アリオラ・ハンザというドイツの小さなレーベルでデビューした彼らが、
ヴァージン・レコードに移籍後、1980年発表したアルバム『孤独な影』。
当時のLP盤サイズでは、デヴィッドの青白い顔のメイクが結構怖かった印象ですが、
内容は前作『クワイエット・ライフ』のエレポップ路線を継承したもので、タイトル曲
も、イントロのシンセの音が生み出す浮遊感が何とも言えない心地よさです。
それにしても、このタイトルをどう訳すると『孤独な影』になるんでしょう?
彼らの映像の中で、この曲のPVが一番完成度が高いと思います。
わざと照明を落としたスタジオで、スポットライトを使ってメンバーのシルエットを
浮かび上がらせる演出がなんとも心憎いです。
そして一番のお気に入りはピアノ伴奏のワルツ調のこの曲。
管楽器の使い方もすごく上品。このアルバムを象徴するナンバーです。
彼らの美意識まる出しの楽曲が揃ってて、このアルバムから入るのが一番聴きやすいのでは。