初ヒルクライムと横綱の洗礼 | 木馬の四方山ばなし

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趣味の話や日々の出来事を中心に何となく、自己満足のためにつづっていくブログです。

2週間ほど前には100kmオーバーライドも経験し、それなりにちゃりへの対応力はついてきたようにおもう。
そこでいつも川沿いのサイクリングロードでは平坦路ばかりなので、
坂道を走ってみたくなった。
いろいろ調べた結果、比較的アクセスがいい埼玉県あたりの坂道コースをいろいろしらべて見て、オートバイでも行き慣れた

有間峠
に行って見ることにした。
しかし、じつは
この峠への登りルートは厳しさではTopランクらしい。(^_^;

峠道ランキング@埼玉
    ↓

http://hillclimblist.com/ranking/saitama/

まあ、いきなり登り切れるとは思えないが、どの程度がんばれるものなのかを試してみようと無謀にも行って見た。日曜日のことだ。

ちなみにこの峠は有間ダムのある名栗湖の近くで有り、この辺りはバイクで何度も行ったことがあるので大体の雰囲気はわかっているつもりだ。
それになんと言っても有間ダムの少し下には


さわらびの湯
http://sawarabino-yu.jp/

という温泉施設があるので、汗を流してから帰ってくることが出来る。
あ、もちろん、そこまでは車にちゃりを積んでいくという前提だ。(苦笑)

走る距離は短いが上りを走るとどんな感じなのかを確認できる。
恐らくオイラは
上りは大の不得意なはずだ。うまく説明できないが感覚としてそう思っている。
単にデブだから重量に抗しきれないだけなのかもしれ無いが。(苦笑)

朝早く起きて、朝ご飯もそこそこに出発し、駐車場に車を置き、7時半にさわらびの湯を出発。


駐車場を出た瞬間から結構な上り坂である。(苦笑)

バイクで来ているときに自転車が苦労しているのは見ていたが、いざ自分で走り出すとわずか数百m先にある有間ダムまでの上りですらとんでもないレベルだ。。。(^_^;

おまけに新車で買ったちゃりのシフトワイヤーがそろそろ伸びてくる頃だとは思っていたが、上りでローギアに入れようとしてもワイヤーが伸びているため、2速に落ちてしまう。。。
上りの途中で止まりたくは無かったが仕方なく停止して、ディレイラーのところにあるワイヤーアジャスターを2クリックほど回してバッチリ。
それでも、きつめの上り勾配の途中からこぎ出すことのたいへんさを学ぶこととなった。(爆)
ビンディングだと片足をはめてからこぎ出すのはいいけど、ひと漕ぎである程度の距離を進んでくれないと反対の足をはめる時間が稼げないんだよね。それがろくに速度も上げられずによろよろしているとビンディングをはめてある方にバランスを崩して立ちゴケしそうになるし・・・・(苦笑)

2度ばかり失敗して危うく立ちゴケしそうになったがなんとか再スタート。

わずかな距離(200~300mくらい?)なのにゼイゼイ言いながら有間ダムまで昇ったところでひと休み。
すでに全身から滝のような汗が噴き出ている。

ひとしきり休憩した後、
有間峠を目指して出発。
上述のようにかなりきついコースらしいのでまともに昇れるとは思ってはいないが、どの程度たいへんなのかを体感することと、今の自分がどのくらいがんばれるかをチェックするのが目的だ。

ダム湖沿いを走っている間は平坦基調なので特にどうと言うことも無いが、観光釣り場のところで分岐して林道に入ると上りが始まった。(^_^;
話には聞いていたがこのコースはずっと上りっぱなしで途中に平坦な部分が無く、脚を休める間が全く無い。

上り坂でのポジションとか踏み方がわかっていないのもあるのだろうが、太ももの前面の筋肉の負荷が高く、
わずか3、4kmで太ももが売り切れた。(苦笑)
太ももがびくびく言い出してこのまま完全にツルところまで行ってしまうとかなりやばいのでちゃりを降りて押し歩くことにした。(^_^;

