今日から連続でイギリス・ロック界の大ベテラン、ポール・ウェラーのキャリアを辿っていきます。
まず、今日はザ・ジャムです。
1977年にデビューした彼らはパンクに分類されることもあります。
確かに、このデビュー曲なんかはかなりパンクっぽいですが、
この後の作品を見てもらえば分かるように、ボーカルも、演奏も、曲作りも全部しっかりしていて、
「パンク」で括ってしまうわけにはいかないバンドです。
1980年、彼らにとって初の全英1位となったシングル、
シンプルですが、お洒落な映像ですね。
このPVの彼らのファッションからしてパンクとは明らかに別物です。
ポール・ウェラーがギターとボーカルを兼ねる、スリーピースのお手本みたいなバンドで、
伝統的なロックをストレートに演奏しながら、メロディは親しみやすいというのが彼らの魅力です。
次のシングル、
も全英1位となります。
1982年のラストアルバム『ギフト』に収録された、
は3曲目の全英1位。
大胆にキーボードを導入したモータウン風のこのナンバーが、自分は一番好きです。
このバンドはやはりパンクではないと書きましたし、曲調も全然パンクではないですが、
ポール・ウェラーの書く歌詞の内容は、パンク的ですね。
お洒落サウンドの代名詞になったスタイル・カウンシル時代にも、
『ホワイトハウスに爆撃』ってタイトルの曲があるくらいです。
この後にも、オリジナルアルバムには未収録のラストシングル、
が4曲目の全英1位となりますが、女性コーラスやホーンセクションの導入等、
後のスタイル・カウンシルを予感させる部分もあります。
ただ、彼の長いキャリアの中でザ・ジャムのころが一番輝いていたようにも感じられますが。