについて、against, opposite toの意であることが記されているが、前回書いた「前もって」の意は記載がない。
これを接頭語にもつものとして次の単語が紹介されている
antibiotic 抗生の、抗生物質
anti-communist 反共の
antipaty 反感 ⇔ sympaty(共感、同情)
antithesis 対句、対照、反対(物)
antagonist 敵対者
antarctic 南極(の) =anti+arctic(北極)
antonym 反意語 ⇔ synonym(同意語)
一度にはこんなに覚えられないが、せっかくだから書き留めておくことにした
次に、対となる接頭語synについて調べたところ(同書P.69)次の通りだった
syn- = with, together
「時を同じくする」「似ている」などの意味を表し、変化形にsy-, syl-, sym- がある
これを接頭語にもつ単語として紹介されているものが多かったため、これについてはすべてではなくいくつかピックアップしてみた
synchronism 同時発生、同時性、併発、対照歴史年表
synonym 同義語、類語、類似物 (上掲)
syntax [syn-(together)+tax(order)] 共に順序づけること→文章構成法、文章論
system [sy-(togethr)+ste(to stand)+m(名詞語尾)] 共に立っていること→組織、系統、体系、秩序、制度
symbol [sym+bol(to throw)] 共に投げる→いつも~と共にある→シンボル、象徴、符号、記号
symmetry [sym+metry(measure)] 寸法を共にする→同じ寸法である→釣り合いのよいこと、対称、相称、均斉(美)
sympaty [sym+pathy(feeling)] 感情を共にする→共感、共鳴、好意、一致 ⇔ antipathy (上掲)
symphony [sym+phony(sound)] 音を共にする→協和音、調和、シンフォニー、交響楽
symposium [sym+posium(ギリシア語po=to drink) =drink together ] 酒宴、饗宴、座談会、寄稿論集
symptom [sym+ptom(ギリシア語piptein = to fall)] 病気とともにふりかかってくるもの→病気になると現れるもの→ 徴候、症状、兆候
symposiumの項には
「古代ギリシア人は食後酒を汲み交わしながら知的な談論に興じることが多かった」
との解説が加えられていた
systemやsymbol、symposium、symptomがsympatyと同じ接頭語だというのは思いもよらない発見だった
今日はここまで