しかし、クリートのついたチャリ専用シューズで上り坂を歩くのはこれはこれでかなりキツい。
足首をほとんど使えないので今度は尻の筋肉の負荷が高いのだ。
クリートカバーを持ってくればいくらかは歩きやすかったのだろうが、車の中だ。
クリートが削れるのがいやだったか、そんなことは言っていられない。忘れたものは仕方ない。
それにここで引き返すのはあまりにも悔しい。

路面が濡れているとシューズが滑るのでゆっくり慎重に登っていった。
途中でアブがこれでもかとおそってきたがなんとか通過し、ゆっくりゆっくり登っていき、出発地点から10kmを過ぎた。

そしてあまり峠っぽく無いが、きっとここが峠だろうというところで折り返してきた。

言葉にすると簡単だがとんでもない量の汗をかき、2本のボトルに入れた水はほぼ飲みきったし、半分以上歩いて登ったことになるのでかなり時間もかかった。(苦笑)

※帰宅後ネットでしらべて見てわかったのだが、峠はやはりもう少し先にあったようだが。(^_^;

ここから戻るのはずっと下りだ。

だが、路面はかなり悪い。。。
山肌から砕けて落ちてきたようなとがった小石がそこら中に散らばっている。
昔の忍者がつかう
「まきびし(撒き菱)がそこら中にある感じだ。
上りでは速度が遅いので特に問題は無いが下りで踏むと
鋭利な石にタイヤを簡単に引き裂かれてしまいそうだ。
その上、そこら中に落ち葉や小枝もあるし、濡れているところもある上、見通しの利かないコーナーばかりだ。
速度は出さず、慎重に下る必要がある。

下り始めてから気づいたことがある。
ちなみにこんなに長い下り坂を自転車で走るのは初めてだ。

当たり前だが自転車にはエンジンブレーキは無いのでブレーキレバーから手を離すとあっという間に速度が出てしまう。
それにレバーブラケットを持ったままでのブレーキングでは強く握れないので利きがあまいし、握力もすぐに無くなる。

いざというときに十分に減速できないと、冗談抜きにやばい。
コースアウトすれば数十mから100mくらいは落ちそうな場所がたくさんあるし、少ないとは言え車やバイクも登ってくる。

そこで斜度のキツい下りではブレーキをかけたままとなるが十分な効力を得るためと腕上がりを予防するために、ハンドルの下を握り、ブレーキレバー先端をしっかり握って下っていった。

この姿勢だと上半身の前傾がかなりキツくなるのだが、
首にヘルニアを持つオイラにとっては致命的につらい姿勢であることが判明した。(^_^;

首を後ろにそらす姿勢を取ると頸椎の間から出ている(腕につながる)神経を押しつぶしてしまい、首も痛むし、左手も痺れて痛みが出る。
これはかなりキツい。1分続けただけで痛みでこころが折れそうになる。

かといってハンドルの上を持っていると制動力に自信が持てない。
交通量はかなり少ないが、登ってくるバイクや車も多少はいるのでブライドコーナーでは特に十分な減速が必要だ。
オーバースピードでコースアウトという自爆の可能性すらある。

下り始めてすぐに1度停止して首と握力を休ませた。あまりにも首が痛かったからだ。
上りに比べれば下りにかかる時間など僅かなものである。だが、その短い時間すら我慢できないほど首が痛いのだ。
仕方ないので片手は下ハンを握りブレーキをかけつつ、もう片方の手は上ハンをもって上半身を開いて
半身に構えて首の角度をいくらか楽にさせてごまかしながらの下りとなった。(泣)

それに下ハンを握ったときのレバーの位置があまり握りやすいとは言えず、手首の角度が不自然になるのもつらかった。

春先に開催している金精道路でのヒルクライムイベントに参加する人とスキーの常宿で一緒になったことがあるが、その人のちゃりはレバーブラケットが極端に下の方につけてあった。
そのときは上りでは上体を前傾させるからレバーブラケットの位置がこのくらいしたの方がいいんだなぁと勝手に納得していたが、もしかしたら、下ハンを握った状態でブレーキレバーに指が届きやすくするためのセッティングだったのかもしれない。

 

 

そんなこんなで、安全第一でゆっくり下っていたのだが、あと3、4kmのポイントまで来たところで突然

プシュ! プシュ! プシュ!

