1982年、『錻力の太鼓』という傑作を残し、彼らは解散してしまいます。
ジャケットからかなりのインパクトですが、
この曲のように収録されているほとんどが東洋風の楽曲です。
そのエスニックなメロディーと、カラフルなシンセの音色の組み合わせがこのアルバムの魅力で、
究極は、このインストナンバー
前作『孤独な影』を象徴するナンバーが「ナイトポーター」であるように、
この1曲がこのアルバムそのものとも言える名曲。
そして彼らの最大のシングルヒットとなった
(映像には教授も参加しています!)
こういう曲がシングルとして売れるイギリスって本当にどんな国なんでしょう?
とても静かで、瞑想的な曲ですが、緻密に組み立てたれたシンセの音色と、
哲学的な詩を渋く歌い上げるデヴィッドの声が絶妙なバランスです。
静まりかえった部屋から/陽の光がほとんど消え去ると
なにかがとても自然に思える/出て行かねばいけないのに
雨はいつまでもやまず/行くところもない
うまくやれそうだと思うとき/扉をひとつひとつ破っていくとき
人生の幻が/かつてないほどに荒れ狂う
誰にも僕を止められないとそう思ったとき/王者になるチャンスが巡ってきたとき
人生の幻が/風より激しく荒れ狂ったよ
このころのデヴィッドの書く歌詞はどれも内省的なものが多く、
当時の自分は、そこに一番共感していたんだと思います。