2003年、デヴィッド自らが立ち上げた新レーベルsamadhi soundから
リリースされた『ブレミッシュ』。
即興中心に曲作りを行った実験的な内容だったからというのもありますが、
前作と打って変わってものすごく重く、聴いてて不安感に囚われてしまうアルバムです。
調性のない曲が多いし、不協和音が多用されているのでそう感じてしまう部分もあるんですが、
この2年後にデヴィッドが離婚していることも少なからず影響しているのでしょう。
♪Blemish
タイトル曲のこのライブは、アルバムのバージョンより電子音が前面に押し出されています。
彼女のことが理解できない 彼女は気づかない
僕のベッドは空っぽだ 彼女は忘れたんだろう
彼女とのリンクを見つけられない
特別な人のはずだったのに 今は忘れられた存在
詩にはこのときの家庭内でのすれ違いがはっきり表されています。
(対訳がテロップで出てくる親切なライブ映像です。)
バックのスクリーンに映し出される画像はとても美しく、
非常にアーティスティックな撮り方をされています。
この曲も背景の映像はとても美しいですが、デヴィッドの表情がすごく暗い。
っていうか似合わない無精ひげをはやして疲れ果てた感じに見えます。
このアルバムで唯一はっきりとした調性が感じられて
心地良く聴きやすいメロディを持っているナンバー。
こういう曲を歌っているときのこの人はやっぱり良いですね。