という音が聞こえた。エアが漏れている音だ。
車輪の回転に同期して音が鳴っていた。
とっさに


パンクだっ!!

と思い、走りながらフロントタイヤを覗き込んだが特に異常はなさそうだ。それにタイヤがつぶれて腰砕けになるフィーリングも無い。

・・・・????

だが、よく聞くと音は後ろから出ているようだ。

音が聞こえ始めて200mくらいは走ったと思うが、路肩が少し広めになっているところでとりあえず止まってタイヤをチェックした。
後ろのタイヤを見るとつぶれ始めていた。降りてタイヤをさわった頃にはすでにプカプカだ。
明らかにパンクだ。
後輪を浮かせて回してみると、
トレッド面から白い液体がブシュブシュと吹き出している。
オイラのちゃりはチューブレスタイヤを装着してあり、内部にはシーラントが入れてある。
そのシーラントが穴を塞ぎきれずに吹き出しているのだ。

吹き出しているところを指でぬぐってみると結構穴が大きそうだし、シーラントが穴を塞いでくれるのは期待できそうも無い。
正確な表現をするならば、
穴と言うよりは裂け目が出来ていた。トレッド面が5mmくらいの長さですっぱりと切れているのだ。
とがった小石がゴロゴロしているので気をつけてはいたのだが、後輪で踏んだときに切れたのだろう。
釘が刺さったくらいならばシーラントがかなりいい仕事をするはずだが、これでは無理だわ。ヽ(´ー`)ノ ハア

違う言い方をするならば、後輪とは言え、普通に数百m走ってから安全に普通に止まれたのはやはりチューブレスとシーラントのおかげだろう。
もしもチューブならば一瞬でぺっちゃんこだ。
そしてもしそれがフロントに起きたと考えると恐ろしい。カーブでフロントのエアが一瞬で抜けたら間違いなく転倒だ。;


まあ、何はともあれ修理だ。

広めの路肩で、ちゃりをひっくり返し、後輪を外した。
サドルバッグやシートチューブの裏が吹き出したシーラントだらけだ。(苦笑)

道具や予備チューブはひと通り持っているので慌てる必要は無い。
トラブルに対処するときに手を汚さなくても済むように
100円ショップで買った使い捨ての薄手のゴム手袋をもっているのでそれをつけてから作業開始だ。
タイヤを外してチェックすると裂け目はかなりでかい。やはり鋭利な石ですっぱりやられた感じ。
タイヤの中にはシーラントがたぷたぷに残っていたがやはり狭い隙間を埋めるの機能はあっても大きな裂け目を塞ぐのは無理と言うことだな。

念のため、タイヤに異物が残っていないか、表と裏側を確認したが異物は残っていないようだ。
チューブレスタイヤだが、この場でタイヤの穴を直すのは不可能なので
応急処置としてチューブを入れて走れるようにするしかない。

ホイールからチューブレス用のエアバルブを取り外す際、パッキン部分がホイールに固く食い込んでいて素手で押したくらいではすぐに外れそうも無かったが小型のラジオペンチでこじってやるとすぐに外れた。
異物をタイヤから抜き去るときに素手では力が入らない場合を想定して100円ショップで買ったおもちゃみたいなラジオペンチだが早速役に立った。(^_^)v


この時点で気づいたことがある。
シーラントはゴムを加硫してくっつける効果があるのだが、薄手のゴム手袋が反応して指同士がくっついて非常に具合が悪い。(苦笑)

手が汚れるのを防止するための装備だったが、ゴム手袋がべたべたと張り付き始めたので外して素手で作業再開。
通常のチェーン外れなどでは手を汚さずに済んで良かったかもしれないが、シーラントのある環境下では企画倒れだったようだ。(苦笑)
次からは
100円ショップで売っている薄手の軍手を入れておくことにしよう。軍手ならばウエス代わりにもなるので、リムについたシーラントを拭くことも出来る。
(そのままではブレーキが利かなそうだ。)

お次は予備のチューブの装着だ。
少し空気を入れて噛み込み予防をした上でタイヤに装着していく。
チューブレスタイヤなのでタイヤのビードがやや堅めだがどうと言うことは無い。

ちなみにチューブレスタイヤをはめる際には口金部分は最後にはめる。チューブ用タイヤの常識とは逆だ。口金のところのビードを内側に落とせないため、先にはめると反対側のビードを入れるのにかなり苦労することになるからだ。
オイラはオフロードバイクに長いこと乗ってきたのでオートバイのチューブタイヤのパンク修理やタイヤ交換も数え切れないほどやってきた。
その経験から、応急処置としてチューブを入れた以上、口金部分のビードを先にはめていったのだが、やはりチューブレスの場合はリム形状とタイヤのビード形状がクリンチャーとは違うのでたとえチューブの口金といえどもビードを真ん中に落としきれないため、反対側のビードをはめるのがかなりキツい。
そこで素直に口金を最後にしたところあっさりタイヤ装着完了。
なるほど。もうこれでコツはわかった。(^_^)v

 

ビードを押し込んだ後はチューブを噛み込んでいないかどうかを念入りにチェックした。
さすがに口金の部分は最後にはめたことも有り、噛み込み気味だったため口金を中に押し込んで噛み込みを解消してからさらに携帯ポンプで少しだけエアを入れ足して噛み込みの有無をチェックした。

オイラの持っているポンプはエアボーンと言って長さ10cmちょっとの超小型だ。これで正規の圧力まで空気を入れるのは峠まで登るのと同じくらいの体力を必要とする。(爆)
だが、大人のちゃりだーとしてはそんな無駄なことはしない。ちゃんとボンベとアダプターを持っている。
ボンベを装着してバルブを開くとあっという間にチューブがふくれて、パキパキとビードがハマる音がして作業完了。(^_^)v

最後にもう一度チェックしてからホイールを装着し、ゴミや忘れ物がないか周辺を確認してから再スタートし、無事に駐車場まで降りた。(^_^)v

それにしてもシーラントを入れた後にタイヤを外したのは初めてだ。
まだ注入から1ヶ月も立っていないと言うのもあるが、特に固まる気配も無く液体のままでタイヤの中にチャプチャプしていた。(苦笑)

シーラントはタイヤ1本あたり30ccが推奨とあったので素直に入れたのだが、開けたときの印象からすると、多すぎる感じだ。
釘のような小さな穴ならばシーラントがいい仕事をして走行を続けられるとは思うが、僅かな量でも十分効果は期待できるはずだ。
逆に、今回のようにすっぱりと切れた亀裂になるとどんなにたくさん入れてあってもシーラントで塞ぐのはとうてい無理。エアが抜けるのを遅らせる効果はあるだろうが、それにしてももっと少なくてもいいはずだ。

根拠の無い、オイラの勘だが、おそらく15~20ccで十分だろう。

帰宅後修復したときはそのくらいを目安に入れるとしよう。
シーラントは1回分では割高だったのでボトルで買っておいて正解だったかな。(´ー`)┌フッ



・・・・・・と言うわけで初クライムは見事に返り討ちとなった。
もともと筋力は無いくせに体重だけはたっぷりあるので上りはかなり苦手意識があったが予想的中だ。(爆)

ぼちぼちと鍛えていくとしよう。ヽ(´ー`)ノ ハア


ま、それには練習として、もう少し身の程わきまえた坂道を選んで走った方が良さそうだけどね。バキッ!!☆/(x_x)

帰宅後は、再びホイールからタイヤを外し、チューブを取り出して置いた。
残っているシーラントのせいでチューブとタイヤが張り付きでもしたら偉いことになるからだ。それにタイヤは裏側からパッチを当ててちゃんと直した上で、またチューブレスとして運用しようと思っているので早めにバラしておくに越したことは無いのだ。

外したチューブ、タイヤ、ホイールはとりあえず、ぬれぞうきんで拭いておいたが、張り付きこそしていなかったがシーラントがゲル状に固まってチューブの外周にこびりついていた。(苦笑)

さすがに日曜日の晩はもうヘロヘロだったのでそれ以上の作業は出来ず。orz


・・・・to be continued